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メリットだらけの出戻り社員をどう採用するか?【アルムナイ採用のすゝめ】

諸戸友@CROOZ執行役員

活躍していた社員が辞めていく。優秀な人材が辞めていく。

会社としては悲しいことですが、社会全体という視点から考えればそう悪いことではないのもわかります。

転職が当たり前の時代になり、自らのキャリアに関する意思決定に前のめりに取り組む人もかなり増えている証拠だと言えるのですから。

いや、それにしたって、辛いんだよ。
そんな声が聞こえてきそうです。激しく同意しますw。

しかし、企業と社員の別れは必ずしも永遠とは限りません。

最近、多くの企業が一度辞めた従業員を再び採用することに価値を見出し始めているようです。まさに最近よく耳にするようになった「アルムナイ採用」ですね。

こちらの記事によれば、2021年に企業が採用した社員の4.5%は出戻り社員で、これは2019年の3.9%よりも増加しています。

僕がCBOを務めているCROOZも、出戻り社員の採用には意欲的。直近2年で採用した35名のうち、9名が出戻り社員となっています。その割合は約26%と一般よりはるかに高い。

というわけで今回は、「出戻り社員を採用するメリット」と実際にうちでやっている「出戻りしやすくるための取り組み」を紹介したいと思います。

<出戻り社員の採用はメリットだらけ>

出戻り社員の採用は、メリットだらけ。

どんなメリットがあるのか、思いつく限り列挙してみます。

・最初から社内に気心の知れた人たちがいるため巻き込み力があり、かつ他社でレベルアップもしているので、スピード感が違う

・新入社員研修やトレーニングにかかるコストをかなり抑えられる

・新卒のメンバーや入社を検討している人に対して、他社の経験も踏まえ、「かつての会社の様子」や「この会社ならではの良さ」を伝えてくれる(クルーズではぶっちゃけ先輩相談会なるものが月に1回若手社員向けに行われている)

・外に出た人が結局は戻ってくる会社である、というのは中にいるメンバーの安心感につながる。あれだけすごい人材が戻ってこようと決めたのであれば、この会社はとてもいい会社なのかもしれないと思わせる説得力がある。

・戻ってきたメンバーが転職するきっかけとなった問題を改善する旗頭になってもらえる

人手不足・大転職時代という背景に加え、このように様々な形の非常に強力なメリット。企業が出戻り社員の採用に積極的になるのも納得がいくのではないでしょうか。

逆に、転職や出戻りを消極的に考えている方は、これを踏まえて再考してみるのもありでしょう。

<CROOZ号乗船往復チケット>

さて、出戻り社員のメリットをお伝えしたところで、実践的な話です。

クルーズではどのような形で出戻りしやすい環境を作っているかご紹介しましょう。

まず大前提ですが、なるべく気持ちよく別れることです。

優秀な社員が辞めていくのは悲しいこと。ですが、それでも僕らは前を向く仲間の背中を押すと決めています。それは、OK Bookという、かつて使っていたクレドカード(代表小渕の本心)にこんな言葉があるくらいクルーズの文化になっています。

その仲間が誇りを持って辞めて行くのだったら、最後には、嬉しい。心からそう思える。今まで僕らの夢を全力で手伝ってくれたのなら、その仲間の夢も全力で応援したい。
CROOZ・OK Bookより

辞める側としても、旅立つ際に一悶着あった会社には戻りたくないですよね。だから、涙を呑んで、気持ちよく送り出す。

そして、本当に活躍してくれた社員には代表小渕がわざわざ次行く会社に推薦状を直筆で書くこともありましたし、いつかまたと思う社員には「CROOZ号乗船往復チケット」というのを渡す制度もあるくらい。

辞めた社員が期限内であればいつでもCROOZに戻ることができる制度です。

気持ちよく送り出し、またいつでも帰って来いとはっきり伝えておく。これが出戻り採用につなげる布石の一つです。

<「帰ってこない?」の声かけを社長がやるべき理由>

あとひとつ、出戻りしやすくるための取り組みお伝えします。

辞める側の気持ちに立ってみましょう。

新天地でのビジョンを語り、背中を押される形でやめたのであれば、「いい場所だったな」とは思っているかもしれません。

しかし、何年か経って自分から戻りたいと言うのは、ハードルが高いのではないでしょうか? おそらく、少なからずばつが悪い思いをするはずです。

地方で親と喧嘩して、でも最後には和解して、夢を応援してもらう形で送り出してもらって出てきた東京。それを、今さら「また地元で暮らしたい」なんて言いにくい、みたいなもんでしょうか。

人間ってめんどくさいですねw

他ならぬ僕もそういう人間なので、こういう時考えることはわかります。「戻ってきてくれ」ってお願いしてくれないかなってことです。できればその場所で一番強い人が(父親とか、祖父とか)。

「そんなに言うんなら、まあいいけど?」
なんて言って帰って、全力で成果を上げるのが理想的。

それをわかっているから、クルーズでは社長が自ら戻ってきてほしい社員に声をかけます

「君の力が必要だ。もう一度俺たちを助けてくれないか」と。

そもそも、定期的に「最近どうよ?」というやりとりはしていて、その上でタイミングを見計らって声をかけています(ちなみに、当然ですが、今いる会社でめっちゃ活躍していて、本人もその会社で目標とやりがいもってやっているのであれば無理に誘うことはありません)

うちの社長は昔から再三「社長の一番大事な仕事は人事だ」と述べていて、それを会社がずいぶん大きくなった今も実行し続けている結果が、クルーズの高い出戻り率にも表れているのでしょう。


以上、「出戻り社員を採用するメリット」とクルーズでやっている「出戻りしやすくるための取り組み」の話でした。


参考:『辞めた会社に戻る「ブーメラン社員」は人材不足の有力な解決策だ』

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