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アタマがよくなる「対話力」 国山ハセン(著)

今日は、人と話をするときの考え方、ノウハウで、
わかりやすく、読みやすい本をご紹介します。

タイトルにある 「頭が良くなる」 とは、
人に教えてもらうのが上手くなる、という意味

会話、対話、インタビューの場面で、使えるノウハウ満載です



アタマがよくなる「対話力」 国山ハセン(著)

アタマがよくなる「対話力」 国山ハセン(著) 2024.4
-相手がつい教えたくなる聞き方・話し方-

著者の国山ハセンさんは、元・TBSテレビアナウンサー
よくテレビで見かける人と思っていたら、
現在は、YouTubeでビジネス対談をやっている、PIVOTに関わっているみたい

本は一見、ソフトなタッチですが、戦略的で濃い内容も含まれています


頭がよくなる、対話力とは?

対話を通じて、相手と仲良くなる、
気持ちよく教えてもらうという戦略

下心といえば、アレですが、
対話による気づきは、相手にとっても価値がある
双方、Win-Winの対話ですね

  • 対話は、自分が知りたいことを教えてもらえる最高の手段

  • 雑談とは一線を画す、刺激的な学びの時間

  • 相手と共鳴し、信頼関係をつくる

  • 自分を知る、自分をアップデートできる時間でもある

  • 様々な知恵を「集める」×「組み合わせ」→「応用力」 = 頭がいい

対話を 「学びの機会」 に変えるという発想は、さすがです!


矢印はいつも相手へ、 「聞く」 が7割

凄い人からお話を伺う場合は、自分が話すより、相手の話を聞いた方がいい
自然な流れで、相手との親密度を上げていきます

基本編

  • 挨拶、笑顔、好奇心

  • 丁寧な言葉

  • 語尾をはっきり言い切る

対話編

  • 相手が話したいことを話してもらう(相手の言葉、反応から察する)

  • リアクションでテンション(温度)を上げる

  • 好奇心で相手の懐に入っていく (ただし、過剰なテンションは要注意)

  • 対話の 「足し算」 (自分の視点)と 「引き算」 (短く、省く)を意識する

2回目に会ったときが、関係性をさらに深めるチャンスなので、
1回目に会ったときの話の内容をメモしておく
2回目の冒頭で、前回の感想を短く伝える
というあたりは、見習いたい点です

うまくいく 「対話の型」

対話には、型がある

最初は、ゆるやかに、明るく、笑顔を心掛け
徐々に空気を温めて、親密度を上げていく
最後にクライマックスを迎える、ドラマティックな展開です

①アイスブレイク (親密度 10%)

  • 挨拶・笑顔・好奇心で一気に打ち解ける

  • 相手の反応から、相手のペースを感じ、合わせる

  • スマイルの練習(ふだんから、鏡を見て表情筋の動き、自然な笑顔を確認しておく)


②アイドリング (親密度 30%)

  • 聞くが7割(相手が話したいテーマ・話題を見つける)

  • 相手の心をほぐす、相手が安心して話せる空気をつくる

  • 相手が 「話しやすかった」 「また会いたい」 と言ってくれたらベスト

最初は、ふつうの一般的な話題、自己紹介などから、始め、
その中から
オリジナリティーのある言葉、無意識に強調する言葉に意識を向ける

相手の関心事にアンテナを立てる
言葉だけでなく、表情、テンション、声のトーンの変化にもアンテナを立てる

①~②で、全体の1/3くらいの時間
1時間の対話だったら、20分
10分の立ち話だったら、3分
そういうペース配分を意識すると、うまくいく再現性が高まりそうです

③ドライブ (親密度 60%)

  • リアクションで話の温度を上げる (驚きのサイン、など)

  • 相手の話の内容を記憶して、頭の中でキーワードにラインマーカーを引く(これムズイ)

  • そのキーワードを使って、自分なりの言葉で要約 → 短く返す 

このあたりから、難易度が上がります
相手が本当に話したいことに、アンテナを立てる
話題の振り方、質問の深さが重要ですね

④トップスピード (親密度 80%以上)

相手が乗ってきたら、一気に相手のスイッチを入れて、
本音モードに入る、相手の本音を引き出す
という、最後のフェーズが、エキサイティングで一番価値が高い

  • 一歩踏み込む、前置きと、ストレートな質問

  • (丁寧に、ほめながら)本音の交換

  • 自分なりに感じた印象を短く添える (本気度を伝える)

  • 未来志向で話を締めくくる(夢や目標を分かち合える同士になる)

トップスピードに入る質問は、関係性が温まってきてから
センシティブなので、細心の注意を払いながら
難しいと感じたら、潔く引くことも大切

こちらの前のめり感を伝える、
「あえてあなたに聞きたいんですけれど」
「最後に聞こうと思ったんですけれど」
「ずっと聞きたかったことを、今、聞いてもいいですか?」
など、グッと踏み込む言葉を使う
(これらはインタビューの例なので、自分なりのフレーズを用意しておくと、よさそうです)

一番NGなのは、ざっくりした白紙の聞き方
「○○って、どうなんですか?」 みたいな…
相手も踏み込んで話しずらいw


③~④が全体の2/3くらいの時間
③と④のバランスは状況に応じて、④は短めかなぁ


リアクション・レベルの3段階

リアクションにもレベルがある
緩急使い分けることで、メリハリをつくれそうです

レベル1:相づち

(軽く頷く、ゆっくり大きく頷く)
(静止・あえて動かない、集中・真剣なポーズ)

レベル2:短いつぶやき

(はい、えぇ、なるほど)

レベル3:短い質問

「なぜですか?」
「いつからですか、どんなふうにやるんですか?」
「具体的には?」
「何がキッカケだったんですか?」

あまり、意識せずやってしまいがちですが、
コーチングの視点も入れて、
明確にレベルを意識することで、一段上にイケそうです


プロの練習はストイックw

プロは、インタビュー動画や音声を繰り返し聞いて、振り返る
次に活かすために必須なルーティーン

自分の音声を聞くのは、かなりキツイけど、プロとしては常識
振り返らないと、改善しない

そんなストイックさも垣間見れます


対話の奥深さを感じる、
読みやすい本でした~!



この記事を書いたのは、

収益の柱を増やす「未来実現パートナー」 川原茂樹
https://mousoubiz.com/
https://twitter.com/mousoubiz


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