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読書日記・変わらないことで増える傷

6月24日(月)

エアコンが壊れた。というか、ちょっと前から壊れていたようだった。設定温度を低くしても涼しくならないなぁとは思っていたんだけど、気のせいだと思っていた。それか、掃除をきちんとしていないせいだと思ってた(おい)。

涼しくならないのは気のせいだと思い込めば、エアコンを買い替えなくて済むだろうと思ってみたけれど、ダメだった(そりゃそうだ)。エアコンは動かない。ということで、エアコンを買い替えた。もうすぐ渋沢栄一になるから、7月以降、徐々にお役御免になるはずの福沢諭吉が一瞬で20人以上も消えた。一瞬で消えるなんて神隠しかよ。エアコン高っ!!でも新しいエアコンは涼しい。快適。




6月25日(火)

江國香織さんの『読んでばっか』を購入。江國さんは文章を書くよりも、文章をたくさん読んでいる人というイメージがある。この本でも江國さんの本に対する思いがつまっていて、どこから読もうか、でも一気に読むのはもったいないから少しずつ読もうとか、そんなことを考えてひとりでニヤニヤとしていた。江國さんの本は読むというよりも、持っているだけで安心する本って気がする。よきよき。





6月27日(木)

本屋さんで見つけた『ソフィーの世界』のコミック版が気になっている。『ソフィーの世界』は以前チャレンジしたんだけど、難しくて途中までしか読めていない。コミック版だったら少しは理解しやすいかもしれない、とは思うものの、コミック版でも理解できなかったらどうしよう・・という不安もあって購入する勇気が出てこない。さて、どうしたものか(と、悩んでいるようだけど、今後あっさりと購入するんだろうという未来しか見えない)。





6月29日(土)

山内マリコさんの『マリリン・トールド・ミー』を読む。本の中で、1950年代に活躍したマリリン・モンローの人生を女子大生の杏奈が調べていくんだけど、当時の女性軽視された社会を、知れば知るほど憤る杏奈の姿がすごく真っ当に思えた。

昭和の思考に慣れ親しんだ私にとって、女性軽視は「当たり前」のような感覚。軽く扱われることに慣れてしまいたくはないけれど、おかしいと声をあげたところで聞いてもらえるわけでもない。だから世の中は「そういうものだ」と諦め、理不尽だと思うものも受け流して生きていく道を私は選んできたんだと思う。

きっと、受け流すほうがラクだったんだ、声をあげて面倒くさいヤツだと思われることが嫌だったんだろうな、と気づく。私はいつだって保身に走るし、事なかれ主義だから。

でもこの本を読み、嫌なものには嫌と声をあげること、マリリンのように抵抗することは大事だったんだろうと思う。事なかれ主義では変わらない、どんなことも変わらないんだ。変わらないことで増える傷だってあるんだもの、変えたいし抵抗していきたいよね。

ジェンダー問題を考えすぎて感想がまとまらないけれど、我慢は美徳じゃないってことを教えてくれたこの本には感謝しかない。読めてよかった。とてもよかった。



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