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【読書感想文】圧倒的な筆力に舌を巻いた。霜月透子様の祈願成就を読んで

 note創作大賞2023の恋愛小説部門受賞作、霜月透子様の「祈願成就」を読了しました。

 霜月さんは、今年も数点作品を出しています。その中で、個人的に好きなお話はこちら「赤き月は巡りて」です。

 ネタバレしない程度に紹介すると、冒頭は藤子F不二雄先生の「ミノタウロスの皿」を彷彿させます。

 ↑noteでも、ミノタウロスの皿について語られています。この作品、大好きで何度も読んだなぁ。

 霜月さんは、個人的にnoteの巨匠だと思っていて。どうして巨匠と呼んでるかというと、画面を開いた瞬間から、オーラが放たれるんですよ。

 芸能人って、ほら。そこにいるだけで、オーラを放つというじゃないですか。

 私も過去に何度か芸能人のお姿をお見かけしたことがありますが、そこに佇んでいるだけで、目を惹く魅力がありますね。スタイル、顔立ちがいいとかだけでなく、体全身からフワーッと光が放たれているというか。

霜月さんの文章にも、彼らと同じオーラを感じるんですよ。なんというか、そこに文章があるだけで、光が差し込んでくる感じですね。

 表現力、文章力、ストーリー構成云々というレベルでは評価できないほど、すべての要素が圧倒的なんですよ。ドラゴンボールの世界だと、まさにスカウターが即破壊されるレベルですね。

 小説の良し悪しがわからない私でも、10行ほど読んだだけで一気に引き込まれてしまいました。

 むしろ「えっ、先生?こ、この作品を、無料で読ませて頂いていいのですか?」と、尋ねてしまいそうになったほど。

 本を閉じた瞬間、思わず喉から出かかって言葉が「先生、直木賞受賞待ってますね」ですから。

 今のところ、作品を開いた途端に、スクリーンから放たれるオーラで圧倒されてしまうのは、霜月さんだけかもしれません。

 しかも、上手いだけではなくて。ちゃんと、読みやすいんですよね。私の憶測ですが、おそらく読者目線で、読みやすいように文章、ストーリーを構成されている気がします。

 いやー、凄い。感服しました!

 本屋で霜月さんの書籍に偶然出会えたので、早速ゲットしました。本記事では、霜月さんの作品「祈願成就」の感想文を紹介します。(※ネタバレしないよう、細心の注意を払いました)


 「この本、めちゃくちゃ怖いと評判だよね。読むの怖いなぁ。夜、眠れるだろうか」

 本を取った途端、一抹の不安を覚える。その日書店で手にした本は、この本と秋谷りんこさんの「ナースの卯月に視えるもの」である。

 まずは、どちらを先に読もうか。本を手に取ったのは、白昼過ぎだった。今から読めば、日も暮れるだろう。よし、ほっこり癒されるシーンの多い「ナースの卯月に視えるもの」を先に読もう。

 それから暫くしたのち、仕事が忙しくなる。私も創作大賞の作品、公開しなきゃ。本を読みたいけど、いつにしよう……。

 でも、本当は違う。そうじゃなくて。そもそもあの作品を読むのは、実はこれが初めてではない。

 すでにnoteにて、私は霜月さんの祈願成就を拝読していた。あの作品の素晴らしさも、怖さも。一字一句覚えている。だからこそ、もう一度あの恐怖を味わうのが怖いのだ。

 では、なぜ書籍を購入したのか。それは恐さ以上に、あの作品が本当に面白かったからである。でも、やっぱり怖い。

 ホラー作品は好きだけど、一度目を通すと、もう一度読み直すのが怖い。また同じ道を、辿らないといけない。面白いと、たとえわかっていたとしても。怖いものは、怖いのだ。

 でも、買ったからには読まなきゃ。ページをめくった途端、そこから霜月ワールドが展開する。内容を少し知っていても、やはり怖い。

 どうして、霜月さんの作品はこんなにも怖いのか。 

 それは、筆力ともいうべきか。いいや。そんな簡単な二文字で済ますことはできない。とにかく、没入感が凄いのだ。

 ページを開けた途端、そこは樹海の森だ。あなたはもう、振り返ることができない。読み進める手が止まらないからに他ならない。

 額には、細かい汗がびっしり。本を持つ手が、小刻みに震え始める。やっぱり、引き戻そうか。いや。ストーリの世界へ引き込まれたら、もう立ち止まることはできないだろう。だって、こんなに面白いんだもの。

ページを巡り続けると、きっとあなたの耳元にも聞こえてくるはずだ。「あそぼうよぉ」という声が。

【おわり】



 以上、霜月先生の感想文でした。作品には「あるおまじない」や「おまじない雑誌」が登場しますが、私の世代には馴染みのあるものばかり。

 もしかしたら先生は、私も同世代なのかもしれないと、勝手に親近感湧いてます(笑)

 30年前位の話ですが、昔おまじない雑誌が大ブームでして。その頃、雑誌の巻末にラピスペンダント、TRAPSペンダントというおまじないグッズが通販で売られてて、欲しくなったことを思い出しました。

 霜月先生の今後のご活躍も、心より応援しております。以上、読書感想文でした!

他には、秋谷さんの「ナースの卯月に視えるもの」の感想も書いたので、もしよかったらぜひ読んでくださいませ。こちらも、大変素晴らしい作品でした!



 創作大賞で小説に応募される方、霜月先生の文章読んでおくことをおすすめします。

 その理由は、抜群に全ての要素において……。いや、要素とかそういうもんじゃない。圧倒的だと感じたからです。

 まぁ、かくいう私も誰が上手いとかはわかんないんですけど。創作の世界はわからないこと多いし。

 そんな私でも、霜月さんに関してはページ開いた瞬間に、舌を巻きましたね。先生はきっと、数年後に何か大きな賞を取りそうだ……。遠い世界へ行ってしまううちに、サインをどこかでもらいたいと思いました。

 ↑トークイベント行ける方は、ぜひ行ってみてね〜!感想聞きたいなぁ。

 霜月さんの作品を読んだ瞬間「く、悔しい」と思うか、それとも「巨匠!ついていきます!」と思って信者になるか。「これは書けない……」と挫折を覚えるのか。

 いずれにしても、勉強になることは間違いないと、私は太鼓判を押しておきます。


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今年、私も創作大賞応募してます〜。もしよかったら、スキ、コメントいただけると泣いて喜びます〜!

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