創世記27:11 ~ 17★2021/03/26掲載分
デボーションガイド*ハーベストタイムより
【御言葉】創世記27:11 ~ 17
11 しかし、ヤコブは、その母リベカに言った。「でも、兄さんのエサウは毛深い人なのに、私のはだは、なめらかです。
12 もしや、父上が私にさわるなら、私にからかわれたと思われるでしょう。私は祝福どころか、のろいをこの身に招くことになるでしょう。」
13 母は彼に言った。「わが子よ。あなたののろいは私が受けます。ただ私の言うことをよく聞いて、行って取って来なさい。」
14 それでヤコブは行って、取って、母のところに来た。母は父の好むおいしい料理をこしらえた。
15 それからリベカは、家の中で自分の手もとにあった兄エサウの晴れ着を取って来て、それを弟ヤコブに着せてやり、
16 また、子やぎの毛皮を、彼の手と首のなめらかなところにかぶせてやった。
17 そうして、自分が作ったおいしい料理とパンを息子ヤコブの手に渡した。
《参考》
リベカの罪(2)
*不安になるヤコブ
リベカの提案を聞きて、ヤコブは不安になった。
「でも、兄さんのエサウは毛深い人なのに、私のはだは、なめらかです。もしや、父上が私にさわるなら、私にからかわれたと思われるでしょう。私は祝福どころか、のろいをこの身に招くことになるでしょう。」
(1)「毛深い」とは、ヘブル語で「サイール」という。後にエサウが住み着く場所は「セイルの山地」で、これは「サイール」から出た言葉。
「それでエサウはセイルの山地に住みついたのである。エサウとはすなわちエドムである。」(創36:8)
(2)「父上は、私にからかわれたと思われるでしょう」とは、「自分の盲目状態をからかわれたと思う」という意味。ヤコブが不安になるのは当たり前の事。
*励ますリベカ
リベカは、「わが子よ。あなたののろいは私が受けます。ただ私の言うことをよく聞いて、行って取って来なさい」と答えた。
リベカは、自分が首謀者なので、一切の呪いをこの身に引き受けると愚かな約束をしてしまった。リベカの策略によりヤコブはイサクを欺いた。
(1)視覚について:イサクは盲目なので、視覚は欺きの対象外。
(2)味覚について:リベカは子やぎの肉を使って、鹿肉の味がする料理を作りイサクを欺いた。
(3)嗅覚について:リベカは、エサウの着物(狩猟のための衣服)をヤコブに着せ、イサクを欺いた。
(4)触覚について:リベカは、ヤコブの手と首のなめらかなところに子やぎの毛皮をかぶせて、イサクを欺いた。
(5)聴覚について:これだけは欺く方法がなく、イサクは疑いを持つ。
再度確認。リベカの罪は、族長の祝福をエサウから奪おうとしたことではない。長子の権利と族長の祝福は、表裏 一体の関係にある。
神の選びにより、長子の権利はヤコブに与えられていた。エサウとヤコブの間に売買関係が成立しており、法的にも長子の権利はヤコブのもの。
イサクを欺いたことで、リベカの身に『ヤコブとの今生の別れ』という呪いが降り注いだ。
★神の御心は必ず成就する。人間的な工夫により実現させようとするのは、愚かなこと。人間的な知恵がよく回る人は、注意しよう。
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