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資格取得者と運動部経験者、就職で有利なのは?

 数日前だが、朝刊の投書欄に女子高生からのものがあった。

 そこで彼女は、就職で運動部が有利とされていることに疑問を呈していた。

 そして、自分が在学中に5つの資格を取得した自分磨きが、運動部経験と同等に評価されることを望んでいるようだった。

 それを読んで、どうしても彼女に伝えたいことがあって今これを書いている。そのため、これ以降は彼女への手紙になる。

 改めて、自分磨きで資格を5つ取得した高校生へ。

 はじめまして。わたしはそのへんの会社員です。あなたの投書を読んで、自分の就職活動を思い出しました。今、いてもたってもいられず、このお手紙を書いています。あなたは昔のわたしのようだったからです。おせっかいですが、気が向いたら読んでください。

 高校生で資格を5つも取得するなんて、本当にすごいと思います。合格したことも、合格までの努力も、誇るべきことです。きっと、友人からの誘いも断って、勉強に励んだ日々があったことと思います。

 そして、それを評価してくれる会社は、絶対にあります。

 これは言い切れます。

 ただ、わたしはあなたに、資格取得で得られるものと、運動部経験で得られるものは異なるということを伝えたいのです。

 わたしもあなたのように運動部出身ではありません。学生時代、あなたと同じことを思っていました。

 でも、実際に働いてみると、つくづく思うことがあります。

 働くことは、どんな仕事であれ、体力勝負です。

 学生の頃のようには休めません。そして体力的に楽そうと思われがちな事務仕事であっても、在宅勤務であっても、残業がない仕事なんてめったにありません。

 そこで踏ん張れる可能性が高いのは、やはり運動部経験者の方です。

 わたし自身、運動部に入っておけばよかった…入らないまでも体力作りをしておけばよかった… と何度も思いました。今はジム通いで最低限の体力を保持していますが、あの頃に戻れるのなら運動を習慣にしておきたいです。

 他に運動部経験で得られることは、集団での振る舞い方、周囲との協調性、声の大きさなどなど……。

 こういった運動部経験から得られるものも、自分の持ちものにしておくとよいです。

 これらは、上で書いたように、他の方法でも得ることができます。体力を得るなら筋トレでも。協調性を得るなら生徒会活動でも。

 運動部に入部しない場合、こういった方法で補完しておけば、就職活動でも就職後でも、日々がより楽に過ごせると思います。

 あなたの未来が、輝かしいものであることを心から願っています。

 以上、昔はあなたと同じように高校生だった人間より。

 

 


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