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吉原幸子『吉原幸子詩集』『続・吉原幸子詩集』
先日、思潮社の現代詩文庫『吉原幸子詩集』『続・吉原幸子詩集』が重版されたということで、御子息より献本を賜りました。
2002年に70歳で亡くなった詩人の詩に改めて触れれば、柔和さを維持しつつもやはり毅然としてスタイリッシュで、色褪せないモダンな雰囲気がある。
『吉原幸子詩集』で言えば「欠乏」、『続・吉原幸子詩集』なら「春」や「非力」が今の好みの詩になった。
吉原幸子の言葉の切れ味は、鋭いと言うよりは滑らかさが的を得ており、秘められた光と影のバランスは三日月のように絶妙だ。
重版されるということは、いかに優れて人々に愛され、今尚求められている証であり、詩を嗜んだ端くれとしては羨ましい限りの凄みがある。
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