西村晴子のサビ猫とかファクトチェックとか

サビ猫のチャコさま(麻呂眉のハードモード猫)、サビ猫のポンちゃま(長毛の甘々猫)、片目…

西村晴子のサビ猫とかファクトチェックとか

サビ猫のチャコさま(麻呂眉のハードモード猫)、サビ猫のポンちゃま(長毛の甘々猫)、片目のハナちゃん(チャコさまの母で元ガチ野良)、黒猫のケイちゃん(路上出身の超甘ったれ)と暮らしながら、ファクトチェックなんぞを嗜む、ネットの片隅のなんでも屋さん。

最近の記事

今井絵理子氏発言とされることへのファクトチェック記事、比較と現実

3月29日、同じ話題を取り上げたファクトチェック記事が異なるファクトチェック団体からそれぞれ出た。日本ファクトチェックセンター(以下JFC)とリトマスからだ。以下が記事である。 まず最初に断っておくが、私はリトマスのメンバーである。このnoteは個人の立場での所感であり、所属する団体を代表する意見ではない。身びいきはしない。ご了承願いたい。 ふたつのファクトチェックの結果は異なる。JFCは「誤り」、リトマスは「根拠不十分」だ。なぜこの差が出たのか。JFCとリトマスの記事を

    • 知らなかった。シャーシャー猫譲渡会の裏にある、猫からのやんばる希少動物保護。

      2月23日。2月22日、ニャンニャンニャンの猫の日の翌日(祝日)、世にも珍しい猫の譲渡会が開かれた。人に慣れていない、シャーシャー猫ばかりの譲渡会である。告知はこちら。反響は大きかった。 むろん、猫は可愛い。人に懐いている姿を見ると、相好が崩れるものである。しかし人に慣れた猫ばかりではないのが現実だ。現に我が家のチャコさま、ハナちゃん母娘はこちらから触ることは大変難しいし、無理に触ればシャーである。手も口も出る。荒猫の扱いに慣れていないと必ず怪我をする、危険な存在だ。 そ

      • 能登半島地震をきっかけに、猫にマイクロチップを装着する話。大切な、命だから。

        能登半島地震から三ヶ月が経つ。東日本大震災の時は、原発事故での避難の際、ペットなどを置き去りにせざるを得ず、野良犬、野良猫になってしまったり、殺処分された乳牛など、動物の命がだいぶ犠牲になった。能登半島地震では、ペットの処遇については東日本大震災時よりは進み、ペット専門の捜索も入るなどしている。ちなみに東日本大震災時のペットのその後についてはこのような記事もある。 我が家には四匹の猫がいる。そのうち二匹にはマイクロチップが入っている。このような震災など予期しない事が起きた時

        • ファクトチェックと生成AIの相性について考える

          ※この記事は、私の所属団体等は一切関係ない、個人の所感である。 つい先日、日本ファクトチェックセンター(JFC)の古田大輔編集長がX(旧Twitter)にこのようなポストをした(アーカイブ)。 私はこれを読んで心底驚いた。ファクトチェックに生成AIを使う…!? 生成AIは自らをファクトチェックする機能を持たないはずだ。故に、偽情報であろうが迷いなく「執筆」する。ここに落とし穴がある。「新機能GPTs」がどのようなものかは以下の記事に明るい。 古田氏は「公共機関や研究機

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          秋、乾燥の季節。お肌も乾く。黒猫ケイちゃん、まさかのフケ。

          黒猫のケイちゃんの身体に白いものが目立つようになったのは、数日前だったか。最初のうちは、猫砂にまみれたのだと思っていた。我が家ではとても細かい、白い鉱物砂を使っているからだ。 しかし、よく考えるとおかしいことに気付く。猫が砂をかく時、背中までかかるような派手なかき方はさすがにしない。その割には、ケイちゃんは背中にまんべんなく白いものが付いている。フケを疑い、動物病院に連れて行った。 若い女医さんが、丁寧に診察してくださる。毛をかき分け、皮膚の状態を観察し、フケ以外の症状を

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          市川猿之助丈の一件とメディアリテラシー、報道について考える

          市川猿之助丈の一件が世間を騒がせている。大手メディアの報道、スポーツ紙の報道、テレビニュース、ワイドショー、各種SNSの個人の感想、玉石混交の情報が行き交っている。何が嘘で何が本当なのか、わからない状況である。 ひとつわかっているのは、「市川猿之助は意識がある状態で搬送され、父の市川段四郎は病院で死亡確認、母はその場で死亡確認」ということである(NHKニュース)。 この状態からはあらゆる可能性が考えられる。あらゆる可能性を考えた上で、報道にあたる必要がある。市川猿之助は大

          市川猿之助丈の一件とメディアリテラシー、報道について考える

          【飼い主目線】爪を切れない猫の爪を切る方法・番外編

          猫が、爪を、研いでいる。ガリガリガリガリ…その音がする度に「爪を切らなければ」となる飼い主は多いだろう。猫の爪研ぎは、「爪を尖らせるためにする」もので、「爪を短くする」ためのものではないからだ。爪が尖れば尖るほど、飼い主や同居猫に負傷させる可能性が増える。負傷すれば、手当が悪いとニンゲンの医者や動物の医者にかかる機会もあるかも知れない。そんな面倒なことになる前に、爪は短く整えておいたほうがよいのは自明だ。 そうは言っても、ニンゲンに懐いている猫ばかりでは世の中、ない。ガチ野

          【飼い主目線】爪を切れない猫の爪を切る方法・番外編

          待ってろ俺の白うさぎ。エゾユキウサギはピーターラビットなのか?

          2023年、卯年のスタート。徳川家康を取り上げた大河ドラマではさっそく「待ってろ俺の白うさぎ」なる名言が生まれた。 白うさぎと言えば、日本では赤目に大きめの身体の日本白色種といううさぎが有名だ。他に白うさぎとなると、野生のノウサギが冬季に白化した姿も有名である。ネットミームと化している「足の長いホッキョクウサギ」の写真は見たことのある方も多いだろう。 日本にも冬季に身体が白くなるノウサギが何種かいる。そのうち北海道に住むのがエゾユキウサギである。そのエゾユキウサギであるが

          待ってろ俺の白うさぎ。エゾユキウサギはピーターラビットなのか?

          パインアメもう売ってない騒動から考える、情報リテラシー。人間は考える葦である。

          ツイッタートレンドで目に入った「パインアメ」。なぜ今頃パインアメがトレンドに入っているのだろう?と思い、クリックしたらこのツイートが一番上にあった。 このようなツイートがあったということは、偽情報の拡散があったということだ。その火元はどこだ、とタイムラインを辿っていったところ、このツイートに行き着いた。 元ツイートはすでに本人によって削除済みであるため(報告)、これ以上偽情報が拡大することはないが、このような偽情報の拡散はやってはいけないことだ。パインアメ公式がツイートで

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          知らぬが仏でうっかりシェア、大バズリだけどそれって本当?ファクトチェックしてみたら…。

          少し前に、とあるツイートがバズっているのが目に入った。 カルビーの松本晃会長の発言として紹介したように「見える」。「見える」というのは、このツイート、出典を一切示していない。いかにもいいことを言っているように見えるが、出典がないことから、これらはもしかしたらまったくの嘘かも知れない。今回のファクトチェックは、これらの出典を探していく。 まず、発言内容を検索にかける。ひっかかってくるのは例えばYahoo!知恵袋であるとか、信ぴょう性に欠けるものだ。ここでひとまず、このような

          知らぬが仏でうっかりシェア、大バズリだけどそれって本当?ファクトチェックしてみたら…。

          狂ったファクトチェックを試みたら、いきなり終わった話。

          神真都Q(やまときゅー)の幹部が逮捕されたのは記憶に新しい。神真都Qとは、いわゆる陰謀論のQアノンの派生系と言ってもよいだろう。 そこにいろいろなスピリチュアル系、オカルト系などの論を合体しながら、徐々に信者を集め、拡大し、カルト化していく段階で、幹部逮捕で小休止、といった段階であろう。神真都Qについてはこちらの記事が非常に参考になるので、より深く知りたい方は参照されたい。 神真都Qの直接的な行動として有名なのは、新型コロナワクチン接種会場への妨害であるが、その下地として

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          猫があなたの隣にいる奇跡。猫があなたの隣にいるのは、決して当たり前ではない。

          あなたの隣に猫がいる。当たり前の日々。 だと思うだろうが、当たり前ではない。数々の奇跡が重なって、猫はあなたの隣にいる。 少しシーズンは過ぎたが、桜といっしょの写真を取りたい猫の飼い主さんもいるかも知れない。猫を外に出す。お散歩、という感覚だろう。しかしこれは、猫にとって危険がいっぱいである。 猫は、「猫は液体」でイグ・ノーベル賞を受賞するほど身体が柔らかい。 これは、例えハーネスなどをしていてもいざとなればスルリと抜け出てしまう可能性を示唆する。猫を抱っこしようとし

          猫があなたの隣にいる奇跡。猫があなたの隣にいるのは、決して当たり前ではない。

          人の役に立つことは嬉しい。猫やうさぎやジャーナリズムのYouTubeチャンネルへの思い。

          私は2013年からYouTubeチャンネルを運営している。 ジャーナリズム精神を堀潤氏、下村健一氏、小川一氏に師事し、5~15分程度のミニサイズのドキュメンタリー作品や、我が家の猫のこと、ラビットホッピング、その他記録に留めておきたいワンシーンなど、エンタテイメントというよりはドキュメンタリー寄りのチャンネルだ。 猫ネタについては、2019年にチャコさまが我が家に来てからのことになる。 先にも説明したがエンタメチャンネルではないので、猫ネタもエンタメ寄りというより記録寄

          人の役に立つことは嬉しい。猫やうさぎやジャーナリズムのYouTubeチャンネルへの思い。

          ハナちゃんのマンソン裂頭条虫闘病記、そして、とんでもない体重増…なんてこった。

          元ガチ野良の保護猫ハナちゃん。サビ猫のチャコさまの母であり、アクシデントで片目を失いながらも、残った片目でチャコさま兄妹を育てた肝っ玉母さんである。 昨秋のことであった。ひょんなことから、お腹に虫がいることがわかった。ガチ野良時代に寄生されたものが残ったと思われる。それもツワモノの虫だった。マンソン裂頭条虫である。検索はおすすめしない、結構なグロ画像が出てくる。 そんな虫がお腹にいるとは…めまいがする思いだったが、虫下しをしなければならない。マンソン裂頭条虫は手強く、通常

          ハナちゃんのマンソン裂頭条虫闘病記、そして、とんでもない体重増…なんてこった。

          路上出身の甘ったれ黒猫ケイちゃん。保護から9ヶ月、元の飼い主判明す。

          黒猫ケイちゃん。元の飼い主が、わかった。 2022年3月8日お昼頃。携帯が鳴った。出ると、横浜市動物愛護センターからだった。同じ町内、同じ番地の人から、黒猫を探していると届け出があったという。ケイちゃんへの照会だった。 同じ猫である可能性は相当高い。なにしろ同じ町内で番地まで一緒なのである。ケイちゃんを保護したのもそこだ。 最初、元の飼い主さんと直にやり取りしてほしいと言われたが、トラブルを未然に防ぐために断った。動物愛護センターに間に入ってもらい、まずは写真を送ること

          路上出身の甘ったれ黒猫ケイちゃん。保護から9ヶ月、元の飼い主判明す。

          サビ猫ポンちゃま痒い痒い。ノミ騒ぎの置き土産をもらってしまって可哀想に。

          前回はノミ騒ぎについて書いた。あれからほぼ半年が経ち、今は平穏である。ノミは姿を消したかに見える。 ただ、うちの子四匹のうち、事後的に可哀想なことになってしまった子がいる。長毛サビ猫のポンちゃまだ。他の子は痒がらなくなった段階で、ポンちゃまはまだ痒い。気が付けば全身舐め尽くし、ふさふさのしっぽも細くなり、お腹もはげちょろけになってしまっていた。 お腹の惨状を見、さらにはその毛の薄くなったお腹をノミが這っているのを見つけて、これはいけないと慌てて動物病院に走った。アレルギー

          サビ猫ポンちゃま痒い痒い。ノミ騒ぎの置き土産をもらってしまって可哀想に。