パリで走って、思い知る
10年前の話ですが、パリに行く機会がありました。
その時の私には、パリに行ったら絶対やりたいことがいくつかあり、その1つが「セーヌ川沿いをジョギングすること」でした。
5キロを40分で走るということが習慣化して、走るのが楽しくなっていた頃でありました。
セーヌ川沿いを「対岸に立つ建物、あれは何かしら?」などと思いながら走る。
考えただけでワクワクします。
そして、GPSで描くルートマップも、ランニングアプリの記録に残したいと考えていました。
エッフェル塔
さて、パリに行ったらやりたいことには「エッフェル塔に登ること」もありました。
以前、パリに行った時には、とても混んでいて、上まで行くのを断念していたので、今度こそは上がってみる!と決めていたのでした。
パリに到着して翌日、早速エッフェル塔の件から取り掛かりました。
どんなに混んでいても辛抱するつもりでしたが、予想に反して、あっさり上まで行けてしまいました。
上からの眺めはほんとに素敵でした。
ふと真下を見ると、何やらカラフルな人々が。
調べたところ、この日は女性限定のミニマラソン「ラ・パリジェンヌ」開催の日だったのです。
毎年4月に行われるパリマラソンは知っていましたが、こちらのミニマラソンも毎年9月に開催されているそうで、この時はじめて知ったのでした。
このマラソンは乳がん研究を支援するチャリティーレースでもあるそうです。
下に降りてからも、沿道に行ってみました。
ランナーたちはグループで参加しているようで、カラフルなお揃いのウェアに身を包み、楽しそうに走るパリジェンヌたちの、なんと華やかなことでしょう。
ちょうどエッフェル塔の真下から出発し、エッフェル塔を囲むようなルートでした。
そしてこのルートは、私が走りたいと思っていたセーヌ川沿いも含んでいたのでした。
こんな日に見られるなんて!
まさに流れは、私にセーヌ川沿いを走れといっているかのようで、私は、さらに楽しみになってきたのでした。
足が痛い…
そんな始まりから、パリの中心地を散策して過ごして、2日目の夜。
異変に気づきました。
足が痛い…
ふくらはぎから下が、異常に痛い…
そう。
パリの街は石畳で出来ているのです。
岩の上に街が立っていると言っても過言ではないくらい、地面が硬いのです。
アスファルトの方がまだマシでしたが、アスファルトも硬いように感じました。
日本に戻り、東京のアスファルトの柔らかさを感じた時に「ああ、日本に生まれてよかった…」と思ったものですが、それぐらい硬いのです。
もちろんランニングシューズを履いて、ただ散策程度に歩いていただけなのですが、だいぶ足に来ていました。
これから走ろうとしているセーヌ川沿いは、もちろん石畳。
歩いただけでこの体たらくなわけですから、石畳の上を走るなんて、無理かもしれない。
「旅行中に、足を痛めてもなぁ…。」
私は割とあっさりとセーヌ川沿いをジョギングする夢を諦めたのでした。
パリで走って記録したい
とはいえ、ランニングウェアも持ってきているので、一度くらいは走りたい。
パリで走った、というルートマップ記録も残したいわけです。
そこで、土の上で走れるところを探したところ、ちょうど宿泊していたあたりに植物園があることがわかりました。
早速、日本からレンタルしたポケットWi-Fiとスマホをウエストポーチに入れ込み、ジョギングしに行ってきました。
植物園は走るにはちょうどいい広さの空間でした。
ジョギングしている人、散策している人もいましたが、それほど人も多くありませんでした。
両側に大きな木のある道だったり、花壇のある場所などを、満遍なく走りました。
いつものように40分走ればちょうど5キロ位になるでしょう。
ルートマップは?
走り終わった時には、私のランニングアプリに記されたルートマップには、植物園の中の幾何学的な通路が、きっときれいに描かれているでしょう。
楽しみにルートマップを見てみました。
すると…
なんと、ルートが飛びまくっておかしなことになっていました。
Wi-Fiの問題でしょうか?
それともGPSが機能していなかったのでしょうか?
川の向こうまで行ってませんから。
どこかの設定が悪かったのかと思い、後日再びトライしました。
すると…
またもや、公園の中の通路を走った記録がほぼゼロ。
幾何学的な通路のルートはどこへ行ったのでしょうか?
海外だとそういうものでしょうか?
こうして、私のセーヌ川沿いをジョギングするという夢は早々に敗れ、
そしてパリでのジョギングルートマップを記録するという夢もあっけなく崩れたのでした。
オリンピックを応援
さて、来月からパリオリンピックが始まります。
楽しみな種目は多いですが、マラソンは見逃したくないと思っています。
毎年行われるパリマラソンでも、ルートは毎年変更されるそうですが、今回のオリンピックでのマラソンのルートは、史上最難関との噂です。
高低差156メートルなのと、あの石畳ですから…。
世界記録を競う速さで、フルマラソンするだけでもたいへんなのに、
あの硬いパリの大地を走るのかと思うと、
選手の皆さんを応援せずにはいられないのでした。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました!
追記:コングラボードをいただきました!
お読みくださった皆様、ありがとうございました😊
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