記事一覧
2018/09/01 before 10 pm 「またね」
「おはよう!」06:42
「昨夜なんとか一人トイレット成功」06:55
「ごはんばべます」08:14
目が覚めると、3つもLineが入っていた。
「一人トイレット」だなんて、感無量だ。
「pineapple激ウマ」
朝ごはん報告が続き、ついで「何時にくる?」と聞いてくる。
仕事のない土曜日だ。面会に行く前に、片付けや軽い掃除もやっておきたい。
「いろいろやって12時半頃かな」
「水がないです
2018/08/31 「帰りたい」
仕事を終えて、ビッケの散歩に出かける。亮くんと良く行く、桜の名所とされる公園へ。
「人工透析がんばってね!」「人工透析おつかれさま!」、仕事の合間合間に、Lineで意気揚々とメッセージを送っていた。
17時半頃、この日初めての返信が来る。
「おつかへさん」(原文ママ)
ひとつの返信がこれほどに嬉しい。再びの恋愛中だ。
今日は行けないけど明日は行くからね、とLineを返す。
「帰りたい」
2018/08/30 「今日はひま」
今日は終日仕事だ。
出張も多く激務だった7月。8月は一度休んでゆっくり過ごそうと、請けるプロジェクトを少数に絞っていたのが幸いして、面会時間を最大限に活用して亮くんの側にいることができていた。
しかし。
もうすぐ一ヶ月。
フリーランスは、仕事量と収入が直結している。
亮くんも回復してきた。仕事量を少しずつ戻していかないと。
それに、亮くんもフリーランスなのだ。(これ以上は考えまい)
目の前
2018/08/29 「フルーツとヨーグルトのパーティ」
15時半には仕事を終え、ハナと病院に向かった。
「亮さん、お家に帰ったら食べたいものありますか?」
ハナが聞くと、
「朝はフルーツとアサイーヨーグルト。帰ったらフルーツとヨーグルトのパーティがしたい」
「フルーツとヨーグルトのパーティ?」
パイナップルとかアサイーボールをみんなで楽しむというそのパーティ。「素敵」「いいねいいね」。ハナと亮くんが盛り上がっている。
「今まで食べてきたものじ
2018/08/28 「第二の人生」
22:00
ハナ(妹)と一緒に面会へ。
義父母も来て、病室はいつになく賑やかだ。
代わりばんこに、写真を撮った。
亮くんと義父母と私。亮くんとハナと私。
写真の中の亮くんは、しっかりとこちらを見つめて、お腹の上に置いた右手で、🤙🏻(腕を上げることはまだ難しい)。🤙🏻に、「亮くん」が戻ってきたのを感じて、何度も写真を見返しては口角が上がってしまう。
亮くんの言葉メモ
第二の人生、生
2018/08/27 亮くん感のない、仕事の日
10:18
東京に向かう特急の中で仕事をする。
今日の大一番への、プレッシャーと緊張。
飴が2個、丸っこい小さな手にのって、目の前ににゅっと登場した。隣に座る母親くらいの女性が、何も言わずに、暖かくニコニコと、こちらを見つめていた。
少しのおすそ分けとその気持ちが、本当に嬉しい。
今日一日、私らしくがんばろう。
この一ヶ月、やっぱり何かに守られているんじゃないか。
それぞれはバラバラなの
2018/08/26 「亮から電話が来たのよ」
8:46
「亮から電話が来たのよ」
義母から朝イチで電話がある。
「Miwoは?」と聞いたらしい(Miwoは今日来るのか、だったかな…?)。
いいなーいいなー、私も亮くんから電話が欲しいなー。
いや、しかし!
電話をかけられるようになった、ということだ。
iPhoneを持てるようになった、ということだ。
昨日までできなかったことが、今日はできるように。
日々、確実に進歩している(涙)
2018/08/25 「死神が離れなかった」
16:06
着実に快方に進んでいる。
看護師さんが亮くんの下のお世話をしてくれる。その間は退室して待つ。オムツを替えて、お尻を拭いて。一連のことが終わって入室すると、看護師さんが優しい笑顔で、「脱下痢できましたよ」と伝えてくれた。ICUの頃からずっと悩まされてきた下す問題がとうとう…!
部屋にも心にも、まるで光が差したようだった。
一連のことで亮くんはとても疲れた様子だ。しばらく眠って休むこ
2018/08/24 「出会って10年なのに」
9:24
ビッケとの2人暮らしに慣れてきたかもしれない。
18:44
ケイスケくんから、「体調はどう?」とLineが入った。
亮くんにメッセージを見せる。「なんて返信する?」
「まだフル入院でパクついています。もう少し時間をください。また連絡します」
23:54
今日の面会のこと。
病室に入る。
亮くんに声をかけて、ベッド脇に向かうとすぐ、
「出会って10年なのに」
そう言葉をか
2018/08/23 大切な記憶を共有しているということ
6:44
病室はいつも同じ匂いがする。何の匂いなのかは分からない。
5時過ぎに目が覚めて、ビッケの散歩をしてから身支度をする。
ふっと、その匂いがした。家にいるのに。
ビッケにご飯をあげて、たっぷりの余裕を持って、電車の時間の35分前に車で家を出る。
8:46
特急わかしおで東京に向かう。無事に乗れた。やるべきことをすべてやって。
やればできるじゃん。
今までいかに亮くんに甘えてたのか
2018/08/22 「生きていると良いこともあるんだな」
8:39
8時間以上寝た。
よかったよかった。
今朝は洗濯祭りからの冷蔵庫掃除。仕事をして、夕方からビッケと一緒に病院に行こう。
18:21
遅め17時前に病院に到着。
15時頃に透析から戻ってきたとのこと。
透析中からずっと痰が出てむせているらしく、ぐったりしている。
今日はとうとう、理学療法士の支え無しで、ひとりで5分も座れたらしい!喜ぶ私を横目に、亮くんは不機嫌だ。「本当にうざか
2018/08/21 ケイビイカンが抜けた
8:12
6時に目が覚める。
昨夜の散々泣いた余波か、体が動かない。ベッドから出るまでに1時間かかり、やっとのことで散歩へ出る。
道中に何度も、ビッケが「これ以上進みません」になる。手も足も踏ん張って、強い意志で私を見上げ、動かない。「行くよ」。最終的にはリードを強く引っ張る。6kgないビッケがその力に負け、歩き始める。そのうちにまた、歩みを止める。
イライラが募っていく。
そして、ふと思
2018/08/20 「俺、大丈夫かな?」
9:58
雨が降っている。涼しさに、秋の気配を感じる。
もうすぐ3週間だ。
もう3週間。まだ3週間。どちらもしっくりこない。
時の感触が、これまでとはあまりに違う。
今日の面会は、15時には着くように行って、18時には出よう。
夜の道が怖い。そのことに気がついた。
1時間の下道は、その多くが、街灯が無かったり少なかったりの暗い田舎道だ。道は狭く、対向車が怖い。ハイビームでセンターラインが
2018/08/19 お水とキャラメルゼリー
11:36
10時間寝た。
こんなに寝たのは、あの日以来初かもしれない。喉にあった違和感も無くなっている。良かった。今は絶対に風邪を引けない。
ビッケの散歩から戻る。智子さん一家から、無印のカレーやお菓子の詰め合わせが届いていた。
秋晴れに、気持ちの良い風が吹いている。
パラソルを出して、外でブランチにしよう。
頂いた野菜カレー、ちえちゃんの手作りピクルス、昨夜の空芯菜の炒め物と炭酸水。
2018/08/18 「大丈夫か?」
8時過ぎに目が覚める。
涼しい。25度と気持ちの良い気温に、空気もカラッとした、初の秋日。ゆっくり散歩できそうだ。体を起こし、すぐに出かける準備をする。気配を察知したビッケは大喜びだ。
パン屋さんで野菜サンドを買って、昭和の森へ向かう。
いくつかの田んぼでは、稲刈りが始まっていた。
帰宅してシャワーを浴びる。
ドアの向こうには、お風呂場には決して近寄らないはずのビッケの影。ドアを開けると一目散に