あの頃のあたしが想像もできない32歳のあたし

無明庵EO
という人が書いた
『虚無の微笑〜悟った人への伝言〜』



思えば、
この本こそ
人生でいちばん影響を受けた一冊かもしれない。



この先の人生で
本を読む機会は
ほとんど残っていないだろうし
この世に属することを嫌悪している
あたしだもん、
残りの人生で、
本から影響を受けて人生が変わることなど、もぅ有り得ないだろうから。





この本はすでに悟った人に向けて書かれた。




しかし、これを読んだ時点でのわたしは悟っていたわけでも、悟りを望んでいたわけではなく、それどころか、宗教団体が教えるとおりに、悟りとはお釈迦様だけの専売特許なのだと思っていた。




つまり悟りに興味など無くてですね、
それなのにこの本に出くわしたことで、
『悟りはお前にも関係がある!』
という事実を突きつけられた感じです。




この本がわたしに与えた影響とは
第一には、
『この世には悟りというものがあって』
『それはおまえにも関係がある!』
────その事実を伝えたこと。





まったく好印象は持てない感じの同人誌が書泉グランデの4階に置いてあってですね、
この本に描かれている論法は
いままで一度も聞いたことの無いものだったが、しかし謎の説得力があった。




これを書いた無明庵EOっていったいどんな人?
当然興味が湧いてくるわけだが、
説明によるとすでに故人で、
残された一番弟子=鈴木ほうざんが
故人の遺した遺稿を書籍化したのだという。





まぁこのエピソードはですね、
この先軽く10年以上も経ってから
(※鈴木ほうざん氏が亡くなった時期に)
無明庵EOと弟子の鈴木ほうざんはじつは同一人物で、悟りを開いたという本人が、一番弟子になりすまして本を出していたのだと知らされまして💦
まんまと騙されていたあたしって馬鹿ですけど、そんな猿芝居をしていたEOの気持ちもまぁ分かるので。無明庵EOは大言壮語する人間だったし、当時のスピリチュアル界隈で悟りを公言すると面倒なことになるし。
(※わたしも悟りを公言していますが、面倒な禅問答を挑まれたりしないのは時代が変わったおかげだと思います。それとも女だからか??)




とはいえ、
EOと鈴木ほうざんが同一人物だと知ったことで、つまり『遺された一番弟子』が語った言葉も、EO本人のものだったことになって、急に見え方が変わってしまって。




『虚無の微笑〜悟った人への伝言〜』
は、前半は悟りを開いた無明庵EOが弟子に向けて手紙を書き残した、という体裁。後半部分では、弟子の鈴木ほうざん氏が、自身も悟りを得た後に入門してきた弟子(※女性)を育てている。




でね、
弟子を育てるっていうけど、
無明庵EOは男性で
鈴木ほうざんも同一人物であり男性、
そこに“入門”してきた弟子は女性で、
そのままEO=鈴木ほうざんの家に住み着いてしまって、同棲生活というか事実婚状態になっちゃうのよね。
そうして鈴木ほうざん氏が亡くなるまで、生活を共にしたようです。





その女性の書いた
『悟りのプロセス』の体験告白も
その本に載っているわけだけれど、





彼女もまた、
幼少期からこの世がまともな場所じゃないと気づいていた人間。
EOが教えていたような
『この世からの脱出』
(※わたしの言葉になおせば悟りとはそんな意味)
は、彼女にはどうしても必要な教えだっただろうし、わたしにとってもそうだった。




だからね、
羨ましいわけですよ??
救いを求めて彷徨って、
出会った師匠がそのまま彼氏で
事実上そのままお嫁さんになれるなんて。




無明庵EO=鈴木ほうざん
と知ってしまったいまでは、
存命当時の無明庵氏に弟子入りして同棲できるなんて、やっぱりとっっても羨ましく感じます。(※修行はムチャクチャ厳しかったようですが)




でね、
彼女は幼少期から
無明庵=鈴木ほうざんのような人を求めていたわけでしょう?
それについての彼女自身の言葉も載っていたりして。どいつもこいつも大人たちはまともではないと思えて、小学生の時分から、自転車に乗って遠くの街まで『まともな大人』を探しに行っていた。もちろん一人も見つけられなかった。そんなエピソードが記載されていました。




でもね、
それに対する、
“師”の答えは、あんまり若いうちから修行を始めてはいけない、というものだったのだ。まだ若いうちは世俗でドサ回りをして、ひととおり世間を知ってから修行の道に入りなさい、と。




そのとき
具体的に挙げられていた数字が
『32歳』
だった。




当時はとんでもなく遠い数字に思えた32歳という年齢。
気がついたら、
今年の1月5日であたし、
32歳だ。






あの本を初めて読んだのは
たしか2007年だから
たったの16歳?!





オカルト・スピリチュアルに興味がある、というだけならべつに構わないんだけどさ。だから神保町の書泉グランデの4階に出入りしているのもべつにいいんだけど。




でもさ、
同じオカルト・スピリチュアルでも
『彼はわたしのこと好きですか?』とか
『彼を振り向かせるには?』とか
もっと“健全”な本はいくらでもあるのにね。この世のすべてが無意味で無価値であるとする、無明庵EOの本に衝撃を受けていた16歳────。




うーん、
我ながら信じられんな💦
当時は自分で自分の年齢がイヤだったのです。未成年者には“保護者”というのがいて、それって禁治産者と同じですから!法的に被差別身分にいることが心の底からイヤで、自分の年齢を意識に置きたがらない子どもだったですね。
それにしてももっと、もーちょっとだけでいいから、青春っぽいこともあっても良かったのにね。




本当に16歳だったかは
まったく自信が持てないのだけれど。
わたし自身の記憶としては
無明庵EOの本に出くわしたのは
2007年のことで。






記憶どおりならば、
あの時から年齢が2倍になったわたしは、、、





想像をはるかに超える現実、
わたしはすでに悟りを開いていて、
これ以上だれかから学ぶ必要もなく、
生涯を共にしたい相手もすでにいて。






あの頃は、そーゆー目で見るのを自分に禁じていたのかもしれない。


でもほんとうのほんとうは、
無明庵EO=(だと知らずに一番弟子だと誤認していた)鈴木ほうざん氏に、
弟子入りしたらそのまま事実上お嫁さんになれるって話が、
わたしにとっては、
ほぼ唯一『身近に感じられる』ラブストーリー&結婚物語だったのかもね。





一般論的にいえば、
この世のすべては無意味で無価値、
という論説に共感するのは
危険な道なんだけれど。




わたしにはそれ以外にはありえなかったし、
でも、そんな形であっても、
『憧れを育む』ことは、
長い目でみれば、
『理想の未来を創造する』
のだということ。




ウチの彼女は
わたしの弟子ではないけれども。
悟りを開いた状態で誰かに恋愛感情を持っても、無駄な諍いやすれ違いは起こらないから、ひたすら愛し合っていられる。





ウチの彼女は
わたしの師匠ではないけれども。
この世に生まれ落ちる前の世界では
わたしの主人でしたから、
主人に忠実に仕えることは、
あたしにとっては、
とっっても自然なことです💕




人生でいちばん影響を受けた本
『虚無の微笑〜悟った人への伝言〜』




この本に触れたことで、
この世界には悟りというものがある。
それはわたし自身にものすごく関係がある。
それを知っただけだと思っていたのだけれど。




いま、やっと気づいた。
あたしにとっての理想のラブストーリーの元型は、たぶん、ここから得たのです。当時のあたしには直視できないくらい理想的な恋愛が、師に弟子入りしてそのままお嫁さんになることだったのだと思います。




すこしだけ形を変えて
理想は実現し、
異世界での主人が
この世界に転生してきて
あたしをお嫁さんにしてくれました💖
悟りを開いたっていうのも、
ほんとうにものすごい話で。
一般論じゃない、
わたしの身体に刻印された悟りには、
ちゃんと主人の名が明記されているのです💖💖💖




🐥🐤🐥🐤🐥🐤🐥🐤🐥......…♪
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