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公立小学校に通いながら、日英バイリンガルを目指すために、親として意識したこと 前編

Leahが国際生枠で私立中学に入学して1年が経ちました。

公立小学校での「日本語オンリーの学校生活」から、海外経験者やインター出身者のクラスメイトたちと「英語メインで過ごす学校生活」に変わりました。(中学受験の経緯についてはこちら

英語育児育ちで「帰国生」「インター生」のどちらにも属さないLeahですが、この環境に溶け込んでいるようです。ストレスを感じることなく、ますます自分らしく過ごせる場を得て、のびのびと学校生活を送っています。

帰国子女として周囲に馴染めず、言葉の苦労もあった母Minnieの中学校生活(その様子を書いた記事はこちら)とは正反対であり、感慨深いものがあります。

今回は、2人の子どもを公立小学校に通わせながら、日英バイリンガルに育てることを目指して、英語育児を続けるなかで、親として意識してきたことを振り返ります。

「日本で生活しながら、自然に英語を身につけるにはどうすればよいだろう?」
「日本語を確かなものにしたうえで、それを叶えたい」
「帰国子女としての苦労はすることなく、でも、まるで英語圏で過ごしたかのように、英語を習得できないだろうか?」

このような自問自答をしながら、これまで実践してきたことをお伝えしたいと思います。




1.日本語の成長を英語に活かす

保育園を卒園して小学校生活が始まると、子どもたちの日本語の力がみるみる伸びていくのを感じたものです。

就学前に取り組んできた英語との差は開いていくばかりです。しかしこれは自然なことなので、悲観はせず、むしろ日本語をしっかり伸ばしていくことを重視しました。

日本の教育を受けながら目指すのは、日本語優位のバイリンガルです。母語の日本語が伸びた分だけ、英語も伸びる余地が生まれる、と考えました。

1-1 日本語で学べることは日本語で

小学校での圧倒的な日本語の流入に比べると、英語にふれる量はどうしても限られました。乳幼児期から取り組んできた英語が消えてしまうことを心配して、学校以外では何でも英語でやらせようか、という気持ちにもなります。

でも幼い頃と違い、もはや英語なら何でもよいとはいきません。時間が限られるだけに、その英語にふれる時間が、その子にとって良質なインプットになっているかを基準に、コンテンツを厳選しなければなりません。(加えて、子どもの成長に合わせたアップデートも随時必要)

とにかく英語の時間を増やそうと、子どもの英語レベルや理解度に合わないものを使っていないか、家庭での取り組みにおいても、「外注」にしても、親として目を光らせました。

「外注」については、LeahとLucasはそれぞれ小学1~2年生のとき、放課後に英語のアフタースクールに週2回通いました(他の曜日は公立学童で過ごしました)。入会前に複数のアフタースクール/英語学童を見学しましたが、方針・カリキュラムにそれぞれ特徴があり、家庭の方針や子どもとの相性を見極めることの大切さを痛感しました

英語でSTEAMなどが人気ですが、英語でやろうとするがために、扱う内容を下げるなどコンテンツの質が犠牲になってはいないか、または反対に、内容が充実していると今度は、子どもの理解が追いつかず、雰囲気を楽しむだけの時間になってはいないか、など注意が必要です。

コミュニケーション力を上げる、外国の文化を学ぶ、スピーチ力・プレゼン力をつけるなど、わざわざ英語でしなくても、まずは日本語でじっくり取り組んでも良いわけです。英語にふれる時間の使い方は、親としても、よくよく考える必要があると思っています。

1-2 日本語の読書を大切に

読書の大切さは言うまでもありませんが、その日本語と英語のバランスは悩ましいものです。でも結局、どちらも大事です。

どちらの言語でも、読んでみる→楽しい→もっと読みたい→読んでみる→楽しい、の好循環で、その子どものペースで、読みのレベルをじわじわと上げていきます。

日本語と英語のバランスは、一定に保つこともないと思います。時に何かに夢中になって、どちらかに偏るなどよくあることです。
どちらの言語でも、子どもが読みそうな本をなるべく絶やさないよう、そして習慣が続くよう、地道にサポートするしかないように思います。

小学校に上がって実感したのは、「就学前の読み聞かせ」が「小学校低学年の読書」につながったということです。
家庭でも努力はしていましたが、日本語については、我が家は0歳から丸6年間通った保育園で、毎日欠かさず1日3~4冊の(日本語の)読み聞かせをしてもらっていました。この習慣をなんとか保ちたいと、就学後は(私が)公立図書館に通い、子どもの手元に常に本があるように心がけました。月2回、大きなリュックをしょって、予約して取り寄せた数十冊の児童書をまとめて取りに行っていたのが目を引いたのでしょうか、図書館の方々と顔見知りになりました。

英語の読書については、習慣化がすべてと言っても過言ではないでしょう。紙の本と読書アプリとを併用しながら、国語教科書の音読の宿題をしたあとは英語の音読をする、などの工夫を続けました。


2.本人のモチベーションは期待しない

今どきの小学生は忙しく、日常生活に必要のない英語は、どんどん後回しになります。

我が家も、学校の行事はもちろん、習い事の発表会、試合、ときにはコンクール参加などで生活リズムが揺れて、英語から離れる期間ができることもしばしばでした。そんななかでも、家庭の方針(家庭の方針についての記事はこちら)のもと、英語の取り組みに気持ちを引き戻すのは、親の役目です。

公立小学校の英語の授業は、ほとんどの場合、子どものモチベーションになりません。
運動が得意だったり、歌や絵や習字が上手だったりすると、友だちに注目されたり、授業で活躍する機会があったりしますが、かなしいかな、英語ではなかなかそうはいきません。
それどころか、英語らしい発音をするだけで、クラスメイトに「はぁ?」と聞き返されて、ガッカリするといった経験をするわけです。

友だちと共有できない、授業にも役に立たない、となると、子どもの関心は英語以外のことに向いていきます。

そのようなとき、親が英語を学ぶ大切さを説いても、子どもには響きません。「将来の夢は○○」「英語を使って世界で活躍する」などの精神論も要らないように思います。

それよりも、日頃から子どもの英語の取り組みに目をかけて、大好きなお母さん(お父さん)が、いま自分が英語に取り組むことが大事だと考えているということを子どもにしっかり分からせて、その姿勢を一貫して示し続けるのが一番有効ではないかと考えています。


3.英語そのものを集中的に伸ばす

日本語でできることをやり切ったうえで取り組むべきは、子どもの成長に合わせた英語のレベルアップということになります。

その子が英語のコンテンツ(本・動画)を楽しみ続けるために最低限必要なツールを、なるべく早い段階で優先的に身につけてしまうことを意識しました。

必要なツールがそろえば、その子どもは英語コンテンツに親しみと関心を持ち続けることができます。その結果、英語コンテンツからも学ぶことができるようになって、英語の吸収が加速していくように思います。

ここでいうツールについては、具体的に次の4つを挙げたいと思います。
長くなりましたので、続きは次の記事にしたいと思います。

3-1 音の習得は早めに完成させる
3-2 文法の基礎も早めに仕上げる
3-3 会話はほどほどに
3-3 余裕があればライティング


次の記事に続く

新年度を迎えるにあたり、これまでの小学校生活を振り返りました。Leahは卒業して1年が経ち、Lucasは小学校生活最後の1年を迎えます。

子どもたちが保育園から小学校に上がった頃を思い出し、当時の自分が親として知りたかったこと、それに対して今の自分が感じていることを書きました。

「英語が得意」にとどまらず、「バイリンガル」レベルを目指すことは、海外生活と日本人としての生活の「いいとこ取り」をしようとするようなものです。

簡単なことではありませんが、親の意識の持ち方次第で、進み方は大きく変わってくると思います。

帰国子女であったり留学したりしなくても、日本で生活するなかで、高い英語力を身につけることは可能です。

それには、小学校時期をいかに過ごすかが鍵になると思います。

次回は「英語そのものを集中的に伸ばす」について具体的にお伝えします。

今回は乳幼児期から取り組んできた場合の話が中心になりましたが、次回は、小学生スタートの場合についても触れたいと思っています。


お読みくださりありがとうございました。



Leahと対照的な、母Minnieの中学生活(英語オフ時代)についてはこちらに書いています


Leahが帰国生向け英語スクールに通った様子はこちらに書いています


Leahの中学受験の経緯はこちらに書いています


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