マタイの福音書21:23 ~ 27★2021/11/22掲載分
デボーションガイド*ハーベストタイムより
【御言葉】マタイの福音書21:23 ~ 27
23 それから、イエスが宮に入って、教えておられると、祭司長、民の長老たちが、みもとに来て言った。「何の権威によって、これらのことをしておられるのですか。だれが、あなたにその権威を授けたのですか。」
24 イエスは答えて、こう言われた。「わたしも一言あなたがたに尋ねましょう。もし、あなたがたが答えるなら、わたしも何の権威によって、これらのことをしているかを話しましょう。
25 ヨハネのバプテスマは、どこから来たものですか。天からですか。それとも人からですか。」すると、彼らはこう言いながら、互いに論じ合った。「もし、天から、と言えば、それならなぜ、彼を信じなかったか、と言うだろう。
26 しかし、もし、人から、と言えば、群衆がこわい。彼らはみな、ヨハネを預言者と認めているのだから。」
27 そこで、彼らはイエスに答えて、「わかりません」と言った。イエスもまた彼らにこう言われた。「わたしも、何の権威によってこれらのことをするのか、あなたがたに話すまい。
《参考》
吟味される小羊
*過越の小羊の選り分けと吟味
出エジプト12 章の規定では、過越の小羊はニサンの月の10 日に選別され、14 日まで無傷かどうか吟味される。
ニサンの月・・・ユダヤの暦で正月にあたる1月を指す
イエスとユダヤ人の指導者たちとの論争は、出エジプト記の規定を背景に読む必要がある。ニサンの月の10日(日曜)にエルサレムに入城した神の小羊イエスは、14(木曜日)まで4回にわたって色々なグループの指導者たちから挑戦を受け、吟味される。
第1回目、イエスを吟味しているのは、祭司長と民の長老たち。
イエスに挑戦する目的は、2つ。
(1)イエスは、群衆から圧倒的な支持を受けていた。イエスを公に辱めることにより、群衆のイエスに対する信頼を壊そうとするのが、第1の目的。群衆の信頼を失ったら、イエスを抹殺しやすくなる。
(2)イエスがローマ法に違反しているという証拠をつかむことが、第2の目的。ローマ法を違反したら、イエスを死刑にすることができる。
*イエスの権威を巡る論争
第1回目の挑戦。
(1)祭司長と長老たちは、議会を代表し質問した。
「何の権威によって、神殿から商売人を追い出したのか。」
当時のラビ的ユダヤ教では、権威あるラビの認定がなければ、教師になる資格は無かった。イエスは、だれの認定も受けないで、ラビとして教え、行動していた。
(2)問いの返答に問いで返すのは、ラビ的教授法の一つ。
イエスは、その方法を用いて指導者たちに答えた。
「では、バプテスマのヨハネの権威はどこから来たものなのか」
(3)指導者たちは、ジレンマに陥った。
もし「ヨハネは天から来た」と答えたら、ヨハネが「神の小羊」と呼んだイエスをメシアとして受け入れないのはおかしいということになる。
もしヨハネを拒否するなら、ヨハネを預言者として受け入れている群衆の反発を招く。
指導者たちは、悩んだ末「わかりません」と答えた。
(4)イエスも彼らの問いに答えることを拒否した。
心がかたくなな人・自分の欲を神としている人は、イエスの主権を認めないし、認めることもできない。
★神に背を向けて生きるなら、その人の心は渇き、神だけが、渇きを癒すことができる。
自分のために、イエスに心を閉ざしている隣人や家族のために祈ろう。
「主イエスよ、私の心をあなたの愛で満たしてください」
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