見出し画像

自己について書くこと。

夏休みだけれど、もう夏休みではない、
8月おわりの空気満載。

まだオフモードだけど、Ao 入試や自己推薦、小論文対策でやたら忙しい。

書き手の生徒と、対話しながら、微細に調整し、推敲を重ねていく。

すると、最終的には第一稿からまったく違うレベルのものが仕上がり、

書き手の生徒自身も、その違いがわかるまでに成長する。

そんな変容、成長をみるのが、この仕事の一番の醍醐味。

あまりにも色んな子に、繰り返し言ってるので、我ながら笑いそうになってしまったフレーズがある。

「材料はたくさん並べられてるのに、何が伝えたいのか、言いたいのか、わからないんだよ。君の魅力はどこなの?」。
「素材はよいし、方向性もあってる。ただ、もっと魅せる書き方にしよう。すると、グンと変わる」。
「これじゃあ、ただ、大学のホームページの文面をうまくまとめただけだよ。まとめるのは、うまいね、ってだけ。
きみは、大学入って、どんな○○になりたいのか。自分の足りない~~を、どう身につけるのか。そういうことを語らないと、自分の言葉がないんだよ。」
「いろんな言葉を、自分にインプットすること。言いたいことが同じ内容でも、もっとかっこよくなる言葉を選ぼう。」
「今のままだと、ただの感想で、するーっと流れてしまう。要所要所で、キーフレーズ、キーワード、核になる言葉を埋め込んでいこう」


そして、最後に、たいてい、つけ加える一言は、

「まあ、なんとか、なるよ!」

「よかったじゃん。なんとか、なりそうじゃん!」

正直、どこまで推敲するべきか。
どこまで磨けば最高傑作かなんて、
小論文やら志望理由書やら、課題文では、不明だ。

入学審査をクリアするための文章だから、芸術性やら文学性やら、なにやらはあまり関係ない。

最終的には熱意と意欲、その書き手の人柄、人間性をアピールするための文章なのだから(その点、就職活動の書類と似ている属性)。

合格するか、しないか。
学力やら偏差値やらの関係もあり、合格の確約もできないけれども。

自分が見ている限り、最善の努力で、最善の状態で、提出できるようサポートする。

生徒だって、最善の努力をして、自分を出し切って、それで合否が決まったら、あとは悔いはないだろう。



面白いと思うのは、創作の文章と異なり、
入試用や就職活動等で、自己について書く文章の場合、
自己分析や自己理解を深める点では、とても効果があるということ。

自分ではネガティブとおもっている側面でも、ポジティブに、個性として言い換えられる場合もあるし、こんなことウリではないと思っていた性質も、個性や特技に使えたりする。すべては自己認識と自己理解のありかた次第

下手すると、すべての性質や経験、持ち味を、その人の魅力として語ることができる(それも技術でもある)。

最強にネガティブな体験が、唯一無二の魅力的な個性になったりする。

これって、普段の自分自身にもいえることだとおもった。
自分をどう理解するか、どうみるか。
どうせなら、ポジティブにみて、すべて魅力だと思って、そうだと信じきればイーんじゃない?って思ったのだ。すると、それが即ち現実なのだから。

自信がなくても、
夢について語るとき、
だんだんと意欲や情熱、勇気が出てくる生徒たちの表情が、好きだ。

自信がない、といっていたら、そこで終わりで。
弱い自分を乗り越えて、とにかく、できるまでやってやろう。
そう、切り替わるときの一瞬の変化。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?