真夜中の光に、朝をみる。

夜は途方もなく長いのに、
夜が明けるとなると一瞬なのは何故なんだろう?
いつぞやの朝焼けに放った様々な言葉が巡りめぐって僕の胸で響き渡る。数ヵ月前に放った言葉で体がふらつくなんて笑えるけれど、そんな体験が出来る伏線を敷いておいて良かった。

もう一度。
僕にとって朝って美しいものじゃなかった?
遠くからの鉄道の音の旋律や街が徐々に明るく、それでいて鮮やかな彩りのもと呆気にとられた僕は自転車をこぎながら学校にいく、妄想。そんな優しく漫画のようなアニメのような、いやもっと単純で誰でも描けるような世界。けど実際の僕の世界は、部屋で一人、窓から見える電柱にぶら下がる線をぼんやりと眺めながら、圧倒的なまでの黒のなかに淡い光を探しては安堵する。

綺麗だ。
なんて感想よりも明日がこのまま来ないでくれと、
一番星に願うのみ。

いつの間にこんな大人になったのか。
子供なら夜更かしなんてしない。したとしても何か夢中になるものがあってしてしまうだけであって、いまは違う。
なにもなく、ぼんやりと、朝が来ないことを願う、悲しい人間。蹴っ飛ばしたゴミ箱の中からあぶれた、そんな僕。

こんな僕。
真夜中の光にすら負けてしまう、ちっぽけな人間です。
そして、そんな負けてもなおすがり付いてしまう人間です。

こんな僕ですが宜しくお願いします。
今はどうか許してください。

これからやって来る朝焼けに溶かした思いのまま
今日を歩きます。

大丈夫です。
まだ歩けます。歩いていきます。

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