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クロネコ谷の日々

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庭の仕事と猫、時々ものつくりの備忘録。丘陵地にある古い家にて。 2020年6月はじまりから2023年2月
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#草木染め

(177)予定調和の外側

(177)予定調和の外側

ラジオでミュージシャンが新曲の解説をしていて、ギロという洗濯板を引っ掻いて鳴らす楽器が無かったので代わりにペットボトルの蓋を使って録音したという。その楽器の専門家に弾いて貰えば予想通りの音が出るけど、違うモノを使うと意外な音が得られる。全員合唱もプロのきっちりしたのより、素人が混ざると微妙にズレたりして、そこが良い、予定調和的出ないのが良いという。 微妙なズレがどういいのかもちゃんと話してい

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8月ラストの週末

8月ラストの週末

3日連続の猛暑日。熱帯夜が3日続くといささか慣れてきた。それでも染料を煮詰めていると暑くてたまらず、午後1時ごろモモがヒィヒィと鳴いて抗議してきた辺りで火を止めた。朝は畑の水やりをして庭の花を見るのが日課だが、この残暑の中自然は着々と秋へと進んでいるなと気づく。昨日までなかったヤブランの紫の蕾が葉の間から上がってきたし、シュウカイドウも咲いた。![](https://assets.st-note.

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(138)大寒の日々

(138)大寒の日々

とても寒い。一年で一番寒い時季ということだ。大寒らしい気温ですと、ラジオから何度も教えられる。

先日散歩で採取したネズミモチの実で紙を染めたら美しい緑みの青と紫になった。クエン酸を加えて煮出した染液だが、色が変化するのは紙のpHの違いらしい。染液のままの紙は中性、青くなった紙はアルカリ性ということになりそうだけども測定器がないので推測の域を出ないので、下手に判断せずに何度も試していくのが良さそう

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(118)秋の植物染め

(118)秋の植物染め

今朝のんびりと朝寝を楽しんでいたモモが出かける間際に、やって来てお外へ出よう!とはしゃいでいたのに時間がなくて、しばらくして見るとソファのうえで可哀想なくらいにしょんぼりした顔で座っていた。電車を一本遅らせて、五分でも遊んであげたら猫も私ももっと幸せな気分で過ごせたろうに。

先日のアヤメとオオバベニカシワで染めたものたち。アヤメは夏の残りだからというのもあるし、欲張らずに綿と麻それぞれ一つならも

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(50)オオバベニカシワ染め 2

(50)オオバベニカシワ染め 2

先日オオバベニカシワで染めた糸などは数日経ってようやく乾いた。酢酸鉄媒染で染めたグレーと、重曹のアルカリ媒染の金茶色、の予定が、金茶色になったのはジュート紐だけだった。木綿糸とリネン糸は薄い灰緑~ベージュになった。

酢酸鉄媒染液に浸した時の、青系の澄んだグレーがそれは美しくて、疲れてボンヤリしていたのに覚醒して、一気に目が覚めた。洗うと青味がどんどん抜けていって、ピンクを感じるグレーになるので、

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(46)オオバベニカシワ

(46)オオバベニカシワ

大葉紅槲。いつにしようかと狙っていたが、とうとう染める日が来た。にょきにょきと次々に生えてくる謎の植物が染料らしい。枝を刈り取り、大きな葉も採取がとても簡単で作業が楽。黒を染めるのに使われたというが、この採取が楽で丈夫で馬鹿みたいに増える点もきっと重宝したのだろう。

とりあえず染液を煮出して、月イチのヨガクラスと図書館へ向かった。久しぶりにウォリアーのポーズをしたらフラフラしてしまい、大腿部はサ

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