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鉄道趣味論

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鉄道をめぐる趣味と、それを発信していく事について雑に考える
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#鉄道

こういう3セクも

 第三セクター鉄道の主役、軽快気動車については以前書いた。

 しかし実際、第三セクター鉄道の車輌は気動車に限らない。電車もある。愛知環状鉄道や北越急行、阿武隈急行といった鉄道で使用されている。

 貨物列車が走った樽見鉄道にはDE10+オハフ33の客車列車があった。後にこれはオハフ50、14系と代わっていった。

 50系客車については現在でも、真岡鐵道で蒸気機関車の牽く列車で使用されている。

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SLブーム世代の静かな引退?

 大井川鐵道に行った際に思ったのは、もう、「昔を懐かしんでSL列車に乗る時代」ではないのだという事だった。

 確かに出発前に夢中になって撮影している人は大勢いる。

 でもやはり何かが違う。

 以前行った際にこれはより深く感じた事だが、写真を撮影している人の多くは「珍しいものを、珍しいから撮っている」のである。

 何人も集まった人が「トーマスは何時に来ますか」と聞いてきたが、俺は別にトーマス

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鉄道を知ることについて

 例えば野球中継にしろ、自動車レースの番組にしろ、最初から最後まで野球や自動車レースの話である。

 前に聞いたが、野球中継で、野球に詳しいとしても、その試合に直接関係ないタレントを映す時間が長いと文句が来たりするらしい。

「当たり前」? いや、そうとは言えない。前に書いた鳥人間コンテストについても、コンテスト出場者、出場機体と直接関係ないタレントの映像を流している時間がかなり多いからだ。

 

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こういう話はウケないのは分かるんだけど

 日本だけかもしれないけど、「三つ子のたましい百まで」って言葉がウケる。それは分かる。

 それで、ネット上で◯◯に興味持ったら治癒不能とかいう悪ふざけが拡散する。

 でも現実には小さい頃に興味持ったものをずっと好きでいるのはごく少数である。

 トーマスを楽しんでいる子やプラレールを買ってもらった子の中で、何%が鉄道好きになるだろうか? 現実を見て冷静に考えたら、1%は行かないよね。

 わず

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シンカンセンって何だ?

 新幹線って何だろう? もともと今で言う東海道新幹線は、東海道本線に数多くの列車が走り、これ以上増やせない為に別線として計画された。

 大抵は「貨物列車を別線にする」所、「特急だけの新線を作った」のである。

 新大阪までだった新幹線は、岡山まで延長となる。

 自分が小さい頃は、新幹線はまだ東京から岡山までしか開業していなかった(この当時の停車駅は全て丸暗記していて今でも言える)。

 そうい

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地下鉄の電車を入れる話

 1978年3月ぐらいからいわゆる「ブルートレインブーム」が始まり、特に鉄道好きでもなかった子供を巻き込んで騒ぎになっていくのだが、テレビ等に取り上げられる鉄道は、この寝台特急という1枚看板に限らなかった。

 前年の1977年からは東京のテレビ番組の中のコーナーに「走れ!特急」ができ、国鉄特急全般が取り上げられた。「あずさ2号」のヒットもこの頃だった。
 日曜朝には「真珠の小箱」という番組の中で

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台湾への鉄みやげ

 そろそろ台湾行き再開への準備を始めようかと思っている。
 現実にはまだまだいつ行けるか分からないけど。

 さて、台湾行きというと、「台湾に持っていくおみやげ」となる。向こうに知り合いができると、そうなってくる。

 そこで今回は個人的に反応が良かった鉄道関係のみやげについて書いてみたい。

 まず1つ目、非常用ドアコック表示板のレプリカである。書泉あたりの鉄道コーナーで売っているが、バカウケだ

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「風潮」は大事か?

 たまに「鉄道界隈の風潮」とか言う話を聞く。「こういうのを撮るともてはやされる風潮」とか。私は「界隈」とか「風潮」というのは無視していいと思っている。それより自分の撮りたいものを撮ればいいんじゃないだろうか。
 SLブームの頃に、その「風潮」を無視して、より身近で撮れるEF58とかブルートレインとか撮っていた人もいた。あと旧型国電とか地方私鉄もそうだ。貴重な資料になるのは言うまでもない。

 考え

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知ったような者の夢から

 どこかの知らない街を歩いている。ひとりで歩いているのだが、これは休みの日の旅行ではない。仕事で来たのか、誰かに呼ばれたのか。

 その街には高架があって、電車が走っている。ちょっとその電車を見たのだが、これはどんな電車だったか忘れてしまう。

 そのうち今度は吊り掛け電車(感じとしては江ノ電の元王子電車に近いかな?)の2連が通りすぎて行くのを見た。

 あれ撮れないかなと俯瞰できる丘のような地形

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モハニ・クハニ・キハニ

 鉄道荷物輸送の話題は時折上っている。貨物列車みたいに大掛かりなものではなくて、駅で預けて別の駅で受け取ってもらう「チッキ」は宅急便普及前はかなり使われていた。

 かつての国鉄には荷物専用車両が存在していたし、それほど多くない場合は「キハニ」とか半室を使ったりした。
 キハ23・45系になると足りていたのかローカル線運用には入る形式だけど作られなくなった。ただこれもアコーディオンカーテンで仕切れ

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嫌いな架空車両

 好きなものがあれば嫌いなものもある。自分の嫌いな架空世界の鉄道車両って何だろう。

 下手とか技術が追い付いていないというのは許せる。それはスタイリングを考える事とちょっと違うからだ。

 やっぱり、せっかくの架空世界で、しかも旧国鉄(あるいはそれに準ずる組織)が存在している世界なのに、現実のJRの車両の塗装が違うだけの車両を出している場合だ。残念だし、すごくもったいない。何のために舞台設定を考

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厄介な問題

 よくネット上で枕詞として「私は鉄道には詳しくありませんが」とわざわざ書く人がいる。あれは何なんだろうと思う。

 で、もう1つ言うと、こういう人に限って写真の構図も、その辺の独り善がりのマニアよりも、本当に的確なんだよ。

 これ、色々質問したい事があるけれど、「マニアとは関わり合いたくありません」って意味なのかな。
 マニアでも鉄道に詳しくない人は本当にたくさんいるが、そういう人はわざわざ書か

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続 鉄道ブームと言っても

 そういえば「日経レイルウェイ」とか「鉄道ニュータイプ」とかは出なかった。ホビージャパンやモデルアートから鉄道模型本が出たけれど、特に新しい部分があった訳ではないように思う。

 誠文堂新光社も参入するものの、各種「ガイドブック」や「子供の科学」の経験を生かしきれず長く続かなかった。実際、「なんかイマイチ」の本だった気がする。

「アニメと鉄道」や「寅さんと鉄道」など、鉄道雑誌以外から出てくるよう

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理屈はよくわかるんだけど

 鉄道関連の撮影会や運転会というやつがある。参加費を払って撮影させてもらう。払ったお金は鉄道会社とか保存活動をしている人の所にいく。理屈はよくわかる。

 南部縦貫とか尾小屋とか、かなり面白い。行ったことはないが片上も面白そうだ。

 ただ、時として「俺、なんでこんな所にいるんだろう」と思ってしまうイベントもある。

 誰が悪いというのではない。大盛況の撮影会だからこそ、「俺が写真を撮って何になる

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