つながりを失くしても やくそくはいきている ことのはの泉が枯れても じかんの泉が枯れることはない わたしがすべて失ったころ かならずまた会えるはずだ
「心がひとつでもなくならないように」 雨が降りつづく旅の出口で 心がひとつ、狂ってしまった 砂色のコートを纏ったまんま 笑顔がひとつ、死んでしまった 「心がひとつ…
辛いでもなく 苦しいですらなく 「無理が生じている」君に 家でもなく 学校でもない 「部屋」をひとつ用意しよう カーテンの色も 引き出しの使い方も 君が好きに決めたら…
人生そのものが失敗だとしても 桜のような言葉の輪っかだけは 25歳の首に光る悲しい勲章 夏を迎えて散る、散る、散れども苦しいまま
今日もまた、明日が来ないことを願って眠りにつく。 それでも予定調和な朝がきっと来てしまう。 ろうそくを燃やすように生きた過去を思いながら、新しい一日をとぼとぼと歩…
精一杯やさしくあろうとした 心の残骸が旗のように鳴る 「あなたが明るいところを歩いていけるよう私にできることは何なのでしょうね」 愛してもいないのにどうしてこん…
花は金になる 金はパンになる パンは何にもならない 花をきれいだと簡単に笑った あいつの知らないことでしょう 愛されて育った者だけが 当たり前のように愛を注げる つ…
私を救う言葉を 私は永久に知らない だから交換しよう 貴方の知っていることと 私の望んでいることを ひとしずくでもかまわない きっともちこたえてみせる 私たちの過去が…
一本の電話がつながって 悲しみの 雨が鳴る 白が汚れて 愛がひかって 積み上げたものが落下して それでも針に糸を通す それを生活と呼びつづける
何のために詩を書いたのだろう 何のために絵を描いたのだろう つまらない肉体が残されて 今日も幸せに飯を食う 金と品物がくるくると踊る街 肯定も否定もなくその一部とし…
小豆とクリームの入ったパンをかじる 君とおなじカレンダーで時間を過ごす 労働の味は苦いけれど決して悪くない 傷を負った身体にも続きがあること これからも一日も欠…
蟻が搾取されて街になるように 魚が啄まれて鳥になるように 鼠が苦しんで我々が癒えるように 私の血液の上に咲く花があるというのなら その命をよろこべる者でありたい
薄暗い海底にいて 目をつむったときだけ 明るい思い出を歩くことができる 身体に泥が降り積もり 聴力だけが研ぎすまされ 希望の光などやってこない そんな空間なのだ 詩…
雨が降る。 喪失という言葉を埋めてくれる。 朝が来る。 挫折という言葉を護ってくれる。 私がいる。 私という歴史を愛してはくれない。 いつか 一枚の鏡がこたえてくれ…
雫は独りきりだ ぽたん、ぽたん、 心をくださいと 泣いているんだ 灯火はあたたかい ゆらり、ゆらり、 私は空と出会って 瞳は人をうつした 腹は満たされて 退屈がしみこ…
多くを学んだ 美しい言葉 生物の時計 缶コーヒーの味 納得すること 過去は引き出しに整理され 暴れ出すことなくここにある 大切に取り出して 一つ一つ解放していこう 知性…
彩苑 saien
2022年5月7日 17:33
つながりを失くしてもやくそくはいきていることのはの泉が枯れてもじかんの泉が枯れることはないわたしがすべて失ったころかならずまた会えるはずだ
2022年7月20日 19:52
「心がひとつでもなくならないように」雨が降りつづく旅の出口で心がひとつ、狂ってしまった砂色のコートを纏ったまんま笑顔がひとつ、死んでしまった「心がひとつでもなくならないように」彼女は優しい馬鹿のまま脳みそひとつ、抱えている身体にあわない服を着て命をひとつ、生かしつづける「心をなくしても声がのこった 声は語ることをやめなかった」
2022年7月12日 19:40
辛いでもなく苦しいですらなく「無理が生じている」君に家でもなく学校でもない「部屋」をひとつ用意しようカーテンの色も引き出しの使い方も君が好きに決めたらいい大きなベッドでゆっくり眠ってどうか目覚めを怖がらないで夜が明けても行かなくていいから君が決めるまで君の居場所だから特別なことは何もしなくていいからこんな手段であっても生きていてほしい
2022年7月10日 17:19
人生そのものが失敗だとしても桜のような言葉の輪っかだけは25歳の首に光る悲しい勲章夏を迎えて散る、散る、散れども苦しいまま
2022年7月4日 20:18
今日もまた、明日が来ないことを願って眠りにつく。それでも予定調和な朝がきっと来てしまう。ろうそくを燃やすように生きた過去を思いながら、新しい一日をとぼとぼと歩く。禁断の果実よ。もう一度、私に力を灯してくれませんか。
2022年7月3日 20:46
精一杯やさしくあろうとした心の残骸が旗のように鳴る「あなたが明るいところを歩いていけるよう私にできることは何なのでしょうね」愛してもいないのにどうしてこんなことばかり脳が薄目をあけて、やれやれとまた眠ってしまった
2022年7月2日 10:23
花は金になる金はパンになるパンは何にもならない花をきれいだと簡単に笑ったあいつの知らないことでしょう愛されて育った者だけが当たり前のように愛を注げるつまらない輪廻の片隅でもうすぐ萎れていきそうな花だけが綺麗神様教えてパンは何になるの?それかもう一輪、花をください
2022年6月23日 07:37
私を救う言葉を私は永久に知らないだから交換しよう貴方の知っていることと私の望んでいることをひとしずくでもかまわないきっともちこたえてみせる私たちの過去が過去になるまで
2022年6月19日 18:39
一本の電話がつながって悲しみの雨が鳴る白が汚れて愛がひかって積み上げたものが落下してそれでも針に糸を通すそれを生活と呼びつづける
2022年6月11日 19:57
何のために詩を書いたのだろう何のために絵を描いたのだろうつまらない肉体が残されて今日も幸せに飯を食う金と品物がくるくると踊る街肯定も否定もなくその一部として
2022年6月2日 18:20
小豆とクリームの入ったパンをかじる君とおなじカレンダーで時間を過ごす労働の味は苦いけれど決して悪くない傷を負った身体にも続きがあることこれからも一日も欠かさず生きる代償は文字に起こさなければ幸せがわからないことだ
2022年5月30日 19:39
蟻が搾取されて街になるように魚が啄まれて鳥になるように鼠が苦しんで我々が癒えるように私の血液の上に咲く花があるというのならその命をよろこべる者でありたい
2022年5月27日 07:51
薄暗い海底にいて目をつむったときだけ明るい思い出を歩くことができる身体に泥が降り積もり聴力だけが研ぎすまされ希望の光などやってこないそんな空間なのだ詩が生まれるのは
2022年5月24日 08:18
雨が降る。喪失という言葉を埋めてくれる。朝が来る。挫折という言葉を護ってくれる。私がいる。私という歴史を愛してはくれない。いつか一枚の鏡がこたえてくれるだろう。
2022年5月22日 19:26
雫は独りきりだぽたん、ぽたん、心をくださいと泣いているんだ灯火はあたたかいゆらり、ゆらり、私は空と出会って瞳は人をうつした腹は満たされて退屈がしみこんで四肢がとおくなって未来はきっとやさしい
2022年5月21日 08:26
多くを学んだ美しい言葉生物の時計缶コーヒーの味納得すること過去は引き出しに整理され暴れ出すことなくここにある大切に取り出して一つ一つ解放していこう知性のフィールドへコンビニの陳列ケースへ孤独なノートの上へそして、制服の胸へ唯一無二の意味の一つ一つ太陽を照り返す桜貝のように