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【詩集4】女の哲学(コズミック・オーガズム)

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詩集「コズミック・オーガズム」は霊的ワンネスを官能的な詩で表した詩です。 【詩集4】は、やがて愛が成熟しふと我に返る時、永遠に変容してしまった世界の中で、自分はいったい何者だった…
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2019年12月の記事一覧

羊を喰らう|女の哲学

羊を喰らう|女の哲学

  羊が一匹
  羊が二匹
 
  簡単に食べ尽くした
 
  羊が三匹
  羊が四匹
 
  ちょっと太っていたけれど
  何とか平らげた
 
  羊が五匹
  羊が六匹
 
  ちょっと弄び
  残酷な遊戯のあと
  内臓だけを貪った
 
  羊が七匹
  羊が八匹
 
  硬すぎる肉にてこずったけれど
  腐らせてすすった
 
  羊が九匹
  羊が十匹
 
  あまりのおいしさに
  肉の

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両極のダンス|女の哲学

両極のダンス|女の哲学

  愛の中に執着があり
  執着の中に愛がある。

  隠すことはできても、
  捨てることはできないと
  あなたは言った。

  あなたに会える喜びは
  別れの淋しさを強める

  その孤独が大きくなると
  あなたという存在が
  喜びになる。

  花を見ると
  その美しさに惹かれ
  同時にはかなさを感じる。

  切なさが広がると
  花に宿るの力強い命に
  心震わせる

  眼

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忘我の告白 |女の哲学

忘我の告白 |女の哲学

  日常のあらゆる隙間で
  あなたを感じて
  いつのまにか瞑想世界であなたと溶け合います。

  こんなことが一日のうちに何度も訪れるのです。

  たとえば、友人と話をしていても
  大きくて暖かいあなたのエネルギーが
  突然にフワッと私を包み込むのです。

  あなたが私のことを想うと
  私はあなたの存在を直接感じるのです。

  自然の中にいると
  あなたに抱きしめられて
  一瞬

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透明な心|女の哲学

透明な心|女の哲学

  透明な眼差しで世界をみるとき
  すべてはありのままの美しさを顕す
 
  好きだという気持ちも
  愛しているという想いも
  大切だという思いやりも
  それさえももう必要のない
  透明な心の世界
 
  静謐な水面にうつるのは
  そのままの姿
 
  良いも悪いも消え
  愛することさえ余分に思える
  なにもない恐ろしさ
 
  波のない鏡に映るあなたの姿は
  本物と寸分たがわず

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海賊|女の哲学

海賊|女の哲学

  そして私は
  荒れ狂い我を忘れた嵐
  歯止めの効かない洪水
 
  砕かれた岩をかき集めようとして
  失敗して渦巻く荒波
 
  行き場のない熱波を噴き上げ
  制御も忘れて流れる溶岩
 
  分別という美徳を失くし
  奔放に迷走する竜巻
 
  あらゆる手を尽くし切り
  なすすべもなく爆発する小惑星
 
  そしてあなたは
  飛び込んでくる

  その真っただ中に
 

  まる

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金色の船|女の哲学

金色の船|女の哲学

  あなたのとの出会いは
  荒れ狂う嵐の中に
  突然放り込まれたかのように

  私は小舟の中で
  たったひとつのオールを頼りに
  必死にこぎ続ける

  横から殴り掛かる波
  体温を奪う風
  大波は小さな船を
  容赦なく海底に叩きつけ

  海水に咽びながら
  全力でオールを動かしても
  波に翻弄され
  遅々として進まず

  真っ暗な空に
  方向を失う

  時折、空を切

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ゲートの破壊者|女の哲学

ゲートの破壊者|女の哲学

  あなたが私の中で、イった。
 
  あなたは、「生」という
  エネルギーを全開にして
  そのゲートめがけて
  一直線に体当たりした。
 
  私にはなすすべはなく
  ゲートは完全に破壊され
  私の中の創造の源が
  完全に征服されてしまった。
 
  この男の精液を
  私の中で受け止めた。
 
  私とひとつになろうとする
  あなたの命の衝動を
  全存在で受け入れた。
 
  

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目次と詩のリストです|コズミックオーガズム

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  石楠花
  アマポーラ
  バラ
  女よ、華やかなれ、華やかなれ
  探して
  宙の花  *
  愛の花
  月下美人 **⇒詩本「ココア共和国」にて佳作に選ばれた詩

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