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スズキ ヒロに伝えたいこと


久しぶりの読書は、スズキ ヒロの『Book Cover』からにした。スズキ ヒロとは、卍丸くんだ。

彼とは会ったことはない。会ったことはないけれど繋がっている。矛盾しているが、SNS上の繋がりだけではないという、見えない繋がりに何かしらの見える物を感じる繋がりだと言いたい。

どうして、こういう回りくどい言い方をしなければならないのか。少なくとも私には、人との関係が希薄になったこの何年間で一番、思想や生き方を考え、話した人間だからだ。

自分にとって、足らない知識を根本的にさらけ出して質問しても、それを真っ直ぐに返答してくれる彼は、私にとってとても稀有な存在だった。

私が、導かれるように近代文学や純文学に惹かれるようになったのも多分に彼が関わっていると言える。

「美しい」を「美しい」という文章で表現するのにそれを思考して味わう。想いや、思想は文章に投影できるということをひたすら話し合ってきた。

そんな彼が、小説を書いた。作品に触れる前に数々の彼の文章に触れてきた私は、彼のある変化を感じた瞬間がある。彼が年齢を重ねてきて、包む優しさを知り、知識を隠して表現に美しさを入れ込んだ時だった。

それがどこのいつだとか、そんな野暮な話しは書かないが、思想と表現が一つに繋がりはじめているのだろうと感じた瞬間だった。

この人は、書き続けるだろうと思った。

この作品の主人公を女性にしたのは、正解だと思う。彼の繊細な部分は、女性を通した方がその表現に魅力が増すことがわかったからだ。実在のモデルがいるかは知らないが、彼の持っているその攻撃性や、危うい部分を上手く救ってくれているからだ。だけど、そういう作品もいずれ読みたいのも事実だ。

全編を再読し、一気に読む事を心掛けた。私が受けた彼の「葛藤」や「孤独」や「恐れ」そして「前進」をきちんと感じることが出来た。それは決して断定するものでなく、読者に考える余地や余白を与えている方法だった。

こんな読書は、初めてだった。
書いている彼が浮かぶから、読む私は素直にその作品を受け取れないと思う。

だけど、とても嬉しかった。
この作品がどういう経緯をたどり、どう読み手によって変化していくはわからないが、私の中の一つの作品として残るからだ。

願わくば、この作品を本当に必要としている人に届くことを想う。

私は、物事に大きいも小さいもないと思っている。私の前で起きたことは、私が感じるべき大切な瞬間だからだ。

彼が一歩進んで、「残した」という事実を尊敬する。

本当に良かったと思う。
これからも書き続けて欲しい。
彼の闘おうとしている事は、絶対この先必要になると思っている。

私は、私でやり続けようと思う。

彼が、前に私が記事に書いた、淘汰されようとも真摯に書き続けたいという言葉を大事にしてくれたとき、私は自分に言い聞かせた言葉が、人を通して自分へ返ってきたことで、さらに心に入ることを知った。

私は、書くということに向き合う覚悟が出来た。誰が何を言おうと自分の表現は曲げずに、これからも淘汰されようとも真摯に続ける。

小説とは違う、自分の表現を見つけている最中だがこれからも共に書き続けていければと思う。

拙いですが、感想でも何でもありません。
ああ、良かったなって本当に思っただけの記録です。

おめでとう。

なんのはなしですか

日本語、英語、スペイン語、タガログ語版を郵送してくれるらしいので、この記事を私からの忖度とさせていただきます🤣

願わくば、サイン付きでお願いします✍️

よき一日に。




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