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【選挙出まくり男】小西彦治とは何者か?(1)


 1月21日投開票の長野県・須坂市長選挙

 6期目を目指す現職と新人の一騎打ちなのですが、その「新人候補」というのが、小西彦治氏。 「元兵庫県議」という肩書きで須坂市とはこれといった縁が有りませんが、首長選はいわゆる「居住要件」がいらないため、こういった方が突然立候補するコトも可能なのです。
 昨年夏から全国各地の首長選に出まくっている小西氏。 彼をよく知らない須坂市民のために “昨年から小西氏を監視し続けてきた” 私が解説させていただくシリーズの一本目。 本日は小西氏の略歴を、多方向から御紹介いたします。




◆プロフィール

  • 1971年11月8日生まれ 兵庫県伊丹市出身 実家は350年農家を営む

  • 兵庫県立伊丹高等学校卒

  • ※①

  • 神戸大学大学院法学研究科政治学修士前期過程修了

  • 1998年 プロボウラーとなり、1999年にJPGA(日本プロボウリング協会)加入

    • 2010年まで活動し、新人戦全国大会で18位の成績を残す 

    • 2001年度の180位が最高ランク 通算獲得賞金:¥45,000

  • 職業:コンサルティング会社代表取締役 その他、中古車販売業、キャットブリーダー(第一種動物取扱業)、トレーダー など、多岐にわたる

  • 資格:・第二種大型免許 ・大型自動二輪免許 ・アマチュア無線技士免許 ・2級小型船舶操縦士免許 ・狩猟免許 ・日商簿記検定2級 ・柔道初段 ・全日本スキー連盟(SAJ)スキー検定2級 ・PBA(米国プロボウラー協会)ライセンス  など多数 過去にはJBGAのB級インストラクター、JBA公認ドリラー(ボウリングの球に穴を開ける人)の資格も保持

  • 趣味:ボランティア活動 サウナ

 必要以上に多彩な経歴の持ち主です。 続いて政治キャリアを見ていきます。


◆政治キャリア(~2023年4月)

  • 2007年 伊丹市議選に無所属で出馬し落選

  • 2011年 みんなの党公認で伊丹市議選初当選

  • 2011年 ※②

  • 2015年 兵庫県議選「川西市選挙区」から維新の党公認で出馬し当選(※③)

  • 2016年 ※④

  • 2018年 ※⑤

  • 2019年 「伊丹市議選に出馬するため」兵庫県議を辞職

  • 2019年 伊丹市議選に出馬し2度目の当選

  • 2020年 ※⑥

  • 2023年4月 兵庫県議選「尼崎市選挙区」から無所属で出馬し落選

  • 2023年4月 伊丹市議選に無所属で(※⑦)出馬し落選

 これまで兵庫県議を約1期、伊丹市議を約2期務めています。

 ・・・さて、ここまで見ていただいてお気づきかもしれませんが、経歴の一部に「」印がついて虫食い状態になっています。 ココからは「」印部分について解説していきましょう。 ここからが、本番です


※①解説

 学歴に高校と大学院の校名は書かれているのですが、大学名が有りません。 須坂市長選立候補時の取材で本人曰く「非公表」だそうで、他の記者が「学歴の一部を非公表にするのは有権者に対して失礼ではないか」と問い質したのですが、本人は「選挙に出るにあたって義務ではないので公表しない」と答えています。 何故そこまでして隠したいのか分かりませんが、とにかく非公表だそうです。

※②解説

 2011年に、みんなの党公認で伊丹市議に初当選したのですが、当選から僅か一か月後の5月24日に「市議会会派の結成にあたり、党の政策と異なる意見を持つ別の市議を会派を結成したため」除名処分となりました。
 ちなみに、その時の党支部長は “あの” 杉田水脈氏です(当時の杉田氏blog)

※③解説

 伊丹市議の任期終了が近づく頃、伊丹市の北隣にある川西市選挙区から選出された兵庫県議が2014年3月に結婚相手との九州旅行に政務費を使ったコトが発覚し大問題となります。 小西氏はそこを狙って維新の党公認で出馬。「政務活動費を不正使用した県議にノーを突きつけないといけない」と訴え、政務費を不正使用した現職を破り初当選を果たしました。 ところが・・・(※⑤へ続く)。

※④解説

 日本航空高校(山梨県甲斐市)の通信制過程の学習支援を担っていた「阪神学習支援センター」の保護者に「校舎がなくなる」などの嘘情報メールを送ったコトに対し、センターの校長が「社会的信用を失墜させた」として小西氏と宝塚市議に損害賠償を求めた訴訟で、神戸地裁伊丹支部は二人に計110万円の支払いを命じました。
 判決によるとメールを送ったのは宝塚市議だが、嘘情報は小西氏から言われたものだとしています。 なお、二人は判決を不服として控訴したようですが、その後の顛末は調べましたが見つけられませんでした。

※⑤解説

 現職県議の政務費不正使用を糺し当選した小西氏ですが、自身の県政報告紙の作成や配布について2015年分の政務活動費から不適切な支出があったのではないかと市民オンブズマン兵庫から県議会に調査を申し入れた結果、「実際に作成、配布したのかについて事実関係が確認できる充分な説明が無かった」とする調査結果が出て、小西氏は約28万円返還しました。

※⑥解説

(クリックやタップで拡大してご覧下さい)

 2020年に行われた大阪府箕面市議選に立候補した浅倉南候補。 ご覧のような選挙公報となっており、どう見ても「維新の公認候補」のように見えますが「維新政治塾の一期生で過去の選挙で日本維新の会公認候補だったコトは事実だが、この選挙において日本維新の会とは全く関係ない」と、浅倉候補が所属していた兵庫維新の会(日本維新の会兵庫県総支部)が声明を出すという騒動があり、光本圭佑尼崎市議曰く、この作戦を指南したのが浅倉候補の選挙活動を応援していた小西氏だそうです(光本市議のツイート参照)。 なお、浅倉候補は落選しました。
 ちなみに、その光本市議も2021年に作成したポスターのデザインが「鬼滅の刃」をパクったのではないかとして維新から厳重注意を受け、2023年5月に政務活動費の不正支出が有るとして議会事務局から刑事告発を受け、維新を除名。 同年10月に書類送検12月に在宅起訴されています。 不正を訴えた人が後に自ら不正をする。 小西氏も光本市議(辞職勧告決議を受けるも辞めず)も、如何にも維新らしいと申しますか、、、

※⑦解説

 伊丹市議2期目終了間際に辞職(4年ぶり3度目)をし県議選に挑むも落選。 直後の市議選で返り咲きを狙う際、なんと参政党に公認申請を出しますが却下されます。 すると小西氏は姫路市議選候補者と二人で、

「参政党」と書いて「まじわりせいとう」と読む

 政治団体を立ち上げ、参政党そっくりのポスターを作成しました。

神谷宗幣氏twitter-Xより引用)

 参政党(本物)から警告文を喰らった小西氏は落選。 2011年から続いた議員生活にピリオドが打たれたのでした。


 しかしそこから小西氏は全国各地の首長選に出まくるという謎行動を始めるのですが、それはまた明日の話で。
 明日は小西氏が昨年夏から出まくってきた首長選を取り上げ、どういう選挙を “狙って” 立候補しているかを検証していきます。 お楽しみに!


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