瑞野明青

歴史や旅が好きです 平安末期から鎌倉時代が本籍だと思っていたのですが、最近幕末・明治に…

瑞野明青

歴史や旅が好きです 平安末期から鎌倉時代が本籍だと思っていたのですが、最近幕末・明治にはまってます 旅は国内・海外とも行きます

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  • 私のために綴る物語

    小説 私のために綴る物語 をまとめたものです

  • 【小説】奔波の先に〜聞多と俊輔〜幕末編

    小説 奔波の先に〜聞多と俊輔〜幕末編 をまとめました

  • 奔波の先に~井上馨と伊藤博文~ 飛翔編

    井上馨の生涯を描いていきます。 維新の三傑を失い、これからの政府は伊藤博文と共に自分たちで担っていく。それには困難が…

  • 【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~ 明治維新編

    【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~ の明治維新編をまとめます。

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【小説】「奔波の先に」の先にはどこに行くんだろう(参考文献リスト) 

 井上馨に興味を持って、とりあえずこれだけ読みました。 どこに向かうかどこまで続けられるのかわからないんですが、影響が大きいのは坂野潤治先生のものです。特に「未完の明治維新」にはなぜか泣けました。明治維新にかけた人たちの思いが、ここに帰結するとは思えないの何故か。  伊藤博文の影に隠れ、実績もどこまでがそうなのか、よくわからないと言われています。そのために総理大臣になりそこねて(実際にはけっていますが)います。しかし、折角大河ドラマ「青天を衝け」で登場したのですから(カット

    • 【恋愛小説】私のために綴る物語・あとがき

      あとがき  この物語は多香子と史之が自分たちの生活を始めるところで一応完結としました。バッドエンディングも考えたのですが、結婚のその先を考えたくてやめました。続編も存在していますが、このnoteという媒体があまり小説向きじゃないので、別のところで連載中です。  主人公の趣味のスポーツ観戦は、ほとんど実体験が反映されています。日帰りで福岡ということをしていますが、デイゲームであれば福岡は結構日帰りも選択肢の一つになります。北九州空港も選択すると、かなり遅くまでいても東京に帰

      • 【恋愛小説】私のために綴る物語(60)完

        第十一章 私達の物語(2)  史之は帰り際に何かを話していて、またお礼を言っていた。今度は僕が招待しますよとでも言っているようで、二人で笑い合っていた。多香子も別れを文華に言うと店の外で待った。  史之が来ると、二人で待ち合わせのホテルに行き、車で帰宅した。  部屋に入ると、電気をつけずに史之は多香子を求めていた。 「待って、シャワーを浴びたいけど」 「そんなの駄目に決まっているだろう。着物のままの君を犯したい」 「犯されるの。史之に。そんなの嫌、私達は愛し合うの。史之が

        • 【恋愛小説】私のために綴る物語(59)

          第十一章 私達の物語(1)  二人で暮らし始めた頃、晴久からの招待が来ていた。  当日、金曜日は皆で早く、仕事を切り上げる日になっていた。頑張って早めに戻って、着物を着てみた。即席で身につけたお太鼓は形をどうにか作れていて、これなら行けそうだと思った。史之の方は濃い藍染の小紋の着物が、色白な顔立ちをキリッと見せてとても似合っていた。黒地にうっすらと織りで縞を見せた袴をつけ、長身をスラリと見せる姿から多香子は目を離せなくなっていた。時代劇に出てくる皆が憧れる若様がここにいた

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        【小説】「奔波の先に」の先にはどこに行くんだろう(参考文献リスト) 

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        • 【小説】奔波の先に〜聞多と俊輔〜幕末編
          54本
        • 奔波の先に~井上馨と伊藤博文~ 飛翔編
          22本
        • 【小説】奔波の先に ~聞多と俊輔~ 明治維新編
          89本

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          【恋愛小説】私のために綴る物語(58)

          第十章 責め絵の女(7)  先に行った二人が4人がけの半個室の席にいたので、史之と多香子も合流した。  一緒に和定食のハーフバイキングといったものを頼んで、話をしながら食べた。史之はおもむろに、槇村に向かって言っていた。 「あのー、槇村さんにお願いが。僕を弟子にしてくれませんか」  多香子は呆れていた。 「それって、大丈夫かな。多香子さんすごく不機嫌だけど」 「不機嫌になるようなことをしてしまったんです。これからのためにも、僕は知っておいた方が良いと思ったんです」 「君の

          【恋愛小説】私のために綴る物語(58)

          【恋愛小説】私のために綴る物語(57)

          第十章 責め絵の女(6)  多香子はバスローブをまとって、部屋に戻った。そして、続いている扉をすべて開け放っていた。そして、扉から見えそうなところに座っていた。 「どういうつもりだ。僕たちのは二人だけの秘事だろう。あの二人に見せるのか」  多香子は笑うしかなかった。愛と嫉妬まさかそういう情念の中に身を置くなんて、数ヶ月前には考えもしなかった。 「史くんにどういう顔で抱かれるのか見せてって。槇村さんに。だから、見せてあげようと思うの」 「全く、多香子の頭は何を考えているのか

          【恋愛小説】私のために綴る物語(57)

          【恋愛小説】私のために綴る物語(56)

          第十章 責め絵の女(5)  多香子は隣の部屋に行って、お茶を飲み一息ついた。そして扉の前で息を整えていた。いちばん大事なのは史之との関係だ。さっきのことでけじめを付けたことにして、やり直す。それが、多香子の結論だった。  リビングの入り口でドアノブを回すと、入っていった。  史之はぼーっと外を眺めていた。 「忘れ物があるの」 「情けない男を見に来たのか。これじゃ出ていく必要なかったな」 「そんなんじゃない。あなたは情けなくなんてない」 「私と一緒に旅をしてください。あな

          【恋愛小説】私のために綴る物語(56)

          【恋愛小説】私のために綴る物語(55)

          第十章 責め絵の女(4)  晴久は多香子のスカートを脱がすと、手の縄をほどいて胸にかけていた。あまり意味はないけれど、この姿では外に出られないことだけは、明らかにするものだった。スカートは史之が尻に敷いていた。シワになると思ったけれど、生理的欲求には敵わなかった。 「多香子、済まなかった。僕が君のことを理解しきれていなかった」  史之は槇村に支配されつつある多香子との関係を、もっときちんと理解すべきだったと言い出していた。 「それって、槇村さんに嫉妬していたということだよ

          【恋愛小説】私のために綴る物語(55)

          【恋愛小説】私のために綴る物語(54)

          第十章 責め絵の女(3)  ラウンジの営業は終わっていて、人もまばらな中、ソファに腰を沈めた。  まだ12時だった。無理すれば電車には乗れたかな。24時間営業のファミレスとか漫喫とか探して移動しようか。そんな事を考えていたら、目の前に人が座った。驚いて見ると、晴久が座っていた。冷蔵庫に入っていたような、ミネラルウォーターを差し出した。 「君の迎えが来るまで一緒にいる。それ位は良いだろう」 「本当に金曜の夜に、来ると思うの?」 「本を読むのに邪魔だから、部屋に帰って欲しいん

          【恋愛小説】私のために綴る物語(54)

          【恋愛小説】私のために綴る物語(53)

          第十章 責め絵の女(2)  約束の日、仕事を定時で切り上げると、六本木の美術館に向かった。シックなスーツを選んで、普段通りのバッグで行くことにした。  入り口はライトアップされていて、思ったよりも明るかった。落ち着かなく、入り口を行ったり来たりする人影を見て、思わず笑ってしまった。吹き出した笑い声に気がついた男が、こっちに向かって歩いてくるのが見えた。多香子も、その男に近づいていった。 「多香子、来てくれたのか」 「晴久が卑怯な手を使うから、大事な人を失うところだった。絶

          【恋愛小説】私のために綴る物語(53)

          【ドラマ 1122 いいふうふ】    を語りたい

          幸せはいつも形を変えていく君への思いかわらなくても/瑞野明青 【1122 いいふうふ】とは  AmazonのPrime Videoで配信中の【1122 いいふうふ】がすごく興味深いです。原作は渡辺ペコさんの【1122】(モーニングコミックス)全7巻です。ドラマも7話で、大体原作通りに進んでいきます。  ドラマではセクシュアルな場面も多くありますが、インティマシーコーディネーターさんも参加されていて、丁寧に制作されている印象を持ちました。  主人公の一子と二也、美月と志朗

          【ドラマ 1122 いいふうふ】    を語りたい

          【恋愛小説】私のために綴る物語(51)

          第九章 ブルートパーズの首輪(4)  道哉からささやかれた晴久は、立ち上がると多香子の顔を見ていた。 「多香子、準備をするぞ」 「はい、わかりました」  ついていくと奥の控室に、桜色の振り袖と薄い水色の帯が用意されていた。晴久は作務衣を着るようで、すでに着替え始めていた。多香子もチョーカーを外し、服から下着まですべて脱いだ。襦袢や代わりになるものはなく、そのまま振り袖を着ろと言うことなのかと思い、確認した。 「晴久さん、単はないんですか」 「そのまま素肌に着てくれ」 「

          【恋愛小説】私のために綴る物語(51)

          小説を書く人が答える小説に関係なさそうでありそうな50の質問

          Q.1 一番好きな飲み物を教えてください。   ピーチティー Q.2 一番好きな食べ物を教えてください。   カレーライス Q.3 苦手な食べ物を教えてください。   チーズ これは食べられないです Q.4 なにか集めているものはありますか?   ペンギンのグッズ(Suicaのペンギンが大好き) Q.5 最近一番びっくりした出来事を教えてください。   ないかな Q.6 好きなアニメがあれば教えてください。   機動戦士ガンダム(1stに関連したもの) Q.7 ピアスを開けて

          小説を書く人が答える小説に関係なさそうでありそうな50の質問

          【恋愛小説】私のために綴る物語(50)

          第九章 ブルートパーズの首輪(3)  用意されていたごちそうはローストビーフだった。ほかにも冷蔵庫にサラダと、トマトとアボカドの冷製パスタとビシソワーズが入っていて見た目にも素敵だった。  食べながら多香子はある疑問を晴久にぶつけていた。 「その欲望、いままでどうなさっていらしたのかしら。お相手ってどうしてたの」 「この前、君の相手をさせた男、橋本道哉というのだけど、あいつがバーをやっていて、愛好者が集まっているんだ。そこで、見つけた相手と付き合ったことはある。長続きしな

          【恋愛小説】私のために綴る物語(50)

          小説を書く人に100の質問

          Q.1 筆名(ペンネーム)を教えてください。  瑞野明青(みずのあお) Q.2 筆名の由来は?   あおを漢字にするのに探したのと、あおからみずを連想した Q.3 主にどんな小説を書いていますか?(長編・短編・掌編など)   長編、とにかく長くなりがち Q.4 主にどんなジャンルの作品を書いていますか?   歴史と恋愛 Q.5 作品はどこかで公開していますか?(商業誌・同人誌・小説投稿サイトなど)  エブリスタと小説家になろうとアルファポリス Q.6 小説を書き始めたのはいつ

          小説を書く人に100の質問

          【恋愛小説】私のために綴る物語(49)

          第九章 ブルートパーズの首輪(2)  晴久はクリニックを出ると、多香子との待ち合わせ場所に急いだ。  多香子と特に何をするでなく夕食を一緒にして、夜を過ごすというのが初めてだった。まさかのライバルが現れるとは、とんだスパイスだと笑っていた。仕事帰りの普段着の多香子を見ると、やっとここまで来た感慨のようなものもあった。 「今日は家で夕食にしよう。あかねさんに言ってごちそうを作ってもらった」 「それは楽しみ。私も実はワインを持ってきたの。白だから冷やしたほうが美味しいけど」

          【恋愛小説】私のために綴る物語(49)