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【おっちゃん讃歌・人間讃歌①】『ワイルドサイドをほっつき歩け』に勇気をもらう

おっちゃんが好きである。
おっちゃんに、ヨワい。
ううん、おっちゃんが、面白い。
あ、この「おっちゃん」はつまり=「人間」に置き換えて欲しい。
おっちゃんが、おもろい。
人間が、おもろい。
ツッコみどころ多くて厄介だからこそ。

先日、ブレイディみかこさんの
『ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち』という本を読んだ。
発売されてすぐ手に入れたのだが、
読み終わるのが勿体なくてちびちび読んでいて、やっと読み終えた。
ちびちびの最中から感じていた。読み終わって強く感じた。
「好きだ」この人の文章、考え方、人間への視点。
……なんてことは爆発的ヒット『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んだ多くの人が感じていることで今更私が言うことではないのだろうけど。
(しかしこの本も最高でしたね。泣きましたよ私は)
「好きだ」と感じた私はその日の仕事現場に行く足で書店に寄り、
彼女の「幻のデビュー作」、『ぼくイエ』でメジャーになる前に
ネットなどに書いていたコラムをまとめた1冊『花の命はノー・フューチャー』を買い、
行き帰りの電車の中で(いつもは爆睡タイムなのに)読み終えた。ああ、「好きだ」。

この2冊で、「好きだ」と共に「あ。」となった点がある。
「あ。」どころやないわ。「うわー」や。
それは彼女の「オヤジが好きだ。オヤジに弱い。
肉体的なものではない、ソウル的な部分において。
それも寂しいオヤジにおっさんに弱い」というところ。

例えば、痛々しく老いちまったセックス・ピストルズのジョン・ライドンについて。
あんなにロックでパンクだったのに低級なテレビ番組に出て笑われている。
でもその姿はそれこそパンクでロックじゃないか、と書く。
さらにはっきり書く。
「現役で戦う中年男は醜い。そしてその、醜悪であるが故の、見るものの胸をつまらせる美しさ。なんてものはラブリイな幻想ガーデンから見ておっても絶対にわからんだろうなあ」

うわー。

それ。それや。それ言いたかってん。てか、それ、わしも思うねん。
……けどそういう見方やそうハッキリ書いたり主張してても、
わかってもらえへんことが多いし、誤解されることも多い。
「おっちゃんを(人間を)バカにしてる」だなんて思われたり、
で、凹んだり、いじけたり、の末、なんか、守りに入った(?!)みたいに
黙ってもうたり言わなくなったり、
と、共に、私は無駄にまっしぐらで無駄に情に流されてまいがちなところもあって、
てか、血の気が多いくせにさみしんぼうなどころがあるがゆえに
距離感失敗したりユーミンの「守ってあげたい」みたいになって
痛い目みたり失敗したりトホホな目に遭うことも多かったのやけど。
(これは私が父をちょっとややこしい事情やら亡くしたための後悔や自責の念やらとええ歳してのファザコン体質もある!ある!と自覚しとる!)

でも、そうなんだよ。
もとい、そうやねん。
おやじたち、私的言い方をすると「おっちゃん」は。
でも、おっちゃんだけじゃなく「人間」が、「人間」は。

醜い。醜悪。
……とまではいかない場合でも、
大阪弁でいうところの「ツッコみどころが多い」。
だから、愛しいんだよ。
完璧じゃないし、びゃーって突っ走って転んで、
その全力なさま、全力やけどその全力が全力だからこそ
懸命に生きてるからこそおもろい、おもろうてかなしうておもろいねん。
……ということを私が最初に影響をうけたのは、
劇団☆新感線の作家・中島かずきと演出家・いのうえひでのりと
看板役者・古田新太がこの考え方&作風だったから、やねんけど。

『ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち』は
イギリスのブライトン地方(彼女が今住む地)のワーキングクラス(労働者階級)の「どうしようもないおっさんたちの生態や考え方を、ツッコみながらも愛をもった視点で描いた1冊だ。
元はパンクでロックな血の少年たちが老いて、老いても、決して成人だけど聖人じゃない。
酒呑んでぐちぐちその日暮し、でもその日をらしく懸命に生きている……のが、おもろい。
同じく故郷九州の熱い血とロック魂を持ち観察眼とおやじ愛に溢れたブレイディさんの筆が冴えわたる。
その目と愛と、日々のパイントグラスと、「上から目線じゃなく」「一緒に」付き合いながら、ツッコみまくりながら、書いたがゆえに、
そこから現代のイギリスという国の実情(政治的なことの影響などを含め)が浮かび上がる。
爽やかで人生これからキラキラな少年と少年たちが悩みながらも生きてく『ぼくイエ』のB面的な位置づけで企画・出版されたらしいこの一冊は
ブレイディさんいわく「人生の苦汁を吸いすぎたメンマ」みたいなおやじたちの話。
めっちゃ笑って、でもグッときて、めちゃくちゃ沁みた、と、共に、勇気をもらった。

勇気?
うん。
私も。
書くことの。

実は、私のLifework的原稿企画2つのテーマ(サブテーマ?)も、おっちゃんだ、いや、人間だ。
なんのこっちゃ、と言われそうだが、実は、サブテーマは、そうなのだ。
なんかねー、またねー、いろいろ恐れて&凹んだりで弱くなって、カシコ気取ろうとしてたよ。
でも勇気もろたよ。うん。これや。これでええねや。
一緒にすな、って感じやけどね(笑)

すげーロックな魂と視点と文に勇気をもろて、わしも、びゃーびゃー書いていこうと思います。。 うん、やっぱり、人間がおもろいねん。厄介だし、怖かったり、うっとおしかったり気持ち悪かったりもするけれど、で、気持ちが疲れてしもたりも多々やけど。ツッコみどころ多くて厄介だからこそ。

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◆omake①◆
あ、インスタにはこない書きました。
https://www.instagram.com/p/CGwZTUOj6wd/

◆omake②◆
note、ちゃんと書くのは勿論、びゃーっとつぶやきみたいのんも含め、
毎日更新ってか、動かしていきたいなと思っています。いろんなん。

おっちゃん愛にシンパシー&勇気をもろて、これ系ネタ、数個、続くかも。
あ、9日間風呂通ったお風呂の人間模様ネタも、数日中に、アップします。笑

◆omake③◆
続き(?)、その②を書きました。

【おっちゃん讃歌・人間讃歌②~【やっぱ好きやねん・大阪篇】~】

◆◆◆
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読んだ本のことを自分のことと合わせて書く場所かな

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右端に簡単な経歴やこれまでの仕事など書いております。連絡先も。

大阪の物書きでございます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中。
大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
下町・大衆文化も好きです。
女2人の立ち呑み旅、連載中。現在第7回まで更新中。
http://tabistory.jp/cat_story/cat_sakabawoman/

普段はラジオ番組やらCMやらの構成作家やライターです。まっしぐらな曲者です(笑)
AM懐メロリクエスト番組やCM書きやら、
大衆演劇関係では、
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いまはまだ日本も世界も色々大変で心配ではあるのですが……
己の出来ることを考えたい、ひとつずつ、いろいろ、やっていきたいです。
(理想高すぎるねんけど←これがあかんねんな笑)
皆、皆が、平和で楽しくありますように……!
改めて今後ともどうぞよろしくお願いします。ありがとう。ラブ

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