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ネガティブ思考の必要性?

こんな風に思っていませんか?

ネガティブ思考は、マイナスの良くない思考で、
ポジティブ思考が、プラス思考の良い思考

ポジティブ思考をもったほうが、人生明るくなれるし、
前向きになれて、いいことづくめ

ネガティブ思考なんて、気分は落ち込むし、ネクラになるし、
ドツボにはまるし、マイナスしかないんじゃない?

しかし、本当にそうでしょうか?

ポジティブ思考は、一般的に人生において多くの有効性がある
とされていますが、
ネガティブ思考にも役割があり、一概にどちらが「良い」とは言えません。

以下でその理由を説明します。


ネガティブ思考の役割

ネガティブ思考にも、以下のような役割があります。

  1. リスク管理と問題解決
    ネガティブ思考は、潜在的なリスクや問題に対する警戒心を高め、
    慎重な行動を促します。
    これにより、予期せぬトラブルを回避しやすくなります。

  2. 現実的な視点の維持
    常にポジティブな見方をするだけでは、
    現実から目を背けることになる場合もあります。
    ネガティブ思考は、現実的で慎重な判断を下す助けとなり、
    過度な楽観主義によるミスを防ぐことができます。

  3. 準備と計画の強化
    ネガティブなシナリオを想定することで、
    より詳細な準備や計画を立てることができ、
    困難に対してより効果的に対応する力が養われます。

ポジティブ思考の役割

もちろん、ポジティブ思考にも役割があります。

  1. ストレスの軽減
    ポジティブな考え方はストレスを軽減し、
    心の健康を向上させることが研究で示されています。
    楽観的な人は困難に直面しても解決策を見つけやすく、
    前向きな行動を取りやすくなります。

  2. 人間関係の向上
    ポジティブなエネルギーを持っていると、
    周囲の人々に好影響を与え、人間関係が良好になることが多いです。
    人々は前向きな人に引き寄せられ、協力的な関係が築かれやすくなります。

  3. 回復力(レジリエンス)の向上
    困難な状況や失敗からの立ち直りが早くなる傾向があります。
    ポジティブ思考を持つ人は、逆境を成長の機会として捉えることができます。

バランスが重要

結局、ポジティブ思考とネガティブ思考のバランスが重要です。
極端なポジティブ思考は現実逃避や過信を招く可能性があり、
一方で極端なネガティブ思考は不安や無力感を引き起こすことがあります。
ポジティブ思考をベースにしながらも、適切なネガティブ思考を取り入れることで、
現実的かつ建設的なアプローチが可能になります。

ガボール・マテ(2005)によれば、
もちろん、ネガティブ思考によって真実を曇りのない目で見れば、
必然的にこれまでふたをしてきた苦痛や葛藤の領域に踏み込むことになります。
しかし、その領域に踏み込むことなしに、自分と現実に向き合うことなしに、健康問題においても、根本的な解決にはつながらないと言います。

ポジティブ思考が持つ有効性も高いですが、
ネガティブ思考の重要な役割も理解し、
それぞれを適切に活用することが、人生において最も効果的です。

参考文献

ガボール・マテ『身体が「ノー」と言うとき』日本教文社

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