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中華料理屋さんのトンカツ


2024年4月5日(金)

毎朝、研究室に行く時に老舗風の中華料理屋の横を通る。
最近の言葉で言えば、いわゆる町中華。
店頭の黒板にランチメニューが書かれていて、毎日ではないけれども、週に何度か変わる。
時々、朝から準備をするおじいさんの姿を見かける。
腰の曲がったおじいさん。
重い中華鍋を振り続けて何十年なんだろう。
いつまで振り続けられるんだろう。
・・・と、思う。
・・・なんて、ノスタルジックなイメージを一方的に押し付けてしまうけども、意外と、暇を持て余したじいさんが、趣味の延長で最近始めたお店だったりするのかもしれない。
それはそれでおもろいなと、思う。

昨日はトンカツだった。
中華料理屋さんで食べるトンカツはどんな味だろう。
いつも、黒板のメインメニューの下にはセットの内容が書かれていて、漬物のような付け合せの一品まで細かく書かれている。
そんな細やかな仕事をするおじいさんのご飯は、きっと美味しいんだろうなと想像する。
想像して、少し心が満たされて、僕はまだ一度もお店に行っていない。
行かずに想像することを楽しんでしまっている。
おじいさんが作れる内に、行かなくては。
きっと行かなくては。

入学式を見かけた。
桜が満開だ。
あの新入生たちの明るい未来が拓けますように。
学校での出会いが、学問が、学問に限らぬ学びが、その未来を拓くきっかけ、助け、力になりますように。

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