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これからの日本には、「イノベーションが必要だ」って聞きますよね。 イノベーションって、カタカナ英語だし、何だか難しそう?

イノベーションって、何でしょうか?
難しく考える必要はないんですよね。
僕が思うに、お客さんへ提供する価値を、どう捉えるかの話なんです。

日本の経営者は、HRやDXよりも、イノベーションの強化が最も重要だと考えている

経済産業省が企業の持続的な成長に関して、調査したレポートのデータを基に、ちょっと深掘りしていきたいと思います。
それによるとイノベーションが、最大のビジネスの課題にしている経営者は、年々高まっています。
企業の経営に、イノベーションの強化が最も重要だと考えている、日本の経営者は、全体の25%にもなるようです。

HRやDXは、それぞれ15%づつしかない

たとえば、もっと企業の業績に影響がありそうなHRやDXは、それぞれ15%づつくらいでした。
つまり、現在の会社経営で、新たな機会を活用するためには、イノベーションを起こさなければならないようです。
いままで、イノベーションというと、いったい何だろうと考えちゃいませんか?

すごく壮大なことで、まったく新たな価値を生み出したり、社会にインパクトのある革新や刷新、変革をもたらすような感じがしますよね。

でも、イノベーションが普通に起こっている社会では、みんなそんな壮大なことだと、全く思っていないと思います。
きっと、経済学者から言わせると、いろんな体系があったり、社会にどの程度、インパクトがあるかとか、考えるのかもしれません。

シリコンバレーでいうところのイノベーションとは

私が以前住んでいた、アメリカのシリコンバレーでは、ほんのちょっとの工夫でイノベーションを起こすということを、多くの人が考えていました。
全く壮大なアイディアや革新的な技術ではなく、いま顧客へ提供している価値を、どう考えなおすかというのが主流でした。

当時、アメリカでは、お客さんが、価値として認識したり評価したりするポイントが、いわゆる製品のモノつくりの他に、体験した価値やブランドなどのサービス的な方向へ移ってきていたんですよね。
このトレンドは、今まさに日本で起こっていることだと思います。

以前のアメリカも日本と同じような工業国で、開発した製品を、ロードマップに沿って生産して、その価値をターゲットの顧客へ届けるというものが主流でした。
しかし、2000年前後で、アメリカのイノベーションの意味について、大きな変化がありました。

踏んだり蹴ったりの状況で生まれた、アメリカのイノベーション

ちょうどその頃、アメリカは同時多発テロがあったり、その直後にネットバブルがはじけたりと、踏んだり蹴ったりでした。
その結果、顧客が価値を感じるポイントが、購入した製品の技術や品質以外に、変化していったんですね。
まさに、時代が動くという雰囲気で、何が本当に正しいのか、手探りの状態だった気がします。

丁度、そのころ、僕もアメリカで起業していたので、何を顧客に提供すればよいのか、毎日考えていました。
つまり、製品の技術や品質だけに注力する、いままでの経営方針では、顧客からの評価が得られないと、経営者側は感じていたんです。

その後に、製品やサービスを、どのようにお客様へ届けるとか、購入した際の特別なサービスが、価値として評価される時代になってきました。
もう、良い製品を安く提供するというビジネスモデルでは、通用しなくなってきたんですよね。

顧客への価値を大きくしていく工夫がイノベーション

でも、製品やサービスが良いというのは、普遍的に評価される一番おおきな価値だし、それ以外の価値なんて、そんなに簡単に生み出せないよ、と思いますよね。
別に、製品やサービス自体を、大幅に変える必要はないんです。
いまある、あなたの商品やサービスの価値を、ご自分の商品に付け加えていけるものがあるか、見せ方を変化させるものがあるかを考えていくのです。
それによって、価値自体を大きくしていく工夫が、イノベーションとも言えます。

イノベーションをブランディングする

そんなに壮大なものではなくて、全然、良いんです。
また、言い方を変えると、今ある商品やサービスを中心に、ブランディングを進めていけば良いのです。
そして、もし可能であれば、お客さんが体験した価値を、デザインやブランドとして、意匠や商標などでおさえると、自社に優位な立場を確立できます。

これからの日本には、イノベーションが必要だって聞きますよね。
イノベーションを、難しく考える必要はないんですよね。
お客さんへ提供する価値を、どう捉えるかの話なんだと思います。



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