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#詩
詩「ラテラル・デイ」
今日わたしが死ななかったなら
明日はスタバにラテ飲みにいこう
死ぬ予定があるの
特に ないよ
雪が降り続くだけ
そうやって親指と
薬指で話していた十二月は
静かな知らせを待って
少し表情を変えた
いや 変えた気がした
部屋のテレビからは
関係のない笑い声が
漏れ続けているため
密かな行為の連続は
能天気な雰囲気の中
わたしが死ななかった明日
能天気なラテは
煙り続けた
私が死んでしまった明日
詩「水槽は実に丁寧に清掃されている」
水槽は実に丁寧に清掃されている
呼吸を続けるわたしは
手の先から水になっていく
すう と
ぱら と
水槽は居心地が良かった
蛍光灯の明かりがわたしを
幾重にも折り重なり
通り越していった
端っこだけ手を繋いだ
しかしこの部屋には音がない
完ぺきな音響設備が
整っているというのに
(やれ歌ってやろうか)
そそのかされずとも 声は
また清掃される
また清掃される
わたしの番はここまでだ
唾でもは
詩「もぐりくるものがたり」
わたしは
海だ
ある日そこに死を見つけた
砂の中には銀河
みたいなことを言う
あなたみたいなひとが
好きな
わたしは
ブランコに
乗る
海だ 海だ
崖が崩れ落ちていく
言葉は葉
秋の葉
落葉
わたしは
すう のだ
砂の中の銀河は
するすると するすると
乾く 乾き切る
スノードームの憧憬
あなたに「もういいかな」と聞く
わたしに「そうだねまた」と言う
塵は積もって
海に溶けた
わたしに潜っ
詩「夜と素晴らしさ」
どうせ素晴らしいものをそろえて
どうせ素晴らしいものをそろえて
きみときみの唇をのせて
くだらない夜が駆け出していく
パターンとパターンと口癖が
柔らかに前奏をはじめれば
ぼくはまた小麦の夢を見る
一面にその
麦の粒 麦の粒
のような思い出の断片
夕焼けなんてなかった
今日も昨日も一昨日も
くだらない夜は弱くて強い
どうせ素晴らしいものをそろえて
どうせ素晴らしいものをそろえて
ぼくの歌をただ聴