岸本竜彦 [本さつまや料理長][料理家]

本さつまや7代目料理長です。 本さつまやは、1872年明治5年創業、今年(2020年)…

岸本竜彦 [本さつまや料理長][料理家]

本さつまや7代目料理長です。 本さつまやは、1872年明治5年創業、今年(2020年)で148年目になります。 熊本県上益城郡山都町にあります。 「モトサツブログ」と「おうちでさつまや」を連載中です。

最近の記事

【おうちでさつまや】松茸の土瓶蒸し

皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 以前紹介した一番出しを使った献立です。 松茸が手に入ったら 全ての行事をそっちのけで、すぐに硬く絞った和タオルやサラシの濡布巾又はキッチンペーパーなどで周りの汚れを拭き取り 根元の石付きを包丁で削いで 清潔なキッチンペーパーなどに包んで調理直前まで冷蔵庫に保管しておきます。 食材を買いに行く前に機材の確認をします。 ご家庭には土瓶蒸しの器は無いので急須や紅茶ポットなど

    • 料理とお酒の相乗効果

      皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 私のお酒のデビューはお正月にお屠蘇で飲んでた赤酒でした。数の子との相性が抜群でした。 小学校の時のお盆に従兄弟のおじちゃんがビールの泡をくれた時、すごく苦いと思ったので今でもビールは苦い飲み物だと感じます。 ちゃんとした相乗効果のデビューは中2の時ケルンよしもとで味わった生牡蠣とシャブリです。 どっちもクセが強いのにお互いの旨味がグーンと高まってビックリしました。 大学4年

      • 【おうちでさつまや】茄子のオランダ煮

        皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 マダムミエは他人に厳しく自分に甘く、人から指図されるのが大嫌いで修行もしてないので師匠はいません。 唯一師と仰ぐのが私の修行先の松葉の女将のマダムカナコです。 ※松葉についてはこちら 彼女のファッションや思考はオリジナリティに溢れ、数回食べたラッキョのサラダ、キーマカレー、ハンバーグなど料理に関する考え方も独創的です。 膨大な読書量と激動の人生から来るものと感じていますが、今

        • 蕎麦と私

          皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 モトサツブログ、本日は「蕎麦」について書いてみようと思います。 蕎麦に特別な思いを持ったきっかけ私が蕎麦に特別な思いを持ったきっかけは5、6歳の時にセンタープラザの名店街にあった三笠うどんで食べたざるそばだったと思います。 その日は夏休みで熊本市独特の灼熱地獄の中、叔母の美千子と 汗ダラダラで鶴屋から下通り、新市街、岩田屋伊勢丹まで買い物をしながら15時頃の遅めの昼食にセン

          【おうちでさつまや】新じゃがとベーコンの煮含め

          皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 先日、私の師匠の松葉の先代の一周忌に合わせて松葉に食事に行きました。 ※松葉についてはこちら 料理もお部屋も接客も最高でした。 先代が愛読していた雑誌『四季の味』を修行時代の休憩時間に良く読んでいました。 本日紹介する料理は、その中にあった熱海伊豆山の蓬莱旅館の朝食レシピから拝借した料理です。 新じゃがを見かけたら挑戦してみてください。 新じゃがとベーコンの煮含めの作り

          【おうちでさつまや】新じゃがとベーコンの煮含め

          あい子と美千子

          皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 モトサツブログ、本日は私の家族について書いてみようと思います。 高校以降の私を知る人は、お母さんが2人いるよねって聞いてきます。 言われて初めて気付きましたが、確かに2人いるかもです。 母と叔母 母親のあい子から生きていく精神を学びました。 母のあい子は、3歩以上駆け足でさつまやを縦横無尽に駆け回り2人の姉と私の子育て、公務員の父の妻、さつまやの切り盛りと、止まっていると

          【おうちでさつまや】則男氏直伝 翡翠豆

          皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 さて、本日は八方出汁を活用した僕の御師匠、松葉の先代則男氏のレシピを紹介します。 新鮮なグリーンピースを見つけたらぜひ挑戦してみてください。 翡翠豆の作り方【材料】 グリーンピース   150g 昆布カツオ和風出汁 300cc ミリン        30cc 薄口醤油       25cc 塩          適宜 重曹         2g 手順① 昆布とカツオ節で和風

          【おうちでさつまや】則男氏直伝 翡翠豆

          飲食店遍歴で蓄えたコト

          皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 モトサツブログ、本日は僕の飲食店遍歴を書いてみようと思います。 バイトから修行時代での学び 高校3年の終わりから大学に行きながら8ヶ月うどん屋さんでバイトをしました。 その後1年半近所の骨董屋さんの喫茶店と料亭でお運びをし、 友達の紹介で居酒屋で2年半中華鍋やフライパンを振った後、 5年程松葉で濃厚な修行を経験しました。 学んだことを綴ります。 ふく泉の福田さんからは

          【おうちでさつまや】美味しい土鍋御飯の炊き方

          皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 さて、本日は土鍋御飯の炊き方をお伝えします。 時間は掛かりますが、その分美味しくふっくら炊き上がります。 美味しいご飯を炊くコツは“研ぐ前“と“炊く前”【材料】 ・土鍋 ・お米1合 ・最初のミネラルウォーター ・別に氷10個とミネラルウォーターを合わせて180cc ・20分のタイマー ※普段から玄米のまま冷蔵保存し、洗う前に精米できれば最高です。 調理時間:60分 手順

          【おうちでさつまや】美味しい土鍋御飯の炊き方

          記憶に残る味とお店

          皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 本日も宜しくお願いいたします。 趣味は料理屋巡り誰も生まれ落ちる場所を選べませんが、私は料理屋に生まれ落ちました。 祖父が日本の成長と共に、建て増しを繰り返した木造2階建ての1階が子供部屋で、宴のお客の雑踏と祝宴のカラオケをBGMに育ちました。 私もそうですが、両親も職業柄、まとまった時間が取れれば昔から料理屋巡りをしていました。 本日は、僕が影響を受けた大好きな料理とお店を列挙します。          

          【おうちでさつまや】出汁のつくりかた

          皆さま、お疲れ様です。 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦です。 先日初めて投稿したnote、思ったよりたくさんの人に読んでもらっていて大変嬉しい限りです。 今後も「僕とさつまやの思い出」や「おうち時間にできる簡単レシピ」等を投稿していきます。 宜しくお願いします。 さて、今回は僕の献立で1番出番の多い八方出汁の作り方をお伝えします。 昆布とカツオ節で取った基本の和風出汁は自律神経を整えます。 疲労やストレスを軽減し、落ち着きを取り戻した楽しい食卓を演出します。 ただ、

          【おうちでさつまや】出汁のつくりかた

          僕が考えるご馳走

          初めまして。 熊本県山都町にあります 本さつまや7代目料理長の岸本竜彦と申します。 昔から文章には自信がありませんが、お話し出来ない思いをブログで伝えていました。 ここ数年はまったくでしたので、、この機会にnote.を始めてみることにしました。 僕と本さつまやとの物語や、おうちでできるレシピ等を綴っていこうと思います。 拙い文章で恐縮ですが、お読み頂ければ幸いです。 さて、今日はちょっと昔を振り返ってみようと思います。 僕が料理の道を選んだ理由 本さつまやは、僕から