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霊符

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霊符に書かれた文字

霊符に書かれた文字

霊符には図のようなものも多いですが、文字も多く使われています。

そもそも文字はどのように発生したのでしょうか。

天上に三元五徳八会の気が立ち込めました。
三元というのは天地人の三です。五徳というのは五行のことです。

それが合わさった八会の気です。
これが凝固したところ、飛天の書という文字が生まれました。そこから四方に光を放って、八龍雲篆という文字が生まれました。

このように天から生まれた文

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陰陽道の時代と変化

陰陽道の時代と変化

陰陽道は朝鮮百済を経由して日本に入ってきました。

最初の段階では知識の輸入に関わったお坊さんだったり、大陸から渡ってきた方々が用いた分けです。

これが大きく変わったのは奈良時代に入ってからです。
中国から密教や道教が入ってきました。
さらに、弘法大師が真言密教を始めたことで、日本の仏教界が密教に変化していくようになりました。

その頃は日本の陰陽道では後継者が少なかったために、仏教界以上に密教

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三式概論

三式概論

陰陽師はお祓いを中心に行っていますが、他には占いもしています。

主に式盤という道具を使った占いで、太乙、六壬、奇門遁甲の3つは三式と呼ばれて有名です。

太乙は太乙神数とも呼ばれている占いです。
六壬は陰陽道の占いというイメージが強いかもしれません。

奇門遁甲は、何度かこのブログでも出てきていますが、九星気学の基になった占いです。

ちなみに九星気学が広がってきたのは明治時代からです。
上の図

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風水で妖怪を避ける

風水で妖怪を避ける

妖怪に対抗するために五岳真形図を用いるなどのやり方がありました。

霊符には様々な効果がありますが、これを本格的にしたためることで、呪力を発揮すれば、妖怪はそれに近づくことさえできなくなるでしょう。

また、風水による対抗もできます。
風水というとインテリアの配置のようなものを想像してしまいがちですが、道教思想に基づいた立体的な呪術と言えます。

やり方としては八卦鏡や獣頭牌を玄関に飾ることで妖怪

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鎮宅霊符が日本にやってくる

鎮宅霊符が日本にやってくる

孝文帝によって、鎮宅霊符が中国で広まりました。

しかし、中国で広まり、奈良時代に一度入ってはいるのですが、大々的に広まるような形で日本に来るのは随分後になってからでした。

中国では、元から明の時代にかけて、霊符をまとめた書籍が登場しました。
それが太上秘宝鎮宅霊符です。
それが室町時代に日本に伝わったのです。

そして、日本人による要素追加が行われるのです。

この霊符が日本にやってきた時、最

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霊符の神

霊符の神

霊符と道教は密接なのは分かりますが、どの神様による影響が大きいのでしょうか。

外すことができないのは玉皇太帝です。
道教の至高神とも言える存在です。黄帝とも密接な関係だったとされています。

北宋の三代皇帝である真宗の寝室に金色の霧と共に神が現れて、初心を忘れるなとお告げを受けましたが、その神が玉皇太帝なのです。
そのため祈願しても効果がない時に最後の手段として、玉皇太帝に祈りを捧げることとなり

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五岳真形図の守り

五岳真形図の守り

妖怪は陰であるため、陽数、つまり奇数である九字の効果があるとお話ししました。

奇数といえば五というものもそうです。
特にわたしのインスタを見てくださっている方は五岳真形図が思い浮かんだかもしれません。

これは道教の五大霊山である泰山、華山、衡山、恒山、嵩山を呪術的に図として描いたものです。
これらは自然哲学の五行(木火土金水)のことも意味しています。
また、人間、金属、水族、土地、山河などの森

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霊符で洗う

霊符で洗う

霊符には基本的な使い方を解説しました。

持ち歩くだけでなく、家に貼って使う方法もありましたね。

しかしながら、それだけではありません。
道士たちは違った使い方もしています。

霊符に関しての学びが進んでくれば、色々と奥深い活用法があるというものです。

中々珍しい使い方のひとつは、何と霊符を使って身体を洗うんです。

もちろん霊符で身体をゴシゴシ擦るわけではありません。

霊符を燃やしてそれを

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