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読書日記・自分の「当たり前」がこわい(4月15日~4月21日)

4月15日(月)

葉山莉子さんの『ティンダー・レモンケーキ・エフェクト』を読む。その日にあった出来事を、葉山さんのように詳細に残していく日記もやっぱり面白いなぁと思う反面、それは読み手としての感想であって、自分が日記を書く立場になると「こんなことを書いてもいいのかな?面白いのかな?」と思ってしまう。そして最終的に何を書いても面白くないような気がして、書くことがなくなる。文章が書けない一番の原因は「考えすぎ」だと気づいた日。

4月16日(火)

子どもと自分の境界線があいまいだと、子どもの感情に振り回されるし、子どもをコントロールしがちになる、といった話を聞いて大きく納得する。新しいクラスになって緊張する息子を心配し、お腹をくだしまくる私のような人間は自他の境界線があいまいどころか、境界線なんてまったくなさそう。

子どもの不安や痛みを自分事として抱えすぎて、いつだって私のほうが体調を崩すんだけど、それってつまり子どもを「自分の延長線上にいる」と考えているからじゃないのか、という気づきを得られてとても勉強になった。子どもの心配や不安を私が引き受けるのはおかしい。子どもが自分で解決しなければいけない問題に、首を突っ込みすぎると面倒なモンスターペアレントになってしまうしね。気をつけたい。

4月17日(水)

谷口菜津子さんの『じゃあ、あんたが作ってみろよ』を読む。女性が家事をするのは「当たり前」と思う昭和な男・勝男にとっての「当たり前」とされる発言の数々にイライラしながらも、しかしこの昭和の「当たり前」に私もどっぷりとつかって生きてきたことを思いだして頭を抱える。

男尊女卑が「当たり前」である状況で育ってきた私も、料理は女性がするものだと思っているし、料理ができない女性は結婚できないという刷り込みがある。実際のところ私は料理ができないまま結婚したし、結婚して子どもを産めば正解だと思っているわけでもない。むしろそういうことを言う人たちに疲れ果ててしまって体調をくずしたこともあった。

ただ、だからといって私は被害者だとも思えない。自分の中に染みついてしまった「当たり前」にある男尊女卑のおかげで、知らないうちに誰かを傷つける発言をしていたのかもしれない。そう考えると「当たり前」と思っている発言はこわい。それにしても面白いマンガだった。続きが気になる。

4月18日(木)

竹嶌波さんの『NOと言えなかった私』を読む。私も竹嶌さんと同じように、なかなか「NO」が言えない人なんだけど、この本を読んでその原因に行きついた気がした。

相手に「NO」と言えないのは「相手の評価に依存しているから」だと本にあって、まさにコレだ!!!!!と一人で興奮する。自分の価値を誰かの評価で決めてしまうなんて本当にバカなことなんだけど、それが「当たり前」だと思っていたので、そこに何の疑問も抱いてこなかった。依存することが「当たり前」だなんてこわすぎる。改善したい!!!!

4月19日(金)

『理想的本箱』を読む。ティーンのためのブックガイドらしいんだけど、気になったので手に取ってみた。「将来が見えないとき」、「母親が嫌いになったとき」「もっとお金が欲しいとき」などのテーマに沿って紹介されている数々の本たち。特に「母親が嫌いになったとき」のテーマが気になって、紹介されている本たちをメモする。自分が母親に対して抱いている複雑な思い、そして、母親になった自分がどのように子どもに嫌われるのか、という視点からも「母と子」、「母と娘」というテーマにはとても過敏に反応してしまう。紹介されている本を読んでみよう。

4月20日(土)

ブランコに乗りたい娘をつれて公園へ。楽しむ娘の横で「そういえばブランコって何歳まで乗ってもいいものなんだろう?」と疑問を抱く。Googleに「ブランコ 大人」と検索しようとしたら「ブランコ 大人 気持ち悪い」と出てきてビックリした。ブランコに乗っている大人は気持ちが悪いってこと???ひどくない???? と思ったら、大人がブランコに乗ると酔うから大変だよね~という話だった。「気持ち悪い=酔う」ってことだった。ブランコに乗ってる大人への悪口かと思った。そして、ブランコに何歳まで乗ってもいいのかという問題はよくわからなかった。おしりがブランコに入らなくなったら終わりだろうか。だとしたら私はとっくにブランコに乗れない人だ。ははは。

4月21日(日)

秋峰善さんの『夏葉社日記』を読む。古書善行堂さん、1003さん、本の栞さんなど、ネットで注文したことのある本屋さんが登場するのでそれだけでも幸せな一冊だった。あぁ…関西に住みたい欲が高まる。

そして著者である秋さんの、島田潤一朗さんへの愛がとても強いおかげで島田さんの本が読みたい気持ちでいっぱい。秋さんの文章も素敵だし、本当にこの本を買ってよかった。何度も読み返したい!!!

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