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第12話 添乗員時代⑤ コラム【それでも愉快な僕のガイド人生】

皆さんこんにちは!ミキキートスの庭野です。株式会社ケンネット様の公式サイトで連載中のコラム【それでも愉快な僕のガイド人生~耳に"知"を届けるために~】の中から、第12話 添乗員時代⑤ の中身を一部ご紹介します。

第12話 添乗員時代⑤

様々なバスツアーと断る勇気~お断りはハッキリと~
突然ですが、皆さんはバスツアーと聞いてどんなものを思い浮かべますか?
今回は添乗員の目線から、いろいろな種類のバスツアーをご紹介させて頂きます。

①ミステリーツアー
ご参加された経験がある方はピンとくるかと思いますが、集合場所・集合時間とツアー内容のヒントだけが明記されていて、どこに行くかは当日のお楽しみというツアー商品です。もちろん、添乗員やバスの乗務員さんはどこに立ち寄るかは知っていますが、お客様に知られてはいけないので、ひそひそ打合せをする必要があったり、一体どこに行くんだろう?とワクワクさせる役割も課せられます。盛り上げるタイミングはズバリ高速道路の分岐です。例えば中央道を山梨方面に走っている時、目的地が長野県なのか山梨県なのか、そして同じ山梨県でも甲府方面なのか富士山・河口湖方面なのか…もしかしたら御殿場方面に抜けるのか?…と沢山の可能性があります。大月ジャンクションなんかは運命を決める重要な分岐となりますので、添乗員もお客様を盛大に煽ります。「さて、この分岐をまっすぐ行けば甲府・長野方面です。左に曲がりますと、富士山や河口湖がある方面となります。さぁ、どっちでしょうか!?」。そして、ノリノリの運転手さんだと、わざと別の車線を走行して直前で正しい方面に進路変更してくれたりもします。そうすると車内も大いに盛り上がりますし、良い雰囲気でツアーも切り盛りしやすくなります。

②ウォーキングツアー
バスツアーなのにウォーキング?!と思った方も多いかと思いますが、実はとても人気があり、シリーズで販売できるので旅行会社にもメリットの大きいツアー商品になります。大きく分けて「〇〇街道を歩く」と「〇〇ぐるっと一周」の2パターンがあります。前者は比較的イメージしやすいかと思いますが、例えば「甲州街道を歩く」というツアーの場合、起点となる東京都中央区日本橋から、長野県の下諏訪まで延々と歩き通すというものです。ただし、全長200km以上もありますので一度で歩き切るわけではありません。第1回は日本橋から四ツ谷、第2回は四ツ谷から明大前…のように、最初は現地集合・現地解散を繰り返していくのですが、東京都を抜けたあたりから日帰りバスツアーに切り替わります。最後の方はバスの乗車時間も数時間に及ぶ為、効率よく歩く為に宿泊のツアーに変化を遂げます。参加するお客様は固定ではないのですが、ツアーの性質上同じ方が参加する率が高く、参加者同士が仲良くなることもあります。また、専任のガイドさんが先導する為、歴史等を学びながら楽しく歩くことができます。全行程歩き切ると完歩した証書が発行され、達成感を味わうこともできるのも大きな魅力の一つです。ただ、全て参加すると20日以上となり、デアゴスティーニやアシェットもびっくりの大金を支払うことになります。

後者は関東だと「富士山ぐるり一周」あたりが定番でしょうか。富士山に登るのではなく、富士山の麓をひたすら歩いて周るものです。毎回雄大な景色を眺めながら歩けそうなものですが、運が悪いと1日中富士山が見えないなんてこともあり、もやっとすることも多いツアーだったりします。なお、ウォーキングツアーでは「イヤホンガイド®」が貸与されることも多くあります。その場合には距離が少し離れていてもガイドさんのご案内がクリアに聴けてお客様にも好評ですし、最後尾を歩く添乗員としても安心だったりします。

ちなみに、添乗員もお仕事をしながら街道を歩き通せたり、富士山を一周できるかも♪と期待していたのですが…

株式会社ケンネット それでも愉快な僕のガイド人生~耳に"知"を届けるために~
第12話 添乗員時代⑤様々なバスツアーと断る勇気~お断りはハッキリと~

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