てるてる坊主と雨乞い
小さい頃から雨が好きだった。
雨が降ると部屋の窓に顔を近づけてただぼーっと外を眺める。
そして窓を少しだけ開けて外の冷やっとした空気を感じながらサーッとか、シトシトとか、ポツポツとか、何かに当たって弾いたパンとか、そういう音を聞くのが何とも心地良かった。
側から見れば変わった子どもだったと思う。
当時その自覚があったか無かったかは覚えていない。ただ、子どもなりに人前ではしないように気を遣っていた気はする。もし堂々と人前で雨を凝視していたのなら、子どもの頃の楽し思い出が多少な