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ワーママを助けてくれる本2冊【企画】私を作り上げた本を読んでください

私、育休中にこの2冊を
読んでいなかったら
日本語教師を辞めていた
かもしれません💦


それほどに産後の私を
作ってくれています。
2冊とも、著者は働く女性ですが、
男性にも強くお勧めしたい本です。


1冊目

この本は好きすぎて、
様々な環境でお勧めしています。

noteの過去記事にもあります↓。

日本語教師は、
準備に時間がかかりますね
特に初級を教える場合は大変です。


留学生は「こんにちは」も「あいうえお」も
全く知らない状態でも日本に来ますが、

彼らに日本語教師は通常
教えたことばのみを使って
「日本語で」授業をします。


知らないことばを使うのは厳禁です。
(現金なら良いのだけど...。)


しばらく、
「~してください」も
「だから」も「ので」も使えません。


ポロっと出てしまうのは、素人です。


この準備の方法は、

①授業中に自分が話すことばを
 セリフのように全て書き出す

②そこから、未習の語彙や文法はないかを
 全部チェックして、削除、変更をする

③②が出来たら練習する


このセリフを書いたものを
「教案」と言います。
教案作りは、大変な作業です。


「日本語教師の新人の給料は
 時給換算すると500円に満たない」

と言われるのは、
教案作りに膨大な時間がかかるためです。



ベテランの日本語教師でも
特に初級の準備は時間をかけます。


何度も教えたことがあっても
例えば日本語の発音が大変難しい
中国人
がメインのクラスと、
発音も文法も似ているけれども
漢字がとても難しい
ネパール人
がメインのクラスでは
教え方も全く異なるからです。


だから、
担当教師が来られなくなって
他の教師が急に代講するのは
恐ろしく大変なこと
なのです。


それで、私は妊娠が分かった時
初級クラスを担当していたので、
すぐ専任のご担当者に相談に行きました。


「産後復帰したいのですが
 子どもの急な体調不良もあるでしょう。
 お休みは1年より2年が良いですか?」と。


当時のご担当者は、

「身重なのにそんなことを心配するな。
 急な代講の調整はこちらの仕事だから
 気にしないで1年で帰ってきて。」

と仰ってくださいました。


それでも
現実問題として大変なので、

私は休む前に、同僚にも根まわしをして
育休中も何度か本当に問題ないか
連絡を専任の先生にさりげなくしました。


その度に担当の先生から
「大丈夫」とおことばを
頂いていました。


状況が変わったのは、
復帰の2週間ほど前です


「みおいち先生に希望のコマ数は
 差し上げられません。
 急な代講も絶対に
 なさらないでください。」

と言われました。


目の前が真っ白になりました。


保育園入園のために提出した
労働時間を下回ると、
虚偽申請ということで
入園取消
になるからです。


私の子の後ろに、
待機児童になっている子たちが
たくさんいる訳なので。


これだって事前に学校に
念押ししておいたのですが、
1歳の子を持つ親を支えるのは
キャパオーバー
だったのでしょう。
それにギリギリになって
気づいたのでしょう。


「何とか保育園指定の時間数分、
 雑用でも何でも頂けませんか。」

と相談しましたが、
却下されました。


だから事前に何度も確認したでしょう?
妊娠が分かってすぐにも、産後も!
駄目ならどうしてこんなに
直前になって仰るのですか?

ここで急に、仕事を辞めろ、と
保育園も退園しろ、と仰るのですか?


と喧嘩もしましたが、

「仕事はこれ以上差し上げられません」

の一点張りでした。


この時、先ほど挙げた本を
読んでいなかったら
私は気が狂っていたと思います。


なんで私だけが!


先輩ママたちは
希望のコマ数をもらえていたのに、
急な代講だって何度もされていたのに、
前例があるのに、どうして!

(理由の一つに担当の専任の先生が
急に変更になったこともあります)

と、腐っていたと思います。


この学校が嫌で辞めて
でも1歳の子持ちママを
雇ってくれる学校なんてなくて、
専業主婦をやっていたかもしれません。


新しい担当の、
子どもがいらっしゃらない
女性の専任の先生お二人を
恨み尽くしていたかもしれません。


だけど、著者は教えてくれました。
子どもを持ちながら仕事をしていれば
必ずすごく嫌なことが何度もあるんだ
、って。


子どもがいらっしゃらない女の人にも
相当、辛いことがたくさんあるんだ
、って。


女の人は、立場が違う別の女の人を
恨んでも前に進めないんだ
、って。


正義の違いです。


私は私の後に続く後輩ママのために
また前例を一からつくり直すために
この学校に残ることを選びました。


新しいご担当者は、
私以外のたくさんの講師を守るために
おそらく授業の質も守るために
私を排除することを選びました。


だけど本当は、


自分がやっていることが
「正義」なのか分からない。


子どもがいることで、
皆に迷惑をかけている
大罪人のように感じる。


でも、著者が助けてくれました。
だから、今があります。


本の詳細は私の過去記事
「女性の敵は、女性?」
読んでみてくださいね。


2冊目

得るものと与えるものは、
その瞬間でバランスがとれている必要はない。かけた迷惑の分だけ、
感情のヒダも豊かになる。


子どもがいると、
迷惑をかけ通し
なのです。
このことばが何度、
私を救ってくれたことか。


削られたコマ数の話の続きです。


耐えられず先輩に相談したところ
大変憤慨してくださり、
すぐにたくさんの教師による
「みおいち先生と赤ちゃんを守る会」を
立ち上げて下さったのです。


担当者からでなく、
他の先生方(専任、非常勤含む)が私に
少しずつ担当コマを分けて下さることで
保育園入園に必須な
労働時間数はカバー出来ました。


また、守る会のメンバーの先生方が
みおいち先生の急な休みの時は
 我々が代講するから、
 仕事を差し上げてください」と
私のお休み中に訴えて下さった
ことで、
専任の先生の許可も頂けました。


今思い出しても、
感謝の気持ちで涙が溢れます。


復帰後はどうしたか、と言うと、
案の定、急な代講の嵐でした。


保育園に行けない病気のときは
病児保育施設を利用していましたが、
こちらも38度以上の熱があると
利用できません。


私の子は1歳のときは
毎週金曜日は、欠かさず
熱を出していました。

毎週ですよ、例外なく。

金曜日まで身体がもたないのです。


夏は重い病気にかかり続けて
3週間、登園出来ませんでした。


クリスマス会は3年連続で
病欠せざるを得ませんでした。


小さい身体で救急車にも乗り、
入院も手術も経験しました。


痙攣して頭を強打したこともあります。


39度から42度の熱を
10日間、出し続けたのは
今年に入ってからです。


通常保育より病児保育を多く利用し、
ダンナに休むように言ったり
病弱な母に泣きついたこともありました。


それでもどうしようもなくなって
やむを得ず急な代講を
頼んだことも何度もあります。


だけど、私が代講依頼の
一斉メールを送るたびに
(代講の相手は
自分で探さなければなりません)
嫌な顔一つせずすぐに
名乗りを挙げて下さった先生が
何人もいらっしゃいました。


私はその方々にまだ
何もお返しできていません。


その先生方のうち、
私の担当クラスを担任として
2年弱、私を優しく温かく
支え続けてくださっていた先生は
昨年、急に亡くなってしまいました。


また、いつも
私に気遣って下さって
即座に、また一番多く、
代講して下さった
新米ばあばの美しい先生も
コロナ禍の巣篭もり期間中に
急遽、還らぬ人となりました。


特にお世話になった先生お二人に
私はもうご恩返しが出来ません。


この本を読んでいなかったら
罪悪感でとっくに
潰れていたと思います。


人は、人によって育てられるのではなく、
仕事で育つ。


仕事って、家事も含みますよ。


私は、この2冊を読んで、
また自分の経験から、
働くママを極力助けようと思っています。


その一方で、
別の立場にいる女性を
攻撃することは絶対にしない、
と誓っています。


痛みなんて皆、持っているのだから。


女性は女性を攻撃するのをやめて
女性らしい素敵な点を磨けばいいんです。


未婚、既婚、職あり、職なし、
子あり、子なし、関係ない。


最後に、男性の方々。
どうぞ女性たちをサポートしてください。
(noteのサポート機能じゃありませんよ。笑)


日本社会は
働くママにも、
そうでないママにも、未婚女性にも、
偏見差別が本当に多くて大変なのです。


長文を最後まで
お読みくださって
ありがとうございました。


何か感じるものがあれば
スキやコメントを頂けると嬉しいです。


この企画はお馴染み
大師匠チェーンナーさんによるものです。
素敵な企画をいつも
ありがとうございます!


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