蜻蛉

自由気ままに思い付きで、note書いてます。主に文章です。自由が一番いいです。でもリベ…

蜻蛉

自由気ままに思い付きで、note書いてます。主に文章です。自由が一番いいです。でもリベラルとは違います。他人に強制はしないから。私の脳内を束縛できる人はいません。

マガジン

  • アウシュヴィッツの様々な議論

    ホロコースト議論で最も話題になるアウシュヴィッツ収容所についての、こんなのもあるよーという紹介みたいな雑多な情報のマガジンです。

  • ホロコーストを疑っている人のために

    かつてナチスドイツが行ったホロコーストを「なかった」という人たちがいます。それらの主張の代表的なものを、ある海外サイトを参考に論破する試みです。

  • アーヴィングvsリップシュタット裁判資料

    デヴィッド・アーヴィングvsデボラ・E・リップシュタット裁判資料の翻訳集です。

  • ポーランドの戦争犯罪証言記録サイトに見る殺人ガスの証言証拠

    ポーランドの戦争犯罪証言記録を公開しているサイトがあり、そこからガス室の証言だけをいくつかピックアップして翻訳し、まとめたものです。

  • マットーニョの『アウシュヴィッツ:その健全な真相』への批判

    イタリア人修正主義者であるカルロ・マットーニョが著した本、『アウシュヴィッツ:その健全な真相』に対する反論記事を翻訳したものです。

最近の記事

フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(4)

フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(1) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(2) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(3) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(4) タイトルの論争関係の翻訳4回目ですが、批判対象となっているドイツ人ジャーナリストのフリットヨフ・マイヤーによる記事のドイツ語文章は、いつも使っているDeepLだけではなく、ChatG

    • フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(3)

      フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(1) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(2) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(3) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(4) この翻訳シリーズは、2002年頃、ドイツ人ジャーナリストのフリットヨフ・マイヤー氏がアウシュヴィッツの犠牲者数の新たな推計値を発表した事を巡って、ちょっとした論争になっていた事を紹介

      • ホロコースト否定論の小ネタへの反論シリーズ:(2)ダッハウのガス室捏造説の根拠の一つとなっている、Common Sense(ニュージャージー州の雑誌、1962年6月1日号)にある記事について。

        (1)の続きがやっと(笑) マイヤーのアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争の記事の翻訳を中断して、わざわざnote記事にするこれは何かというと、ドイツ人の修正主義者として名高いゲルマー・ルドルフの『ホロコースト講義』の中に、ダッハウ強制収容所のガス室に関して、こんな話が登場します。 さて、こうした修正主義者の提出する、「聞いたこともない話」の情報源は、可能な限り精査される必要があります。以前、スイス人の修正主義者であるユルゲン・グラーフの説で、元ネタをなんとか探し出し、

        • フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(2)

          フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(1) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(2) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(3) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(4) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争については、これを翻訳して理解しようと思っているので、これを書いている現時点ではよく知りません。ただ、前回その問題論

        フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(4)

        • フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(3)

        • ホロコースト否定論の小ネタへの反論シリーズ:(2)ダッハウのガス室捏造説の根拠の一つとなっている、Common Sense(ニュージャージー州の雑誌、1962年6月1日号)にある記事について。

        • フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(2)

        マガジン

        • アウシュヴィッツの様々な議論
          73本
        • ホロコーストを疑っている人のために
          342本
        • アーヴィングvsリップシュタット裁判資料
          21本
        • ポーランドの戦争犯罪証言記録サイトに見る殺人ガスの証言証拠
          7本
        • マットーニョの『アウシュヴィッツ:その健全な真相』への批判
          12本
        • ゲルマー・ルドルフ宣誓供述書への反論
          5本

        記事

          フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(1)

          フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(1) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(2) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(3) フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(4) 前回、前々回とアウシュヴィッツ収容所での犠牲者数に関する記事を投稿していますが、今回もまたそれです。 で、今回は何かというと、まずは、修正主義者界隈の神様であるフランスはローベール

          フリットヨフ・マイヤーによるアウシュヴィッツの犠牲者数に関する論争(1)

          アウシュヴィッツの犠牲者数「110万人」の内容について

          前回の記事、 で、冒頭で紹介したアウシュヴィッツ博物館の歴史部門の責任者であるフランチシェク・ピーパー博士による犠牲者数に関する研究結果の要約版は、翻訳はパスすると言ったのに、適当に翻訳して読んでいたら「うーん、これはなかなかわかりやすいな…」と思い始め、今回、前言をすぐに翻して全訳して公開することに決めました。 実は、この手の研究著作は非常に細部にわたって解説されており、その細かい部分が知識がないとわかりにくい内容が多いので、翻訳するのに難儀したのが以下です。 ドイツ

          アウシュヴィッツの犠牲者数「110万人」の内容について

          アウシュヴィッツの犠牲者数のまとめ

          今回は、アウシュヴィッツ収容所の犠牲者数に関する小論です。 1.110万人説(フランチシェク・ピーパーの研究結果)アウシュヴィッツの犠牲者数については、2024年6月現在、110万人と言われることがほとんどのようですが、この数字は、アウシュヴィッツ博物館の歴史部門の責任者を務めていたフランチシェク・ピーパー(Franciszek Piper)博士による研究結果です。ピーパーは、ネットで時折、主に修正主義者によって、「館長(Director)」と表現されていることがあるのです

          アウシュヴィッツの犠牲者数のまとめ

          映画『関心領域』を観た感想、…とルドルフ・ヘス一家のその後について。

          イントロ何年振りかな、映画の感想を書くのは。 ホロコースト映画なら何でもかんでも見るってわけではないし、ホロコースト映画にはまったのは、ホロコースト否定に興味を持つきっかけとなった2020年頃だけだと思う。『シンドラーのリスト』や『戦場のピアニスト』を、確かNetflixかAmazonプライムで見て、色々と関連情報を知りたくなって検索したりしているうちに、ホロコースト否定が日本のネット上でもかなり存在していたのを初めて知った、ってことだったように思う。 もしかすると、劇

          映画『関心領域』を観た感想、…とルドルフ・ヘス一家のその後について。

          ホロコースト否定派尊師:ロベール・フォーリソンについて(3)

          もしかしたら、上のような写真のフォーリソンの姿を初めて見た人は、「優しそうで人柄も良さそうなおじいちゃんだな」と思ってしまうかもしれません。しかし、フォーリソンは紛れもなく悪質な反ユダヤ主義者で嘘つきのホロコースト否定論者です。それは、たとえばこのフォーリソン関連記事の前回まででお分かりいただけるかと思います。分からない人はわからないでしょうけれど…… さて今回は、PHDNにあった記事から、順序を飛ばして、私自身の関心をひいていた記事をいくつか翻訳します。なぜ関心があったか

          ホロコースト否定派尊師:ロベール・フォーリソンについて(3)

          ホロコースト否定派尊師:ロベール・フォーリソンについて(2)

          さて、今回扱う話のテーマは、ホロコースト否定議論では有名な、ミュンヘン現代史研究所の所長をのちに務めた、1960年のマルティン・ブローシャートの手紙について、です。この手紙はありがたいことに、2024年5月現在、ネットで公開されています。メールアドレスのみで無料登録、閲覧できますので、確認されたい方はどうぞ。 また以下では、すでに私の方で翻訳公開しています。 ブローシャートのこの手紙、ディ・ツァイト紙への寄稿文に最初に目をつけたのはホロコースト否定の教祖であるポール・ラッ

          ホロコースト否定派尊師:ロベール・フォーリソンについて(2)

          ホロコースト否定派尊師:ロベール・フォーリソンについて(1)

          私自身は、ホロコースト否定派の実質的な教祖はラッシニエではなく、フォーリソンではないかと思っているのですが、それはどーでもいいことです。教祖と言えば普通は創始者のような意味があるので、その意味ではラッシニエが教祖ではあるのですが、本格的にホロコースト否定を広め始めたのはフォーリソンだと思っているので教祖だとみなしていました。でも、それはどうでもいい話なので、今回は適当に「尊師」としておきました。特に深い意味はありません。 さて、「息を吐くように嘘をつく」という、よく使われる

          ホロコースト否定派尊師:ロベール・フォーリソンについて(1)

          ホロコースト否定の教祖とされるポール・ラッシニエについて(4)

          前回からちょっと間が空いてしまいましたが、PHDNによるポール・ラッシニエに関する記事の翻訳は一応、簡潔です。ラッシニエが酷い嘘つきであり詐欺師であることは、これらの記事で十分過ぎるほどおわかりいただけたかと思いますが、一方で、何が彼をここまでの嘘に塗れたホロコースト否定論者にさせたのかについては、正直言ってよくわかりません。大抵は「反ユダヤ主義」で括って説明するのですが、反ユダヤ主義だけではなかなかその実態が見えてこないのですよね。どうして人は反ユダヤ主義になるのか? どう

          ホロコースト否定の教祖とされるポール・ラッシニエについて(4)

          ホロコースト否定の教祖とされるポール・ラッシニエについて(3)

          それにしてもフランス語の翻訳は厄介です。もちろんその最大の理由は、私がフランス語を学んでいないからですが、優秀な機械翻訳や最近の優秀な生成AIを使っても、なかなか満足な翻訳結果になりません。たぶんですけれど、フランス語独特の言い回しがあるのだと思われます。英語圏の独特さにはそこそこ慣れましたし、英語の場合は困ったらググればそこそこなんとかなるのですけれど、フランス語はそもそも単語自体がわからず、どこを検索すればいいのかもよくわからない上に、検索すると返ってくるのがフランス語の

          ホロコースト否定の教祖とされるポール・ラッシニエについて(3)

          ホロコースト否定の教祖とされるポール・ラッシニエについて(2)

          前回記事: 前回、どーしてもフランス語がうまく翻訳できず、意味が分かりにくかったり、意味不明な箇所がそこそこあって、せっかく記事にして紹介はしたものの、ちょっと読者の方には申し訳なかった感じもしています。 しかし、ラッシニエがかなりの嘘つきだという事実はお分かりいただけたのではないでしょうか? ラッシニエが自分自身を信頼させるような方向で嘘をついているので、翻訳記事の中でもそう呼ばれていたように、「詐欺師」と言っていいと思います。 今回は西岡が、マルコポーロ論文で以下の

          ホロコースト否定の教祖とされるポール・ラッシニエについて(2)

          ホロコースト否定の教祖とされるポール・ラッシニエについて(1)

          ネットでは、「出羽守」なるスラングがあります。「海外では〜」と語る人を揶揄するためにしばしば用いられます。例えば「ヨーロッパでは〇〇が当たり前」、「欧米ではすでに〇〇になっていて日本は遅れている」のような場合に使われます。そのように言われるようになったせいか、近年ではそうした「出羽守」は少なくなった感じがします。しかし過去、インターネットが一般に使えるようになった初期の頃までは、「欧米では」と語られることは頻繁にあったように思います。ホロコースト否定論を海外から輸入した西岡昌

          ホロコースト否定の教祖とされるポール・ラッシニエについて(1)

          チクロンBの素材は珪藻土って本当?

          今回は特にどうということもないかもしれない些細な事柄についての短い記事です。いつも長くてすみません😅 アウシュヴィッツのガス室で使われたとされる毒ガスはシアン化水素ガス(青酸ガス)ですが、その発生源はチクロンBという名の製品名を持つ薬剤でした。上の写真のように、缶の中に粉末よりは大きな粒状の、しばしば「ペレット」と呼ばれる素材にシアン化水素の液体が染み込ませてあったとされます。 このペレット自体は、ほとんどの説明では「珪藻土」と説明されているようです。日本語Wikiped

          チクロンBの素材は珪藻土って本当?