2018/08/19 お水とキャラメルゼリー

11:36

10時間寝た。

こんなに寝たのは、あの日以来初かもしれない。喉にあった違和感も無くなっている。良かった。今は絶対に風邪を引けない。

ビッケの散歩から戻る。智子さん一家から、無印のカレーやお菓子の詰め合わせが届いていた。

秋晴れに、気持ちの良い風が吹いている。
パラソルを出して、外でブランチにしよう。

頂いた野菜カレー、ちえちゃんの手作りピクルス、昨夜の空芯菜の炒め物と炭酸水。

隣では、ビッケが日向ぼっこをしている。

…幸せだな。

この状況だからこその、幸せのコントラスト。いろんな人の愛や想いで生かされている。亮くんが生きていて、私に「大丈夫か?」と、聞いてくれて、側にはビッケがいる。

午後12時のチャイムが鳴る。

亮くんに会える午後が来た。

面会

とうとう、お水が解禁になった。

誤って気管に入ってしまうのを避けるためにトロミをつけ、「吸いのみ」で少しずつ。昨日は「ミネラルウォーターの曲」すら聴きたがっていた亮くん。本当に良かった!

嬉しいニュースは続く。昨日までの「食事」は鼻から入れる栄養のみ。今日になって、夕食にキャラメル味のゼリーが出る。飲み込むのが辛そうだったり、痰が出たりしつつも、完食した。感動…。

食後には、この日イチの意識の明瞭さを見せる。ゼリーを食べたことで、食道から胃、腸、繋ぐ管などの内臓が動き、体を目覚めさせているのかもしれない。「体が動くようになるにしたがって覚醒度が増して行く」。先生が言っていたことを思い出す。

痰もだいぶ出せるようになったし、声も出るようになってきた。
まだまだ囁き声で、言葉として聞き取れないことも多いけれども。

「帰るね」と言うと、今日はすっと理解を見せた。
「ここどこ?」に「日赤病院」。「今日は何日?」に、3-4回目で「19日」と、答えられるようにもなった。

「セルフィー撮る?」って言ったら、「俺はいい」、と断られた。流れで昨日の写真を見せるシーンがあったから、それでかな…。でも、何か考えがあるのだろう。「考える」ことができている(かもしれない)。これまでには無かったものだ、と、ポジティブに捉える。

23:15

亮くんのメンタルが気になり始めている。

亮くんが置かれている状況を認識し始めている。明日からのリハビリで、体が動くようになるにつれ意識も明瞭さを増していくだろう。不安や苦しさを外には出さない亮くん。どうしたらそんな亮くんを支えられるだろう。

それにしても、ここまでシンプルな日々はいつぶりだろう。

亮くんを中心に据えて、ほぼ亮くんのことだけを考えて、亮くんに会うのを楽しみに、毎日を生きている。

「今日」と「明日」のことだけを見て。

あと3日で、8月23日、出会って10年の記念日だ。
明日の様子を見て、どうするかを考えよう。

明日のもう少し先のことも、見えてきたかもしれない。

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