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会える日を迎えに行く

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3月が苦手なのでその日を迎える覚悟を積み重ねようと試みるために文章を綴る。
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#千早茜

05:透明な夜の香り

05:透明な夜の香り


千早茜さん3冊目読了。
さんかく→男ともだち→透明な夜の香り

小川洋子みたいだなと小川洋子みたいなモチーフの作品だなと思ったら、解説を小川洋子さんが書いてらっしゃった。閉じ込める、飾る、密やか、ひんやり、隔絶された洋館。こんなものに小川洋子さんを感じた。
例えば『沈黙博物館』や『薬指の標本』を彷彿とさせるような。
けれど、モチーフは似ていれどやはり千早さんの千早さんたる人物描写があって、新城は

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02:男ともだち

02:男ともだち



千早茜さんの『男ともだち』を読んだ。
(以下、内容の解説はしていませんが、ネタバレありというか、ただただ読後の熱冷めやらぬ状態で書いています。まだお読みになっていない方は、ぜひ『男ともだち』を読んでください。)

ハセオ=必要な毒の存在ハセオの存在が読後、毒のように体内を巡っている。
神名という女主人公の年齢が自分に近かったこと、千早さんの作品『さんかく』が最高だったこと、解説を書いている村山

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