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マッシュの思考

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2023年1月の記事一覧

深く潜って沈み込んだのに、最後は星になるなんてどうだい。

今日は昼過ぎに起きた。外は晴れていた。

パンを焼いて食べて、漫画を読んだ。ほとんど裸を読んでいた。もう脱いでばっかりで、着る描写も減っていったから笑えてきた。だんだん会話もなくなって、表情で想像するしかなくなっていった。半分まで読んで本を閉じた。

日が暮れてからは音楽に浸っていた。知ったばかりの曲とまだ知らない曲を聴いていたから、深く潜るよりも浅瀬で楽しむような感覚だった。

自分が生まれる前

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バツが悪いなら色は違うはずだよ。

昨夜はずっと起きていて、朝方溺れるような感覚のまま寝た。

今日起きたのは昼過ぎで、ご飯を食べたらすることがなくなった。本当はすることなんて山のようにあるけれど、ありすぎると何も見えなくなるのと同じで今日は何もなかった。

好きな作家がおすすめの本を紹介していた。どこでそんな本や作家を知るんだろうと思うくらい初めての本ばかりで読みたくなった。強い刺激に慣れてしまうと、これまでのが退屈に感じてしまう

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今日の自分が、いつかの背中を押すように。

今日は午前中に起きた。食事を済ませて、テレビを見て、ぼんやりしていたら昼が過ぎた。

楽しみにしている本の追加情報が出て、どこから買うか迷う楽しみも増えた。本もCDも特典を選ぶのが好きだ。自分はいつもひとつしか買わないから、欲しいものをよく考えて選ぶ。全て集めたい気持ちも分かるけれど、欲しいのは本やCDであって、特典はそのおまけであるという体を崩したくない。ひとつでも好きなものが付いてくることがす

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知らない街並みで暮らす友人と、当たり前に熟す彼らの毎日。

今日は早起きした。ご飯を食べて、テレビを見て笑っていたら時間になって、急いで着替えて外出した。

友人と待ち合わせた駅へ向かう。寝不足が気になったけれど、昨日買った本を読んでいた。昼前の太陽は眩しくて、本に反射してついに目が開けられなくなったから大人しく閉じた。

電車を乗り継いで行く。知らない街でも、知っている街と同じような生活が流れていた。ゆっくりと犬の散歩をする人は、犬が人間を連れているみた

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さりげない一言で死にたくなる人のことなんて考えないんだろうな。

それでもそんな君を愛おしく思う。人間なんて他人の心は読めないのだから、各々が抱える感覚さえ分かってもらえると過信する方がおこがましい。

おこがましい、って鳥が水を許すみたいな漢字らしい。よく見ると鳥は烏だけど、カラスが大きな水で群れる状況に立ち会ったことはない。せいぜい水溜りで水分補給をする程度のカラスは、水が好きなのだろうか。

好きでも嫌いでも、結果的にどんな気持ちになるかだけが問題だ。ただ

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イメージは元気な猿で、隣には尖った魚も含まれる。

自分の中でどうしても曲げられない、妥協できないことは、周りを変えるしかない。他人は変えられないけれど、自分を許してくれる人の群れに属するのは逃げじゃなくて適応だと思う。人間として、生き延びるための術なんだ。

考えることを与えられて、たくさんの発明をして、たくさんの知識と知恵で生き延びてきたのに、その思考力のせいで苦しめられる。

尻尾が長くて木登りが得意だったのに、その尻尾が重くなり過ぎて木に登

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手放したいのは、無意識のうちに固めてしまった勝手な優しさ。

人にされて嫌なことはしちゃいけない、とよく聞くけれど、人にされて嫌なことは人それぞれにあるから一概には言い切れないはずだ。

優しさから来る言葉だから根本としては間違ってない。相手のことを考えましょう、どう考えればいいのさ、自分がされて嫌なことはしないの。そんな流れで子供にもそれとなく伝わるように易しく変化していったような気もする。

でもそう言われて育った大人がその言葉だけを真に受けて行動すると

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何も変わらない日々に影響された君が、青さを覚えるその様を。

視界の端、透明なビニール袋が紫色に見えた。夢みたいに透けていた。水溜りに浮かぶ油みたいな曖昧な色だった。

どうしてそう見えたのか分からなかったし、分からないままだった。紫色なんて生活にないと気付いた。青い服は着るし、赤い食べ物だって食べる。黄色も緑も毎日見ているのに、自分の生活には紫色が少ないみたいだ。

そう思って部屋を見渡すと、漫画の背表紙やギターのケーブル、肌に毎日塗りたくっているクリーム

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徳の積み方、普通欲、もう信じられないよ、哀愁と矛盾。

徳を積むのは、良いことがあるようにじゃなくて、良いことがあった感謝がいい。ちゃんと上を向いて微笑むような素直さと狡さがあればきっと見ていてくれる。

眠れない夜中に布団の中でラジオを聴きながらそう思った。どこにいるかも、実在するかも分からない神様を信じて、空に向かって合図するんだ。

今日はそのまま起きていて、朝起きた。ご飯を食べた。見たかった番組を見て笑った。

予定より遅くなったけれど昼ごろ外

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あの時から住所は変わってしまって、君が書いた手紙はきっと届かないよ。

今日は成人の日らしい。それは祝日で休日らしい。祝う日を休みにするのはクリスマス休戦みたいでいいなと思った。

でも、表面上の煌めきに隠れた残酷さを持ち合わせていることに気付いてしまった。

明確な理由があるのに行かないことを躊躇っている人がいるらしい。そういう文章を読んだ。自分はその決断をするとき、全く気にも留めなかったからそんなに重大なことだと捉えている人がいることに純粋な驚きがあった。

会い

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濁点の付かない軽い雨音と、逆転を狙った寒い足音。

今日は早めに起きた。お米を炊いた。食事をして、雨が降るのを待っていた。

雨が降り出して、鳥が鳴く。色鉛筆で描く雨のイメージが浮かんで、やけに鮮やかな雨に見えた。

上がったら外に出ようと意気込んでいたけれど、予報ではまだ少し続くみたいだったからだんだん気持ちが萎れてしまった。

ギターを弾いて、数年前好きだった曲を思い出したり、テレビを見て、最近好きになった芸人で笑ったりしていた。日が暮れるのな

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この体に触れないのなら、嫌なことは全部漫画の一コマになる。

昨日は良い時間からちょっと嫌な時間に転落した。

電話の向こうで激しい声が聞こえて、緊張感で体が硬くなる。笑顔がだんだん嘘になって、言葉が出てこなくなる。

切って、別の電話を待つ間、嫌な妄想に支配されるようで、それがいちばん嫌だった。底抜けに明るい人を思い出す。きっとその人はこんなに深刻に想わせない考え方を知っている。

彼になりきって、凄く遠くから自分を見てみることにした。電話口で何か言われて

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