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音楽話

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投稿のメインです。自分の好きな音楽を勝手気ままに取り上げ、紹介していきます。
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#jpop

(音楽話)75: YOASOBI “群青” (2020)

(音楽話)75: YOASOBI “群青” (2020)

【叫び】

YOASOBI “群青” (2020)

白状します。最近ikuraがお気に入りです。

去年からやたら色んな所で流れてるし、2020年紅白に出場して”夜に駆ける”を歌ってたのも見かけたし、最近メディア露出も多いYOASOBIというユニット。小説や漫画などに楽曲の着想を得るコンセプトは意図的なものかどうか分かりませんが、結果的にクロス・メディアを生み出し、相互補完してユニークな体験がで

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(音楽話)68: 佐藤竹善 “木蘭の涙” (2007?)

(音楽話)68: 佐藤竹善 “木蘭の涙” (2007?)

【美しい】

佐藤竹善 “木蘭の涙” (2007?)

私が大好きな日本のヴォーカリストのひとりに、佐藤竹善という人がいます。

1963年青森県に生まれた「竹善(たけよし)」は、幼少期は演歌歌手の夢を抱いてましたが、中学でThe Beatlesに出会い洋楽に傾倒、高校ではオフコースにハマり、Billy Joelに刺激され、ミュージシャンを志したといいます。82年に進学で上京しやがてバンドを結成。

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(音楽話)58: ゲスの極み乙女。 ”綺麗になってシティーポップを歌おう” (2020)

(音楽話)58: ゲスの極み乙女。 ”綺麗になってシティーポップを歌おう” (2020)

【確信犯】

ゲスの極み乙女。 ”綺麗になってシティーポップを歌おう” (2020)

皆さんがどういうイメージを持っているかわかりませんが、断言します、川谷絵音は現代音楽界で、国内外関係なく、頭ひとつ抜けた天才のひとりです。

彼の作り出す音楽はクセもアクも強く、良く言えば「一発で彼の曲だとわかる」、悪く言えば「何を聴いても一緒」。歌詞も捻くれた、歪んだ、ジェンダーレスな響きを纏っていて、一度聴

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(音楽話)23: 岩崎宏美 “思秋期” (2000)

(音楽話)23: 岩崎宏美 “思秋期” (2000)

【苦味】

岩崎宏美 “思秋期” (2000)

皆様ご存知、岩崎宏美。1974年に「スター誕生!」で8社からプラカードが上がり、翌75年に17歳でデビュー。キャッチ・フレーズは「天まで響け 岩崎宏美」。ちなみに同期は太田裕美、岡田奈々、片平なぎさ…豪華。
“ロマンス””センチメンタル””シンデレラ・ハネムーン””万華鏡””女優””聖母たちのララバイ”など、数々のヒット曲。ミュージカル出演も多数で

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(音楽話)14: 槇原敬之 ”銀の龍の背に乗って” (2014)

(音楽話)14: 槇原敬之 ”銀の龍の背に乗って” (2014)

【居場所】

槇原敬之 ”銀の龍の背に乗って” (2014)

マッキーもまた、最早説明不要でしょう。現在のJ-POPにおいて彼ほど聴きやすい発声で圧倒的な歌唱力を持っているシンガーは、中々いません。

娯楽という非常に広大な守備範囲において、映画にせよ、アニメにせよ、ゲームにせよ、SNSにせよ、それらの中に音楽は今も昔も入っています。しかし今現在、音楽はそれら各分野を彩るそれ以上でもそれ以下でも

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(音楽話) 02: 柴田淳 "月光浴" (2011)

(音楽話) 02: 柴田淳 "月光浴" (2011)

【儚い想い】柴田淳 “月光浴” (2011)細くて、ミステリアスで、危うくて、今にも消えてしまいそうーそれが今から約20年前の、柴田淳の容姿と歌声に初めて遭遇した時の第一印象でした。そして、ごく自然に、ある言葉を連想しました。それは「不幸」。「不幸という言葉が似合うシンガー」だと思ったのです、大変失礼ながらも。

鬼束ちひろの時もそうでしたが、負のオーラ、悲しみや寂しさや憎しみや恨みを、声の奥底に

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