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愛されていたことに気付けた

「焦らなくていいよ」

私が「就職をもう少し待って欲しい、今は気持ちがどうしてもそちらに向かないから」と理由も添えて両親に伝えた時、双方から掛けられた言葉。今日のハローワークでの障害専門支援の職員さんと担当職員さんとの面談を経て、帰宅途中、このことを両親に伝えなければと、ずっと心積もりをしていて、さっきやっと言えた。

母親からは「気持ちが向かないんじゃしょうがないよね、焦ってもしょうがないし」、父親は「焦らなくていいよ」と一言。この事実をいとも簡単に受容する二人に、私は逆に驚いた。

それは、まるで「社会を舐めている」と言われる覚悟をして戦いに臨んだ武士(私)が、逆に、将軍(両親)から甘い黒糖まんじゅうをもらった、みたいな(たとえ話が下手過ぎる笑、そして黒糖まんじゅうは、好きな和菓子を書いただけ笑)。


もう学生でも無いのに、親の経済力に頼っている私は、この世に存在しちゃいけない、生きていてはいけないと、かれこれ、大学を卒業したあの日からずっと思っていた私。いや存在価値を見出せないのは、それよりずっと前からだけど。私には愛される価値が無い。だからいない方がいい。ずっとそう思っていた。

就職に関しては一言だけだった父親から、「子どもって言うのは無条件で大切に守りたいと思うもので、それがきっと愛なんだよ」とその話の途中、なぜだか説かれた。今の私のことを見透かされた気持ちがして、気付いたら両目から涙が溢れていた。こんな私でも愛される価値があるのかと思った。親って愛してくれるんだと思えた。

いや正確に言うと、親がかけてくれた愛情に、私がようやく気付けた、と言うべきか。22年間の人生で、初めて、親からの愛をちゃんと受け取りたい、私にも受け取る価値はあるんだと。なぜだか明確に、そう思えた瞬間があった。

父親とは過去に葛藤があって、それでも十数年かけて和解した。今となってはお互い、言いたいことを言い合えるくらいには、関係性が戻ってきたと思っている。加えて、たまに趣味の本の話をしたり、社会や政治、経済のことを教えてくれる。

そして父親は今年、勤続30周年を迎えた。その時にはLINEでだったけれど、感謝と敬意を込めてメッセージを送った。30年間も働き続けるって、すごいことだなって、今は純粋にそう思う。



今、父方の親族と我が家は揉めている。今と言うよりも、昔から軋轢があったんだけど、父の双子の弟の死によって、それが再燃していると言えばいいのか。

ここにも何度も書いているけれど、私は父方の祖父母が苦手。それは過去に私が、父親と祖父とが言葉での罵り合いをしているのを面前で見たことが事の発端だと思っていたけれど、どうやらそれ以上に、祖父母含めた父方の親族と、私含めた我が家との価値観が、根本的に合わないみたい。

いい年した大人達が、こんなにも傲慢なんだって思うと、なんだか悲しくなってくるし、こんな大人に傷付けられたと感じる、私も私だなって笑えて来る。ずっと、私だからいけないんだと思っていた。私みたいな、人よりちょっと高い感受性を持って生まれてしまったから、こんなことに傷付くんだと。だって、弟はそこまで被害を受けていないし。やっぱり「感じすぎる」私がいけないんだとばかり、思っていた。

でもそのことに対しても父親は「子どもを傷付けるような人達のもとには近づけないから」とはっきり明言してくれて。父親も変わったなあと傍目から思うし、私もほんのちょっとずつだけど、今まで言えなかった自分の気持ちを、外に出せるようになってきたのかもなって、思えてる。


今日は、心がいい意味でたくさん動いた日だったなあ。ここまで読んでくださってありがとうございます。






P.S.
見出しの写真は、ペネロペと言う、幼少期大好きだったアニメ。そして最近また私の中で好きが再熱していて、YouTubeで期間限定配信されているアニメの一部をスクショしたもの。

ペネロペはコアラの女の子で、うっかり屋さん。パパとママ、タータとフィーフィと言う赤ちゃんきょうだいと暮らす、5人家族の長女。ペネロペの言動がとってもかわいくて、描かれる作家さんの絵も好きで。何より家族の仲睦まじい様子が、見ていて癒されます。

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