#毎日note
「水たまりで息をする」感想
先日来、高瀬隼子さんにハマり中である。
今回は「水たまりで息をする」を読んだ。
ちなみに、この作品が芥川賞候補になった時の、選評がこちらである。
選評を読み終わった瞬間「やった!」と小さくガッツポーズしてしまった。
誰も私のようには読んでいない、と思ったからだ。
もちろん、感想に正も誤もないのは、わかっている。
けれど、この作品で表現したかったことは、「型にはめないと定義が難しいものから、
「宝石の国」に込められたメッセージとは何だろう?
本作は、月刊アフタヌーン誌上で連載中の「宝石の国」に関する考察である。ネタバレを多く含むため、未読の方は「宝石の国」読了後に読むことをお勧めする。
市川春子が抱えるテーマ
不思議な生物と人間との共生を切なく描く天才、市川春子の初連載作品が「宝石の国」である。
雑誌連載時から話題になっていたが、2017年のアニメ放映以降に多くのファンを生み出し、その独自の世界観に対する考察も多数出ている。
謎の
映画「フライ、ダディ、フライ」ビジュアルブックを見て浸る年の瀬
私は好きになるとしつこい。
同じアーティストの同じ曲を延々聞いているし、同じアニメをワンシーズン分12回、何周も何周も見ている。
小説も繰り返し読んでは、同じところで泣いているし、どれだけしゃぶりつくせば気が済むのかと、自分でも思う。
「フライ、ダディ、フライ」は、そんな私が、人生で40回は軽く見ている映画だ。
何度見ても、やっぱりいいなあ、好きだなあ、と思う。
公開は、2005年7月9日。
今
「おいしいごはんが食べられますように」ネタバレ豊富な偏見てんこ盛り解説
「おいしいごはんが食べられますように」(高瀬 隼子 著)を読んで、最初に思ったのは「どうしてわかるの?」だった。
太宰治の小説を読んだ人は、ほぼ全員が「これは私の話だ」と思うのだ、と何かで読んだが、そういう類の「どうしてわかるの?」に近い。
私は、二谷さんであり、芦川さんであった。
Amazonの作品解説には、こう書いてある。
確かに、主題は人間関係のようにも読める。
けれど、私はこの本を「
『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』感想
以前から気になっていた、この本を読み終えた。
栗城さんの存命中、わたしは彼の存在を全く知らなかった。
「ニートの登山家」と持ち上げられて、ネットで英雄視されたことも、エベレストアタックに何度も失敗して「下山家」と揶揄されていた頃のことも、目にも耳にも入っていなかった。
彼の人生についてはこの本で、初めて知ったことばかりだ。
しかも、私は登山というキツいスポーツにまるで興味がなく、雪もなく酸素も濃
「娘がいじめをしていました」感想文・環境調整の提案
とんでもなく後味の悪い漫画を読んだ。
小学生の女の子の間に、いじめが起きるところから話が始まる。
もうこれだけで、いやあな気持ちだ。
以下、ネタバレを含むあらすじを載せる。
いじめの話は、フィクション・ノンフィクション問わず、世の中にあふれている。
そして、その解決策らしきものをもっともらしく載せているサイトも、ごまんとある。
だが、現代のいじめは、発端も拡散も収束も、あらゆるところにネット