[OldCityBoy的「映画」考察] 続・荒野の用心棒(1966) ➡B級映画と思いきや、思わぬ名作!
前半は「なんじゃ、この雑なB級映画は…」
と思いましたが、
後半から「おや、意外と趣深いぞ!」
と印象がポジティブに大きく変わるところが面白い映画です。
そもそも、この映画を観たきっかけは、日本語教師ボランティアの生徒さんからおすすめされたことなのですが、
・イタリア映画なのにウエスタン?
・スパゲッティ・ウエスタン?(日本ではマカロニ・ウエスタン)
・タランティーノがリメイクしている
と、なんだか訳が分からない要素に興味を惹かれて観てみました。
で、冒頭で棺を引いている主人公を見て、
「『ベルセルク』のキャスカの心の中の元ネタはこれか〜」
と期待を持ち、
「じゃあ、中には入っているものを通した詩的な展開なのかしら?」
と思って観ていたら、まさかの…
そこで、「なんじゃ、そりゃ!」と突っ込みの声を上げてしまい、
その後「『アラビアのロレンス』を雑にしたような感じになり、
「なんじゃ、この雑な映画は…」とへきえきしていると、
後半から「むむ、雑だけど、意外と…」と印象が変わり始め、
最後は「なるほど、だから名作と言われるわけね〜」と納得しました。
どのくらい名作かというと、タランティーノだけでなく、ジェームズ・キャメロンもこの映画を引用しており、『エイリアン2』や『ターミネーター2』の元ネタを見つけられます。
そして、「雑」と書いてきましたが、きちんと「フリ→回収」の映画マナーを複数仕込んでいたり、凝っているところは凝っており、と作りこみの落差がなんとも癖になるのですが、
「そういえば、パスタも雑にも作れるんだけど、凝ると大変美味しくもなるな~」
と思い、そんな意味で"スパゲッティ・ウエスタン"という言い方は的を得てる!、と感心しました。
この「スパゲッティ・ウエスタン」という言葉には、「コース料理のように気構えず、パスタみたいに簡単に良い映画をもっとたくさん作ろうよ!」というメッセージもあると思いまが、「パスタを食べる感じで気軽に見れる」、という意味でもとても良い映画でしたよ〜。
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