重陽の節句の今日は『雨月物語』の「菊花の約」を。互いをかけがえのない人と思った二人は義兄弟の契りを交わし、重陽の節句での再会を約して別れる。当日の夜更け、やっと現れた相手は、ある事情ですでに死んだ身だと告白する。魂となって天駆けてきた約への深い思いと、二人の固い契りが身にしみる。

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