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ハナちゃんのマンソン裂頭条虫闘病記、そして、とんでもない体重増…なんてこった。

元ガチ野良の保護猫ハナちゃん。サビ猫のチャコさまの母であり、アクシデントで片目を失いながらも、残った片目でチャコさま兄妹を育てた肝っ玉母さんである。

昨秋のことであった。ひょんなことから、お腹に虫がいることがわかった。ガチ野良時代に寄生されたものが残ったと思われる。それもツワモノの虫だった。マンソン裂頭条虫である。検索はおすすめしない、結構なグロ画像が出てくる。

そんな虫がお腹にいるとは…めまいがする思いだったが、虫下しをしなければならない。マンソン裂頭条虫は手強く、通常の3~6倍程度の量の駆虫剤を飲まないと落ちないのだ。

獣医さんは犬用のドロンタールと、猫用のミルベマックスのどちらにしますかと、用意して見せてくださったがドロンタールはいかにも錠剤が大きい。割高だが、ビーフフレーバーで嗜好性も良いとのことなので、錠剤が小さいミルベマックスをチョイスした。

いずれも効く成分はブラジクアンテルである。ブラジクアンテル単体製剤としてドロンシットもあり、これは飲み薬以外に注射薬もあるので、どうしてもうまく服用できない子には注射も可能ではある。ただ動物病院側で対応しているかどうかによる。

ネットで闘病記など検索すると、下痢しまくる吐きまくるなど、壮絶なものが出てくる。これは大変だと、薬の投与前に、すぐにトイレを差し替えられるように、トイレ砂の予備を多めに取り寄せた。周りを汚すといけないので、ケージの床の一階、二階、三階にペットシーツを敷き詰め、ダンボールでケージを囲い、いざ投与である。

ハナちゃんは、保定しての投薬ができない子なので、投薬用オヤツに薬を潜ませて食べてもらうしかない。「ちゅーるポケット(現在は終売、流通在庫のみ)」に仕込んでみた。喜んで食べる。途中、「カリッ」と音がして、薬をかじったようだったが構わず食べてくれた。

それから数時間後。ネットで読んだ闘病記によると、それくらい経過すると徐々に薬の効き目が出てくると。ようは下痢しまくり吐きまくりスタート、のはずだが、ハナちゃんには何も起きなかった。いや、何も起きていないわけではない。副作用が激しいらしく、ハナちゃんはまっすぐ座っていることができず、フラフラしてしまっている。

そうは言っても虫下ししなければならないので、耐えてもらう他ない。時間が経つ。下痢吐きがいつ始まるか、もう始まるかとこちらはずっと構えっぱなしなのだが、ハナちゃんはフラフラしてはいるものの何も起きない。やがて夜になり、朝になり、投薬から24時間経ち、薬が抜ける頃合いとなった。

マンソン裂頭条虫の場合、下から出てくる場合は、溶けてしまってわからないこともあるという。どうもハナちゃんはそのパターンだったらしく、いつもどおりうんこをしてあったが、落ちたのかどうなのかよくわからないままだった。

周りを囲ったダンボールも、ケージに敷き詰めたペットシーツも、全く汚れないままことが済んだ。二週間後の検診でも、虫卵は検出されず、虫下しは成功したものと思われる。

さてそのハナちゃん、マンソン裂頭条虫が落ちた結果どうなったか。

とんでもないデブ猫になってしまった。元々保護当初、2kgあるかないかくらいの小柄で痩せた子だったと聞いている。それが、虫下しの頃ですら、保護当初よりかなり太って3.7kg。つい昨日、ワクチン接種のため訪れた動物病院で、4.9kgと判明。これはまずい。

腹が左右にポーンと飛び出し、お尻を舐めて手入れしようにも腹がつかえて届かないハナちゃんである。獣医さんの見立てでは、虫下しをした結果、虫に盗られていた栄養を、ハナちゃんが摂れるようになったので、太ったのだろうと。

ハナちゃんはネットに入ったまま獣医さんの診察を受けたが、ネット越しでもわかる程のぽちゃである。さてこれからダイエットをどうしよう。うちの子たちでは、ポンちゃまもダイエットしなければならないが、この子は元々の骨格も大きく、ダイエットの度合いで言えばハナちゃんのほうが深刻だ。

動物病院さんからダイエットフードのサンプルをいただいたので、与えたのだがそれほど喜ばない。今のフードの量を減らすか、それともなんとかダイエットフードに切り替えるか、悩みどころで、今も結論が出ない。

2kg→3.7kg→4.9kg。

人間に置き換えた場合に、どれだけの増量か、想像するだに恐ろしくなる。健康状態によくないことは自明だろう。早速昨晩からフードを減らしているが、栄養状態が悪くなることも怖いので、様子を見ながらこれからも調節していこうと思う。ああ…ハナちゃん…。

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