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エブリシング・エブリウェア・オールアットワンス(2022年)【映画紹介「なんでも詰め込めばいいってもんじゃ・・(2秒)やってやらああああっ」】

去年の話題映画をようやく視聴。
なんというか、芸術映画集団A24が、

ポリコレでつまらない作品が多いっていっても、
俺たちの技量なら、どうとでも捻じ伏せられるんじゃないか?

そういう若者らしい傲慢さ。
(中の人たちが若者かどうかわからんけど)
そういう過剰な自尊心を炸裂させまくったあげく、
全部盛りにして面白いのを作ってやんよ。

という視聴者と自粛警察への挑戦状をたたきつけるように作った作品。

というわけで、
党上層部からの政治的欲求はすべて押さえた上で、
その上で面白いのを作っちゃるという、
アメリカ版「炎624」みたいな映画。

民主主義版「オリンピア」みたいな。


まあ、別にグロ要素とかはないですけども。

まずは、
「主人公は美女イケメン以外にしろよ」
やってやらあああああっ

「非白人を出せよ」
やってやらああああっ

「中国人と言えばカンフーだろ」
やってやらあああああっ

「犬も出せ」
やってやらああああああっ

「家族テーマとかいいよね」
やってやらああああああっ

「辛い気持ちの人に寄り添う優しい世界」
やってやらああああああっ

「やっぱエンタメはバトルだろ」
やってやらああああああっ

「これはどうしてもこの材料で作ってもらおうか?」
やってやらああああああっ

「SFにしろ」
ほぎゃああああああああっ

「悪役をやっつけるのはかわいそう」
やってやらあああああああっ

「女性を活躍させましょう」
やってやらぁぁぁぁぁぁぁああああっ

「LGBTBTB」
Yatteyaraaaaaaaaaaltuyltultu!!

「名作オマージュで笑わせて」
やってやらああああああああっ

「コメディ路線」
やってやらあああああああああっっ

「最近はやりの、エンドクレジットの後に続くというフェイント」
やってやりゃあああああああああああああああああっ

そういう最近うざいと思われがちな、
ポリコレ要素を全ぶっこみして、
それでも面白いのを作れるという才能を誇示せんと、
野望をプラズマ燃焼させた結果、
こういう作品ができあがったのです。

破綻一歩寸前を脚本サーカスですべて伏線回収。
エターナルトォルーエンドに持ち込む。

見たか。これがA24だ!
調子乗りすぎ。

これが普通のエンタメバトル映画だったら、
半分くらいのところで終わってしまうところ。

実際、終わりかけたし。
このあと、どうやって続けるのかと、ちと悩んだところ、
ああ、そうやって、そういくのね。
なんか、現代人の心の中に住んでいる自粛警察が、
「あーだこーだ」言い出す部分を、すべて先回りしてやっつけていくアレなのね。

頭の良すぎる人は、批判精神が強すぎるので、
コメディしか描けなくなるという、モンティパイソン問題だ。

という感じなのですね。

これはエンタメの極北だなと、
思いました。
ぜんぶ載せだとこうなるという。

これで破綻させないのは強い!

天才が環境に左右されるというのは誤りである。
優れた才能はどのような環境下にあっても飛翔する。

ナポレオン

ただ、こういうのを何回も繰り返すのは難しい。
次はどういう路線で、
やってくれるのか?
それを期待したいにだ。
そうだ。超展開がスキだ。

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