むるめ辞典
■繊手
[読]せんしゅ
繊い手
[例文]
襟の形を修正しようと鏡の前に立った彼女のほっそりと小さい手が、いつまでも決まらない形にイライラしながら動いている。
次第に表情にも感情があらわれてきて眉が上がり口元は下がっていった。白い肌になじんだ金の華奢なイヤリングが怒りに震えるように揺れた。
短気な彼女の繊細さはツンとした表情がひとしお似合っていた。私はずっとその様子を見ていた。彼女の襟はいつまでたっても決まらなかった。
サポートしていただいたお金で、書斎を手に入れます。それからネコを飼って、コタツを用意するつもりです。蜜柑も食べます。