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[理系による「ファッション」考察] YAECAの生存戦略

妻に誘われて、下記のイベントに行ったのですが(夫婦デートですね💖)、朝一で行ったにもかかわらず1時間ほど並ぶ必要があるほど盛り上がっていて、このブランドに興味が湧いたので考察します。

YAECAのイベントに並ぶ行列

YAECAの服をコムデギャルソン好きのゴリゴリ理系が言語化すると、
はみ出さないお洒落・周りの気分を害さないお洒落を実現できる服
となります。(もちろん良い意味です!)

ギャルソンしかり、一般的に有名なラグジュアリーブランドも、はみ出す・周りの気分を害するリスクが大きい服なので、そうではない形でお洒落を現実的な価格で実現させる服を提供できるブランドというのはとても貴重な存在です。

ウンチク的には、ミリタリーウェアオタクの知識を基礎として(デザイナーであり旦那さんの服部哲弘さんの役割だと思われます)、マーガレットハウエル・アナトミカの要素をあくまで"ベーシック・長く着られる"というコンセプトのもと、日本人独特の感性でとても着やすくアレンジし(例えば、アナトミカがAldenのModified Lastに合わせやすくなるよう意識されているように、YAECAはビルケンシュトックに合わせやすくなるよう意識してある)、海外だと発信方法は少し工夫が要りますが、パリのMerciで売られててもいいかな、といった印象です(あくまで個人の感想です)。

ウンチクはいいとして、この、はみ出さないお洒落・周りの気分を害さないお洒落、のフィールドはアパレルとしては市場規模は大きいのですが、その分競争も激しく、うまく立ち振る舞わなければブランドとして継続できません。なぜなら、時代が移り変わるとともにブランドの個性がぼやけるリスクがあるからです。

[すいません、ここから、ゴリゴリ理系のサイコパス文章になりますので、YAECAファンの方は気分を害されるかもしれませんので、ご注意ください]

でこのイベントですが、服とは関係なく、フード・ドリンクのみ販売でした。服とは関係ないイベントに何の意味があるか?、ですが、以下が考えられます。

1. コアファンとのエンゲージメント維持・強化
2. 衣だけでなく食住も重要視しているというストーリーによるブランド強化
3. カルチャー業界における横のつながり強化

1.に関しては、もう一人のデザイナーであり・プレスであり・このブランドの顔であり・奥様である井出恭子さん(with お子さん)が現場におられたので、F2Fの機会創出という意味では、ブランドファンとのエンゲージメント維持・強化として、今後とても重要になる要素です。(自身もコムデギャルソンの川久保玲に直接会えるのであれば、徹夜しても並びます。)


2.は、ブランドコンセプト拡大・強化・再共有という意味でリーズナブルです。

3.は、2.における今後のブランド展開を見越した横のつながり強化と、自身のクリエイティビティの触発、が意図するところかもしれませんが、ピュアに自身が良いと思うものを紹介したい、な気持ちもあられると思います。

で、やっぱり上記の起点になるのはコムデギャルソン社長・デザイナーの川久保玲です。具体的には、comme des garcons/Rose Bakery、における、YAECA/PLAIN BAKERY、の類似性をなんとなく感じていただければよいかなと思います。

ただし、comme des garconsとYAECAの状況(ブランドコンセプトを含む)は大きく異なっており、
comme des garconsはいかに攻めのクリエイティビティをコレクションごとに発揮・表現するか、およびそのための資金調達をどうするか、でブランド維持を行いますが、
YAECAは現在のブランドコンセプトをいかに拡大し深く理解してもらうか・受け入れてもらうか、およびそのための資金調達をどうするか、がポイントなので、
そのためのイベントや、プレスとしてのメディアを通じたアピール、およびYAECAの各ラインの展開のやり方、に関するアクティビティに、ゴリゴリ理系としては注目していきたいと思います。

[ファッション業界を全く知らない輩からの上から目線の文章で、本当にすいません…]




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