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フランスの保育士さんがバカンスを取るための画期的なシステム

バカンス大国フランス!!

フランス人はバカンスのために働いている、と言われるほど、毎年の有給をすべて使い切ることは、それはたぶん賃金アップよりも大切なこと。基本、次年度に持ち越せないし、お金に変えて戻ってくることもない。

それは、保育士さんだって同じこと。

前回、Oおーちゃんの通っていた、パリ市立保育園に入るためにしてきた、私の経験談を書きました。

日本の保育園のことを知らないので、比べることはできないけど、初めてだらけのことだったので、さすがフランス、驚きもいっぱいだった。

その中のひとつに、7、8月の夏のバカンスと、クリスマスから年末の冬のバカンスの時期に、保育士さんもちゃんとお休みの取れる画期的なシステムがある。

会社でも7月中旬から8月の間に3、4週間、年末も1、2週間、有給を取ることを推奨されているので、その時期にバカンスに出かける家族も多い。だから保育園に来る子どもも、ぐっと減る。

この期間に保育士さんも順番にバカンスを取れるようにするために、近隣の市立の保育園2−4園が連携して、一つの保育園に統合するのだ。

バカンスが近づいてくると、園長先生から、どの期間利用したいか、今年はどこどこの保育園にバカンス中は預けてください、という内容のメールが届く。このバカンス期間だけは、申し込みをしなければ保育料も発生しない。それで市の収入も減ることになるから、統合するしかないのかもしれない。

パリ市の保育園は、園児たちのお昼ご飯やミルク、おやつなどの食事の品質の向上に力を入れていて、有機栽培の食材は全体の70%、ミルクにおいては100%オーガニックのものが提供されている。園内で調理しているので、調理師さんもお休みをとらないといけないし、統合することで、配送の効率化にもなる。

いいことづくめなんじゃないの?

と思うかもしれないけど、調整する園長先生は大変だし、親の負担はもちろんある。

バカンス期間限定の保育園も、アパートから歩いて行けるさほど遠くない場所だったのでよかったけど、それでもバタバタする朝、いつもより早くでないといけない!と焦って余計に遅刻するし、知らない保育士さん、お友だちに囲まれるOおーちゃんも不安だったに違いない。もちろん園長先生たちも順番にバカンスをとるけど、もし何かあれば他の園の園長先生が必ずいてくれる。

それでも、預かってもらえるだけとても助かるし、大きな問題が起こったこともない。保育園も親も双方にとってこれが最善策なのかな。

それにさ、保育士さんだって人間だもの。疲れているとミスだって増えるし、やつれた顔されるよりも、保育士さんにはしっかりと休んでもらって、元気に明るく子どもたちと遊んでもらうほうがいいに決まってる!そのためには、親だって子どもたちだって、少しくらいの負担、がまんはするよ。

なにより、フランスのママさんパパさんたちから、不満が出てない(細々としたことはあると思うけど)というのが、その証拠だと思う。

日本の保育園の夏休みや冬休みって、どうなってるんだろう?
ぜひ教えてください。



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