[OldCityBoy的「映画」考察] 激突!(1971) ➡良い映画は、セリフが分からなくても面白い!
実はスティーヴン・スピルバーグ監督の映画ですが、我々の想像するスティーヴン・スピルバーグ作品っぽくなく、ドライバーが誰か分からないトレーラーが執拗に追いかけてくる、ストーカー的スリラー映画です。
で、このストーカーな着想のヒントは"明日に向かって撃て"だと思われ、顔が分からない刑事が、主人公2人を執拗に追いかけてくる焦り・不気味さ、をトレーラーに置き換え、そこだけに注力したものと思われ、シンプルですが、その分スリラーとして完成度の高い作品に仕上がってます。
で、この"完成度が高い"、という文なのですが、映画の文脈でもう少し具体的に記載すると、"英語のセリフの意味が分からなくても面白い"、になります。
少し話がずれますが、外国語って、どの文脈のコミュニケーションが一番難しいかというと、実はビジネスではなく、一般会話なのです。
ビジネスだと、ある程度文脈が限定され、使われる用語も同様に限定されるため、明確に単語が聞き取れなくても、なんとなくコミュニケーションできることが多々あります。
が、一般会話は何が話題となるのか分からず、かつスラングや関係性も含まれるため、仕事で英語を使う機会が多い自分でも、さっぱり分かりません。
で、その最たる例が"映画"で、映画の英語の難易度は実は最高峰なのです。
ということで、自身は映画の英語はさっぱり分からないのですが、ある時日本語訳のない映画が見る機会があり、当然のことながらセリフの意味はさっぱり分かりませんでしたが、それでもストーリーを楽しめることを発見して、びっくりした経験があります。
つまり、セリフの意味が分からなくても演出で伝えたいことは表現できることを認識し、"良い映画"の必要条件の1つとして、”セリフの意味が分からなくても面白い"、となりました。
で、話を元に戻すのですが、この"激突!"、セリフの意味が分からなくても十分楽しめます。
セリフの量が少ないこともありますが、映像演習の可能性とスピルバーグの才能を感じられる映画であり、あまり有名ではないですが、一度は観ていただきたいおススメ映画です。
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