#5 『 世界一周の船旅で負った 深い傷 』

世界一周の船旅で負った 深い傷



皆さん、ピースボートという NGO が主催する『 世界一周の船旅 』は、ご存知ですか?

飲食店さんの店内などに貼られていれているポスター等でご存知の方も、いるかもしれないですね。


1983 年( 昭和 58 年 )に、当時 早稲田大学の学生であった 辻元清美 ( 政治家 )さん達、数名で作られた団体です。

「 韓国の慰安婦問題など、実際は何があったのか 」を現地の人に直接聴いてみよう、とアジアを中心に船を出したのが始まりとされています。


そのため参加費もリーズナブルなのと、若者の参加者が多い船旅でした。フリーターの方や、元社会人の方が辞めて 乗船されるケースが、当時は多かったです。



大学 3 年生の時、前期の半年間を休学して、僕は世界一周の船旅に参加しました。


ビートルズに始まり、洋楽から世界の民族音楽まで、幅広く聴いていたため、音楽を通じて、世界を知ることに興味がありました。


また大学が、アジアの留学生の交流に力を入れていました。国内で 1 番、アジアの留学生が割合が多い大学でした。


僕は、韓国の民族音楽である『 サムルノリ 』という打楽器の演奏をするサークルに所属していました。

韓国人留学生の人が主催者で、練習後は留学生の住むアパートで、韓国料理を食べさせてもらったことがありました。


夏休みには、留学生の実家を訪問し、日本人仲間数名と、1ヶ月ほど滞在させて頂いた経験もしました。


音楽を通して、世界を見てみたいと思ったのと、
ピースボートのポスターに載っている、日本人のように、世界の人と交流出来る自分になりたいと憧れたのが、きっかけです。



『 何かを変えたい 』と強く
 思っていました。



意気込んではみたものの、僕はこの世界一周の船旅で、深い傷を負います。



「 消えてしまいたい 」



と思いながら 3ヶ月の船旅を終えて下船をしました。この旅で、自律神経不調が悪化してしまい、船旅中、船内で「 引きこもり 」を経験してしまったのです。



人見知りの傾向が強かったので、船旅での人間関係に消耗していました。

また、船旅前に、ピースボートの日本営業所でアルバイトをしていました。


ピースボートのポスターを飛び込み営業で、飲食店さんなどに貼らせて頂くというアルバイトです。


ピースボート営業所には、様々な人がいました。世界一周の経験者がたくさんいました。アクティブな人がたくさんいて、営業所も活気に満ちていました。


環境に慣れるのに時間が掛かる僕は、そこでの生活に、心身共に無理をしていたんだと思います。


慣れない環境に、生活リズムを崩してしまいました。


せっかくの 3 カ国の世界一周の船旅の期間、半分の期間、


僕は体調を崩し、自分の部屋に

引きこもってしまった



のです。




船旅前半の、香港、ベトナム、シンガポール、スリランカ、ケニア、エリトリア、エジプト、イスラエル、ギリシャの国を、


寄港地で船から降りることなく、過ごしました 笑




自律神経不調だと、自分を全くコントロールできない


現実をまったく楽しめない


そう痛感しました。


世界一周の経験は、今になれば良い思い出です。Kindle 出版を始めて、世界に住む日本人作家さんと本を通じて交流出来るのも、当時の経験のお陰です。


世界一周経験者の Kindle 作家さんと繋がれているのも、当時の経験のお陰です。



世界一周を終え、船旅最終日、船は東京・晴海埠頭 に着きました。


僕は自分の部屋のベッドの下から、ギターを取り出しました。


船旅中、ハードケースに入れたまま、一度も使わなかったギターです。




僕は何をやっていたんだろう ……



・船内で披露したいと思って持ってきたギター

・練習をして、弾き語りのレパートリーを
 増やしてきたのに ……



今の僕だったら、ギターをせっかく持参したのに、一度も使わなかったのは、良い笑い話に出来ますが、

当時の僕は、相当深刻でした。


「 ギター持って来たのに弾かなかったんだ 」


「 何のためにわざわざ持ってきたの?」



と自分を責めていました。

人にギターを持っているのを見られるが嫌で、30 分近く、部屋から出られなかったのを覚えています。



自分で自分がコントロール出来ない




その状況が、当時の僕には、1番辛かったです。


けど、あの頃の体験があるから、


うつで苦しい人は、



自分で自分をコントロール出来ない


ことにひどくストレスを感じていることがわかるし、自然体でいられない苦しさも分かります。


自律神経の不調がどれだけ心身にダメージを与えるか、とても貴重な経験が出来ました。


と、この歳になって、やっと振り返れるようになりました。

こうして執筆を経験出来ているお陰です。


執筆と読書を通して、辛い経験もいつかはネタになることがわかって来ました。


他の作家さんの辛い体験談から、勇気をもらう経験があったからです。




辛い経験も、誰かの役に立つ日が来る



そう考えられるようになりました。


次回からは、社会人編です。


仕事が出来ない、パワハラを受ける


うつや自律神経不調で悩んできたらこそ
体験できた【 僕の闇の部分 】を書いていきたいと思います …… 。


#4【 コラム 】ZONE とは真逆の人生を送ってきた僕
https://stand.fm/episodes/654c861e2f2cb28b2ed8a8f6



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