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#14 人生はビスケットの缶

#14 人生はビスケットの缶

夏の暑い日、7月の初めの、
そろそろ本気で夏だからな〜と威嚇されてるような
そんな暑い日。

いつか行ってみたかったシリーズ、
JAZZ BAR DUG へ。

村上春樹のノルウェイの森に出てくるバーに
初めて行ったお話。

緑とワタナベが過ごした場所で。
2人がウォッカトニックを飲んだ場所で。

今は紀伊國屋の裏手には無いけれど、
新宿の地下にあることは変わらない場所は、
村上春樹をはじめ三島由

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#13 ちょうどいい時にちようといい本を

#13 ちょうどいい時にちようといい本を

長い長い物語でなくても、
複雑な文脈じゃなくても、
難しい言葉を並べていなくても。

ささやかで、身近で、ありのままがいい時もある。

益田ミリさんの言葉たちは、そんな存在。

夏の暑さと、見えない未来の不安と焦り、
なんとなく分からなくなってしまった自分の道に
うつうつしがちだった時に、
ぜーんぶ読み返した本たち。

パッと手に取って、スッと世界に入り込める。

まるで自分の周りの世界のようで、

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思いわずらうことなく愉しく生きよ

思いわずらうことなく愉しく生きよ

思いわずらうことなく、
愉しく生きよ。

江國香織のコトバは、
目で得て、頭と心の緊張を緩め、
体中に血液が回るのに、
気づいたら消えて無くなってしまっているような。

けれど、この言葉の数々に
私は支えられて生きている…のかもね。

年を迎えることは
特別なことかもしれないけれど、
私の近くにある毎日は同じような毎日。

誕生日、クリスマス、お正月、
特別に仕立てて楽しい時間を過ごす日たちは、

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Like

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自分の中の、
言葉にできなかった感情や思いが
誰かの書いた文章で、スッキリ消化される。

自分の生きてきた、
短くて小さな世界以外の物語が
誰かの言葉によって、沢山知ることができる。

だから、本が好きだ。

今、小さな頃から変わらず
好きなことは何かと聞かれたら、
寝ることと、食べることと、本を読むことくらい。
(その他の好きなことは、成長するにつれて好きになったこと。)

小さい頃から、
特別

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Like ②

Like ②

好きなことシリーズ。

触れる。
映画に、ドラマに。

フィクションでも、ノンフィクションでも。

波のない物語が心地よく感じて、
アメリカの親子の生活風景とか、
フランスの皆んながグラスを片手におしゃべりをする夜のパーティーとか、
強くて逞しい女性が活躍してる姿とか、
病気に向き合っている人とか、
身近に感じることも、自分とは遥か遠い実感の湧かないことも。

悲しみ、苦しみ、喜び、嬉しさ、希望、

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#04 常識のない喫茶店

#04 常識のない喫茶店

"最高!!!!!'"
の一言に尽きる。

レトロブームが流行っているのか、
文房具とか、雑貨も売ってる本屋さんで
喫茶店特集がされていた。

3回くらい眺めたことのある風景が
なんのタイミング変わらないけど手に取って購入した
常識のない喫茶店

丁度、母の病院の付き添いの予定があって
待ち時間が長い予定があったから、
その時に読もうと思って眠らせること1週間。

ページを開いた瞬間、それが大きな間

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#07心がパリにいた時の話

#07心がパリにいた時の話

戦闘機ではなく絵画を。
戦争ではなく平和を。

私がマハさんに出会ったのは、2021年ちょうど一年前の秋。

art mysteryの分野に足を踏み入れてから早一年。
私はマハさんのお陰で、たくさんの新しい世界を見れた。

その中でも上半期、暇さえあれば19世紀のフランスで過ごした。

至極の4冊。

かつて、一枚のタブローや一人の画家に見惚れた人々が
時代と場所を超えて、情熱をぶつけ合う世界の数

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#09 書くことをやめるな、と彼は言った

#09 書くことをやめるな、と彼は言った

今日も今日とて、私は村上春樹が好きです。

村上春樹が好きな人に、
私の周りの近い存在で一人だけ出会った時、
"あなたは綺麗な日本語が好きなんだね"
って言われた。
(そんなことを言った本人は、ユニクロ×村上春樹のコラボTシャツを着ていたんだけど。)
(要するに、私よりも村上春樹への愛が強い。)
そうかも〜。
そうでしか無いかも〜。

小説でも、エッセイでも、
彼には彼の規則的な言葉や文章で言葉を

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